この記事の要点
スランプ試験は、フレッシュコンクリートのワーカビリティ(施工のしやすさ)を測定する試験です。スランプコーン(逆円錐型の型枠)にコンクリートを詰めてコーンを引き上げ、コンクリートが沈んだ量(cm)をスランプ値として読み取ります。
スランプ値が大きいほど流動性が高く施工しやすいですが、材料分離のリスクも高まります。スランプ値が小さいほど硬く、高強度・高耐久のコンクリートに向いています。配合設計とあわせて理解しておくと試験対策になります。
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スランプ試験とは、フレッシュコンクリートのコンシステンシー(流動性・稠度)を測定する品質管理試験です。フレッシュコンクリートが現場で使えるワーカビリティを持っているかを確認するために行います。
今回は、スランプ試験の意味、スランプ値の読み方、スランプフローとの違いについて説明します。
コンクリートの配合設計・品質管理は、下記も参考になります。
コンクリートの配合設計とは?水セメント比・単位水量・骨材の基礎
壁式プレキャストコンクリート造とは?1分でわかる意味、WPC、壁式RC造との違い
スランプ試験は、フレッシュコンクリート(まだ固まっていないコンクリート)のワーカビリティを数値で確認するための試験です。
「ワーカビリティ」とは、運搬・打込み・締固め・仕上げなどの一連の施工作業のしやすさを指します。スランプ試験はこの施工性を簡便に確認する方法として広く使われています。
スランプ試験の手順は、次のようなイメージで進みます。
この「沈み量」がスランプ値です。沈み量が大きいほどコンクリートは柔らかく、流動性が高いことを示します。
まずは下表でスランプ値の大小の意味を整理してください。
| スランプ値 | コンクリートの状態 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大きい(高スランプ) | 柔らかく流動性が高い | 施工しやすいが、材料分離・ブリーディングのリスクあり |
| 小さい(低スランプ) | 硬く流動性が低い | 材料分離が少なく高強度・高耐久に有利。施工精度が求められる |
単位水量が多いほどスランプ値は大きくなりやすく、施工性は上がりますが、乾燥収縮・ブリーディングが増えやすくなります。この関係性は配合設計とセットで押さえましょう。
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スランプ値は、コンクリートの種類・使用部位・施工条件などによって目標値が設定されます。設計で確認する主なポイントは次のような内容です。
実務では標準仕様書や設計指針によってスランプの許容値・目標値が定められます。条件ごとに確認が必要です。
建築士試験では「スランプ値が大きいほど流動性が高く、材料分離しやすい」という大小の関係性が問われることがあります。具体的な規定値よりも、まずこの方向性を押さえましょう。
コンシステンシーとは、コンクリートの流動性・変形のしやすさを表す性質です。スランプはコンシステンシーを測る一つの指標です。
ワーカビリティは、コンシステンシーに加えて材料分離のしにくさも含めた「施工のしやすさ全体」を指します。コンシステンシーはワーカビリティの一部と考えると整理しやすいです。
混同しやすい用語
スランプ と スランプフロー
スランプは、コーンを引き上げた後にコンクリートが沈んだ高さ(cm)で測ります。
スランプフローは、コーンを引き上げた後にコンクリートが広がった直径(cm)で測ります。
スランプフローは、高流動コンクリートや自己充填コンクリートのように、スランプが大きすぎて通常の測定では差が出にくい場合に用います。「高さで測るか、広がりで測るか」が違います。
ワーカビリティ と コンシステンシー
コンシステンシーは流動性・変形しやすさの性質で、スランプ値が代表的な測定指標です。
ワーカビリティは施工のしやすさ全体(コンシステンシー+材料分離しにくさ)を指します。
「コンシステンシーはワーカビリティの要素の一つ」として整理しましょう。
今回はスランプ試験について説明しました。スランプ試験はフレッシュコンクリートのワーカビリティを確認する試験で、スランプコーンを引き上げた後の沈み量がスランプ値です。
スランプ値の大小の意味、スランプフローとの違い、配合設計との関係をセットで理解しておきましょう。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「スランプ値が大きい=流動性が高い=材料分離しやすい」「単位水量が多いほどスランプは大きくなりやすい」という方向の関係が問われやすいです。数値そのものより、大小の関係と施工性・品質への影響を先に押さえましょう。
スランプとスランプフローの使い分けは、「通常コンクリートか高流動コンクリートか」で整理すると覚えやすいです。配合設計の記事と一緒に読んでおくと、両方の理解が深まります。