建築学生が学ぶ構造力学

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平成29年度 一級建築士 施工 No.11を解説、寒中コンクリートの初期養生期間を見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.11は、コンクリート工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

コンクリート工事では、先送りモルタルの扱い、締固め、打込み後の作業、寒中の養生が問われます。とくに寒中コンクリートの初期養生で温度を保つ期間が要点です。

核心は初期養生の期間です。寒中コンクリートでは、普通ポルトランドセメントを用いる場合、コンクリート温度を2℃以上に保つ期間を5日以上とします。早強なら3日以上です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

コンクリートは、寒中の養生期間(普通5日・早強3日)や先送りモルタルなど、数値と手順で差がつきます。JASS5に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 圧送の先送りに用いたモルタル(先送りモルタル)を、型枠内に打ち込まず破棄するのは妥当です。品質が劣るため構造体に入れません。適当な記述です。
2 ○(適当) 棒形振動機の挿入間隔を60cm以下とし、コンクリート上面にセメントペーストが浮くまで加振するのは妥当です。適当な記述です。
3 ○(適当) 打込みの翌日に、コンクリートに振動・衝撃を与えない条件で、墨出し作業を行うのは妥当です。適当な記述です。
4 ×(最も不適当) 寒中コンクリートで普通ポルトランドセメントを用いる場合、コンクリート温度を2℃以上に保つ期間は5日以上とします。3日とした点が不適当です(3日は早強の値)。

選択肢4は、2℃以上に保つ期間を3日とした点が誤りで、普通ポルトランドセメントでは5日以上が必要です。

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選択肢4のポイント(ここが誤り)

寒中コンクリートは、打込み後に凍結すると強度が大きく落ちます。そこで、初期に一定の温度を保ち、凍結を防ぎながら強度を発現させます。

JASS5では、寒中コンクリートの初期養生として、コンクリート温度を2℃以上に保つ期間を、普通ポルトランドセメントで5日以上、早強ポルトランドセメントで3日以上とします(圧縮強度5N/mm²が得られるまで凍結させない)。

選択肢4は、普通ポルトランドセメントで2℃以上の期間を3日としています。3日は早強の値で、普通では5日以上が必要なので、最も不適当です。

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覚え方

  • 寒中コンクリートの初期養生(2℃以上を保つ期間)=普通ポルトランド5日以上、早強3日以上
  • 圧縮強度5N/mm²が得られるまで凍結させない
  • 先送りモルタル=品質が劣るので型枠内に打ち込まず破棄
  • 棒形振動機=挿入間隔60cm以下、上面にセメントペーストが浮くまで加振

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理解度チェック

Q.

寒中コンクリートで普通ポルトランドセメントを使うとき、2℃以上に保つ期間は?

5日以上です。早強ポルトランドセメントなら3日以上です。

Q.

圧送の先送りに使ったモルタルは、どう扱う?

品質が劣るため、型枠内に打ち込まず破棄します。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書JASS5(鉄筋コンクリート工事=寒中コンクリートの初期養生・締固め・先送りモルタル)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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