この記事の要点
寒中コンクリートとは、気温が4℃以下になる恐れがある期間に施工されるコンクリートで、凍結防止の特別仕様が必要です。
水セメント比60%以下・AE剤使用による空気量確保・加熱養生が必要で、工事終了後も所定温度を保ちます。
この記事では、寒中コンクリートとは何か、水セメント比と空気量はどう管理するのか、養生方法はどのようなものかを整理します。
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寒中コンクリートとは、凍結の恐れがある期間に施工されるコンクリートのことです。「凍結の恐れのある期間」は、JASS5や公共建築工事標準仕様書で規定されます。
コンクリートが凍結すると、強度が十分にでないため、注意が必要です。今回は寒中コンクリートの意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量について説明します。
寒中コンクリートとは、凍結の恐れのある期間に施工されるコンクリートのことです。凍結のそれのある期間とは、下記です。
・打ち込み日を含む旬の日の平均気温が4℃以下の期間(11月始~4月終まで)
・積算温度M91が840°DDを下回る期間(11月始~4月終まで)
11月~4月はあくまで目安で、各地域で違います。例えばJASS5に、凍結の恐れがある期間として、地域別に示されています。
上記のような期間では、普通コンクリートでなく、寒い時期に対応したコンクリートの仕様にするのです。
※普通コンクリートは下記をご覧ください。
普通コンクリートってなに?普通コンクリートの特徴、空気量、セメント量の規格
寒中コンクリートの水セメント比の最大値は、
60%
です。
※水セメント比は下記が参考になります。
水セメント比とは?計算方法・60%以下の根拠・単位水量との関係
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寒中コンクリートは、製造や荷卸し過程で、コンクリートが凍らないよう配慮します。
具体的には、荷卸し時に(現場に届いた時)、10℃以上20℃未満となるよう、水を加熱します。
加熱の際、注意すべきポイントを下記に整理しました。
・水の温度は40℃以下とする
・セメントは加熱しない
・骨材は「火で直接」加熱しない
上記は、一級建築士の試験で頻出します。覚えておきましょう。※コンクリートの温度は下記を参考にしてください。
コンクリートの温度管理は?打込み温度の基準と暑中・寒中施工の注意点
寒中コンクリートは、養生期間中、凍結してはダメです。よって、温度管理した上で「保温養生」します。
保温養生の方法は色々ありますが、保温効果のあるマットなどを敷いて養生します。※コンクリートの養生方法は下記が参考になります。
コンクリートの養生とは?意味・養生日数・温度管理と湿潤養生の方法(強度発現)
寒中コンクリートの空気量は、
4.5%以上
です。コンクリートが凍結しないよう、普通コンクリートより空気量を多くします。空気量を多くすることで、凍結融解の対策となります。
※凍結融解とは、凍結と融解(溶ける)を繰り返すこと。ひび割れの原因。
空気が、凍結⇔融解の作用で起きる力のクッション材となります。※コンクリートの空気量は下記も参考になります。
コンクリートの空気量とは?規格・許容値4〜6%・計算式を解説
コンクリートの凝結・硬化の初期段階で起きる凍結を「初期凍害」といいます。初期凍害が起きると、
・所定のコンクリート強度が得られない
・強度の出現が遅くなる
などの問題点が起きます。初期凍害が起きないよう、前述した対策を行います。
混同しやすい用語
暑中コンクリート
気温が25℃を超える恐れがある期間に施工されるコンクリートで、水和熱の上昇や急激な乾燥による品質低下を防ぐ特別仕様が必要です。
寒中コンクリートが気温4℃以下で凍結防止を目的とするのに対して、暑中コンクリートは高温下で急激な乾燥・水和熱増加を防ぐための施工管理を行います。
マスコンクリート
部材寸法が大きいコンクリートで、水和熱の蓄積により内外温度差が大きくなりひび割れが発生しやすい状況を指します。
寒中コンクリートが低温環境での凍結防止を主な課題とするのに対して、マスコンクリートは部材の大きさに起因する水和熱によるひび割れ防止が主な課題です。
| 項目 | 寒中コンクリート | 暑中コンクリート | 普通コンクリート |
|---|---|---|---|
| 適用気温 | 4℃以下の恐れがある期間 | 25℃を超える期間 | 上記以外の標準状態 |
| 主な問題 | 凍結による強度不足 | 急激な乾燥・水和反応促進 | 標準条件での管理 |
| セメント種類 | 早強ポルトランドセメント | 低熱・高炉セメント | 普通ポルトランドセメント |
| 練り混ぜ水 | 加熱する | 冷却する(冷水・氷) | 常温 |
| 養生方法 | 保温養生・給熱養生 | 散水・日覆い養生 | 標準養生 |
今回は寒中コンクリートについて説明しました。寒中コンクリートは、凍結の恐れのある期間に施工するコンクリートです。
凍結しそうな期間では、普通コンクリートの仕様ではダメです。例えば、練り混ぜ水を加熱して凍害対策するなどの配慮をします。
コンクリートは、色々な種類があり、それぞれ仕様が違います。他のコンクリートの特徴も、是非勉強してくださいね。
早強コンクリートとは?記号H・設計基準強度・養生期間・夏冬の違い
暑中コンクリートとは?1分でわかる意味、読み方、温度補正、打込み温度、養生方法
高強度コンクリートとは?1分でわかる意味、呼び強度、jis、水セメント比
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寒中コンクリートとは何ですか?
凍結の恐れがある期間(打ち込み日を含む旬の日の平均気温4℃以下など)に施工されるコンクリートです。凍結すると強度が十分に出ないため特別仕様が必要です。
寒中コンクリートの水セメント比と空気量は?
水セメント比の最大値は60%、空気量は4.5%以上です(凍結融解対策として普通コンクリートより多くします)。
寒中コンクリートの加熱で注意すべき点は?
荷卸し時に10℃以上20℃未満になるよう水を加熱します。水の温度は40℃以下、セメントは加熱しない、骨材は火で直接加熱しない、が原則です(一級建築士試験で頻出)。
