この記事の要点
早強ポルトランドセメントとは、普通ポルトランドセメントより水和反応が早く、短期間で高い強度を発現するセメントである。
早強ポルトランドセメントは冬季施工・緊急工事・型枠早期脱型に適しているが、水和熱が高いためマスコンクリートには不向きである。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
早強(そうきょう)ポルトランドセメントとは、普通ポルトランドセメントと比べて「早く強度が発現する」セメントです。
早強ポルトランドセメントは1日で強度が発現し(普通セメントは3日かかる)、所定の強度に達するまでの養生期間が短くて済みます。
また低温環境でも強度が発現します。今回はポルトランドセメントの意味、読み方と記号、特徴、強度、メリットについて説明します。
普通ポルトランドセメントとは?記号N・強度・使い方・規格を解説
早強(そうきょう)ポルトランドセメントとは、普通ポルトランドセメントと比べて「早く強度が発現する」セメントです。
これが早強ポルトランドセメントの特徴です。
普通ポルトランドセメントは強度発現に3日かかりますが、早強ポルトランドセメントなら1日で強度が発現します。
その後も早く強度発現が進行するため、所定の強度に達するまでの「養生期間」が短くて済むメリットがあります。
下表に早強ポルトランドセメントと普通セメントの強度(圧縮強度)を示しました。
| 品質項目 | JIS R 5210 | |||
| ポルトランドセメント | ||||
| 普通 | 早強 | |||
| 比表面積(cm2/g) | ≧2500 | ≧3300 | ||
| 凝結 | 始発(min) | ≧60 | ≧45 | |
| 終結(h) | ≦10 | ≦10 | ||
| 安定性 | パット法 | 良 | ||
| ルシャテリエ法(mm) | ≦10 | |||
| 圧縮強さ(N/mm2) | 1日 | - | ≧10.0 | |
| 3日 | ≧12.5 | ≧20.0 | ||
| 7日 | ≧22.5 | ≧32.5 | ||
| 28日 | ≧42.5 | ≧47.5 | ||
| 91日 | - | - | ||
早強ポルトランドセメントを使えば早い段階で強度が発現し、4週強度も高い値となりますね。
また早強ポルトランドセメントは、低温環境(寒い時期、場所)でも強度発現します。つまり、早強ポルトランドセメントは下記の工事で使うことがあるでしょう。
・工期の短い工事
・冬場の工事
早強ポルトランドセメントの強度発現が早い理由の1つが「普通セメントに比べてセメントの粒を細かく」してあるからです。
セメントは水と反応して凝結し硬化が始まります。セメントの粒子が細かいほど、沢山の水分と反応するので強度発現も早くなります。
下表に早強ポルトランドセメントの化学成分などを示します。
| 品質項目 | JIS R 5210 | ||
| 早強ポルトランドセメント | |||
| 水和熱(J/g) | 7日 | ― | |
| 28日 | ― | ||
| 化学成分(%) | 酸化マグネシウム | ≦5.0 | |
| 三酸化硫黄 | ≦3.5 | ||
| 強熱減量 | ≦3.0 | ||
| 全アルカリ | ≦0.75 | ||
| 全アルカリ(低アルカリ形) | ≦0.6 | ||
| 塩化物イオン | ≦0.035 | ||
| 鉱物組成(%) | けい酸三カルシウム | ― | |
| けい酸二カルシウム | ― | ||
| アルミン酸三カルシウム | ― | ||
| 混合材の分量(質量%) | ≦5 | ||
ちなみに早強ポルトランドセメントより早く強度発現する「超早強ポルトランドセメント」や、逆に強度発現の遅い「中庸熱ポルトランドセメント」などがあります。下記も参考になります。
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
早強ポルトランドセメントは「そうきょうぽるとらんどせめんと」と読みます。記号はHです。関係用語の読み方を下記に示します。※ポルトランドセメントの読み方は省略。
超早強ポルトランドセメント ⇒ ちょうそうきょう(ぽるとらんどせめんと)
中庸熱ポルトランドセメント ⇒ ちゅうようねつ(〃)
低熱ポルトランドセメント ⇒ ていねつ(〃)
中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメントの詳細は下記が参考になります。
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
今回は早強ポルトランドセメントについて説明しました。早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントと比べると短期間で強度発現します。
また、低温環境でも強度発現することから、工期の短い工事や冬場の工事に用いるセメントです。
普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントなど下記も勉強しましょうね。
普通ポルトランドセメントとは?記号N・強度・使い方・規格を解説
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
この記事の内容を○×クイズで確認する
この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「早強ポルトランドセメント」の特徴と適した施工条件を問う問題が出ます。
記号(Ⅰ種)と普通型との強度発現速度の違いを押さえましょう。
早強セメントを使用すると養生期間を短縮できます。
ただし水和熱が大きいため、大断面部材では温度ひび割れに注意が必要です。
普通・早強・超早強・低熱・中庸熱という5種のポルトランドセメントの特性を比較表で整理すると試験勉強に役立ちます。