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寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量

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寒中コンクリートとは、凍結の恐れがある期間に施工されるコンクリートのことです。「凍結の恐れのある期間」は、JASS5や公共建築工事標準仕様書で規定されます。


コンクリートが凍結すると、強度が十分にでないため、注意が必要です。今回は寒中コンクリートの意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量について説明します。

コンクリートの種類は?よくわかる7種類のコンクリートの特徴

寒中コンクリートとは?

寒中コンクリートとは、凍結の恐れのある期間に施工されるコンクリートのことです。凍結のそれのある期間とは、下記です。


・打ち込み日を含む旬の日の平均気温が4℃以下の期間(11月始~4月終まで)

・積算温度M91が840°DDを下回る期間(11月始~4月終まで)


11月~4月はあくまで目安で、各地域で違います。例えばJASS5に、凍結の恐れがある期間として、地域別に示されています。


上記のような期間では、普通コンクリートでなく、寒い時期に対応したコンクリートの仕様にするのです。


※普通コンクリートは下記をご覧ください。

普通コンクリートってなに?普通コンクリートの特徴、空気量、セメント量の規格

寒中コンクリートの水セメント比

寒中コンクリートの水セメント比の最大値は、


60%


です。


※水セメント比は下記が参考になります。

水セメント比とは?1分でわかる定義、計算法、単位水量との関係

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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寒中コンクリートの温度

寒中コンクリートは、製造や荷卸し過程で、コンクリートが凍らないよう配慮します。


具体的には、荷卸し時に(現場に届いた時)、10℃以上20℃未満となるよう、水を加熱します。


加熱の際、注意すべきポイントを下記に整理しました。


・水の温度は40℃以下とする

・セメントは加熱しない

・骨材は「火で直接」加熱しない


上記は、一級建築士の試験で頻出します。覚えておきましょう。※コンクリートの温度は下記を参考にしてください。

コンクリートの温度は?1分でわかる温度の基準、上限、夏、打込み温度

寒中コンクリートの養生方法

寒中コンクリートは、養生期間中、凍結してはダメです。よって、温度管理した上で「保温養生」します。


保温養生の方法は色々ありますが、保温効果のあるマットなどを敷いて養生します。※コンクリートの養生方法は下記が参考になります。

コンクリートの養生とは?1分でわかる意味、養生日数、温度、湿潤養生

寒中コンクリートの空気量

寒中コンクリートの空気量は、


4.5%以上


です。コンクリートが凍結しないよう、普通コンクリートより空気量を多くします。空気量を多くすることで、凍結融解の対策となります。


※凍結融解とは、凍結と融解(溶ける)を繰り返すこと。ひび割れの原因。


空気が、凍結⇔融解の作用で起きる力のクッション材となります。※コンクリートの空気量は下記も参考になります。

コンクリートの空気量とは?1分でわかる規格、単位、許容値、計算式

寒中コンクリートと初期凍害

コンクリートの凝結・硬化の初期段階で起きる凍結を「初期凍害」といいます。初期凍害が起きると、


・所定のコンクリート強度が得られない

・強度の出現が遅くなる


などの問題点が起きます。初期凍害が起きないよう、前述した対策を行います。

まとめ

今回は寒中コンクリートについて説明しました。寒中コンクリートは、凍結の恐れのある期間に施工するコンクリートです。


凍結しそうな期間では、普通コンクリートの仕様ではダメです。例えば、練り混ぜ水を加熱して凍害対策するなどの配慮をします。


コンクリートは、色々な種類があり、それぞれ仕様が違います。他のコンクリートの特徴も、是非勉強してくださいね。

早強コンクリートとは?1分でわかる意味、記号、設計基準強度、養生期間、夏と冬の関係

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