比強度とは、強度を密度で割った値です。普通、引張強度を密度で割った値を比強度とします。比強度の高い材料に、繊維強化プラスチック、アルミニウム、鋼材などがあります。今回は比強度の意味、単位、読み方、求め方、鉄、コンクリート、木材、アルミニウムの比強度について説明します。引張強度と密度の意味は、下記が参考になります。
引張強さとは?1分でわかる意味、計算法、単位、降伏点、読み方、記号
密度とは?1分でわかる意味、求め方、比重との違い、単位、読み方、水、ρ
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比強度とは、強度(引張強度)を物の密度で割った値です。例えば、建築物に用いる鋼とアルミの強度は同程度ですが、 アルミの比重は鋼の1/3程度です。アルミの「比強度」が高そうだと分かりますね。
地震力は、建物の重さに比例します。よって、軽くて強い材料を使えば、地震力の低減が可能です。
比強度は「ひきょうど」と読みます。似た用語に、比剛性があります。「ひごうせい」と読みます。建築物の構造材料の中では、
鋼
木
アルミニウム
などが、比強度の高い材料です。
比強度の単位は、
mm
を使います。比強度は、強度を密度で割った値です。よって、
強度(N/m㎡)÷密度(N/mm3)=比強度(mm)
ですね。密度、強度の意味は下記が参考になります。
密度とは?1分でわかる意味、求め方、比重との違い、単位、読み方、水、ρ
強度とは?1分でわかる意味、単位、種類、応力・剛性とのの違い
「比強度」と「破断長」の公式を、下記に示します。
比強度 引っ張り強さ ÷ 密度
破断長 比強度 ÷ 重力加速度
色々な材料の比強度を計算で確認します。今回は、Fortranでプログラムをつくりましょう。
さて、ダウンロードしたエディタ(僕はTerapad)を開いてプログラムを書いてみます。 まだコンパイラしていません。とりあえず、「Terapad」を利用している方は
「名前をつけて保存」→保存形式を「全てのファイル」として→「○○.f90」と保存してください。
そうすると、F90ファイルが生成されます。
program sisoku
implicit none
real h,p,m,i,j
print *, "強度(N/mm^2)を入力してください"
read *, p
print *, "比重()を入力してください"
read *, m
!比重を密度(g/cm3)に変換する
m=m
!密度の単位変換(g/cm3)→(10^-3kg/10^-6m3)
m=m*10**3
!強度の単位変換(N/mm^2)→(N/10^-6m^2)
p=(p*10**6)
!比強度を求める(N・m/kg)
h=p/m
!比強度を求める(kN・m/kg)
i=p/(1000*m)
!破断長を求める(N・m/kg)/(9.81m/s^2)→((kg・m/s^2)・m/kg)/(9.81m/s^2)→m/9.81
j=p/(9.81*m)
!破断長を求める(10^3m)
j=j/10**3
Write(*,*) ' 比強度(N・m/kg)は =',h
Write(*,*) ' 比強度(kN・m/kg)は =',i
Write(*,*) ' 破断長(km)は =',j
end program sisoku
数値解析のプログラムをつくるときに重要なのは「単位」を合わせることです。比強度求めるのは簡単です。本プログラムの肝は単位変換です。教科書では、材料の比重や密度は「g/cm^3」で書いてあります。ただ構造力学や材料力学では、SI単位系の「N/mm^2」を使います。この単位変換が必要ですね。
比強度の例を、下記に示します。
鋼 50程度
木材 50程度
コンクリート 1~3程度
アルミニウム 50程度
今回は比強度について説明しました。意味が理解頂けたと思います。比強度は、引張強度を密度で除した値です。比強度の意味、計算方法を理解しましょう。下記の記事も勉強してくださいね。
引張強さとは?1分でわかる意味、計算法、単位、降伏点、読み方、記号
密度とは?1分でわかる意味、求め方、比重との違い、単位、読み方、水、ρ
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