建築学生が学ぶ構造力学

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平成29年度 一級建築士 構造 No.22を解説、建築構造に関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.22は、建築構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

プレテンション方式の仕組み、制振の柔層型、免震の適用範囲、壁式RC造の適用範囲が問われます。決め手は、壁式鉄筋コンクリート造を軒高20mの地上6階建てに採用できるかどうかです。

引っかけの核心は、壁式鉄筋コンクリート構造を「軒高20mの地上6階建てにおいても採用することができる」としているところです。壁式RC造の適用範囲は一般に地上5階以下・軒高20m以下で、6階建ては範囲外です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) プレテンション方式は、PC鋼材を緊張した状態でコンクリートを打設し、硬化後に張力を解放して付着によりプレストレスを導入する方式です。正しい記述です。
2 ○(正しい) 制振構造には、特定の層を柔らかく設計してその層にダンパーを設置し、地震エネルギーを効果的に吸収させる方法もあります。正しい記述です。
3 ○(正しい) 免震構造は、規模や用途にかかわらず、戸建て住宅から超高層建築物まで幅広く適用できます。正しい記述です。
4 ×(最も不適当) 壁式RC造の適用範囲は一般に地上5階以下・軒高20m以下です。軒高20mの地上6階建てには採用できません。

選択肢4は、壁式RC造を地上6階建てに採用できるとした点が誤りで、適用範囲は地上5階以下です。

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選択肢4のポイント

壁式鉄筋コンクリート造は、柱・梁ではなく壁で地震力を支える構造で、比較的低層の建物に用います。この構造には、規模の適用範囲が定められています。

一般に、壁式RC造の適用範囲は地上5階以下軒の高さ20m以下・階高3.5m以下です。したがって、軒高が20mであっても地上6階建ては階数の条件(5階以下)を超えており、通常の壁式RC造としては採用できません。より上の階数を扱うには、壁式ラーメン鉄筋コンクリート造など別の構造形式が必要です。

選択肢4は、軒高20mの6階建てに壁式RC造を採用できるとしていますが、階数の適用範囲外で誤りです。「壁式RC造は地上5階以下・軒高20m以下」と押さえます。

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覚え方

  • 壁式RC造の適用範囲は、地上5階以下・軒高20m以下・階高3.5m以下(6階建ては不可)
  • プレテンション方式は、緊張状態で打設し硬化後に張力解放、付着でプレストレス導入
  • 制振には、特定層を柔らかくしダンパーを集める方法もある
  • 免震は、戸建てから超高層まで幅広く適用できる

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理解度チェック

Q.

壁式鉄筋コンクリート造は、軒高20mの地上6階建てにおいても採用できる。〇か×か。

×。壁式RC造の適用範囲は地上5階以下・軒高20m以下で、6階建ては採用できません。

Q.

プレテンション方式は、どのようにプレストレスを導入するか。

PC鋼材を緊張した状態でコンクリートを打設し、硬化後に張力を解放して、鋼材とコンクリートの付着によりプレストレスを導入します。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 建築構造(壁式RC造の適用範囲は地上5階以下・軒高20m以下、プレテンション方式、制振の柔層型、免震の適用範囲):壁式鉄筋コンクリート造設計・計算規準ほか(日本建築学会)。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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