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免震装置の種類とは?1分でわかる積層ゴム・鉛プラグ・オイルダンパーの違い

この記事の要点

免震装置とは、建物と地盤の間(または中間階)に設置して、地震力を建物に伝わりにくくする装置です。アイソレータ(支承)とダンパーの2種類に大別されます。

代表的なアイソレータは積層ゴム(天然ゴム系・鉛プラグ入り・高減衰ゴム)、すべり支承、転がり支承です。建築士試験では各装置の役割の違いが問われます。

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免震装置(めんしんそうち)とは、建物と地盤の間または中間階に設置し、地震の揺れを建物に伝わりにくくする装置の総称です。

免震装置を設けることで建物の固有周期を長くし、地震入力を大幅に低減できます。今回は免震装置の種類(積層ゴム・鉛プラグ入り積層ゴム・高減衰ゴム・オイルダンパー・すべり支承)の違いを説明します。


免震構造・制振構造の基礎は下記も参考になります。

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免震装置とは?アイソレータとダンパーの役割

免震装置は役割によってアイソレータダンパーの2種類に分けられます。

実際の免震建物では、アイソレータとダンパーを組み合わせて使います。ただし、鉛プラグ入り積層ゴム(LRB)や高減衰ゴム(HDR)はアイソレータとダンパーの両方の機能を持ちます。

アイソレータの種類

天然ゴム系積層ゴム(NRB)

天然ゴム系積層ゴム(NRB:Natural Rubber Bearing)は、薄い鋼板とゴムを交互に積み重ねた支承です。鉛直方向には剛性が高く建物荷重を支え、水平方向には柔らかく変形します。

減衰性能が小さいため、別途オイルダンパー等のダンパーを組み合わせて使用します。変形性能が高く、大地震時の大変位にも対応できます。

鉛プラグ入り積層ゴム(LRB)

鉛プラグ入り積層ゴム(LRB:Lead Rubber Bearing)は、天然ゴム系積層ゴムの中心に鉛プラグを挿入したものです。鉛プラグの塑性変形によってエネルギーを吸収するため、アイソレータとダンパーを兼ねます。

NRBと比べて減衰性能が高く、ダンパーなしでも一定の揺れ抑制効果があります。繰り返し変形に対して安定した性能を発揮します。

高減衰ゴム系積層ゴム(HDR)

高減衰ゴム系積層ゴム(HDR:High Damping Rubber)は、ゴムの配合を工夫して高い減衰性能を持たせた積層ゴムです。LRB同様にアイソレータとダンパーの機能を兼ね備えます。

温度や変形速度の影響を受けやすい点が課題ですが、鉛を使わないため環境負荷が低い利点があります。

すべり支承・転がり支承

すべり支承は、摩擦によって地震エネルギーを吸収しながら水平移動する支承です。転がり支承はボールやローラーを使って非常に低い摩擦で水平移動します。どちらも積層ゴムと組み合わせて使うことが多いです。

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ダンパーの種類

オイルダンパー(粘性ダンパー)

オイルダンパーは、オイル(粘性流体)の抵抗を使って振動エネルギーを吸収します。速度に比例した減衰力を発生させ、小さな振幅から大きな振幅まで安定して機能します。

温度変化の影響が少なく、長期耐久性が高いことから免震建物のダンパーとして広く採用されています。

鋼材ダンパー・鉛ダンパー

鋼材ダンパーは、鋼材の塑性変形によってエネルギーを吸収します。構造が単純でコストが低い反面、繰り返し変形後の残留変形が問題になることがあります。鉛ダンパーは鉛の塑性変形を利用し、初期剛性が高い特徴があります。

免震装置の組み合わせ例

実際の免震建物では、複数の装置を組み合わせて使います。まず代表的な組み合わせパターンを押さえておきましょう。

組み合わせ特徴
NRB + オイルダンパーNRBで周期を長くし、ダンパーで減衰。最もオーソドックスな構成。
LRB のみアイソレータとダンパーを兼ねる。機器点数が少なくシンプル。
HDR のみ高減衰ゴムで単体完結。鉛フリーの環境配慮型。
すべり支承 + 積層ゴム + ダンパー大変位対応が必要な建物で採用されることが多い。

混同しやすい用語

アイソレータ と ダンパー
アイソレータは「地震動の周期を長くして入力を低減する装置」です。積層ゴム(NRB・LRB・HDR)やすべり支承がこれにあたります。
ダンパーは「振動エネルギーを吸収・消費する装置」です。オイルダンパー・鉛ダンパー・鋼材ダンパーなどがあります。
ただし、鉛プラグ入り積層ゴム(LRB)と高減衰ゴム(HDR)はアイソレータとダンパーを兼ねます。この点が試験での引っかけポイントです。

免震構造 と 制振構造
免震構造は建物と地盤の間にアイソレータを設けて、地震動そのものを建物に伝わりにくくする構造です。
制振構造は建物内部にダンパーを設置して、建物に伝わった地震エネルギーを吸収・消費する構造です。
「免震=地震を受け流す」「制振=エネルギーを消費する」と覚えておきましょう。

試験での問われ方|管理人の一言

建築士試験では各積層ゴムの特性と役割分担がよく出題されます。整理すると次のようになります。

NRB(天然ゴム系):アイソレータのみ。減衰性能が低いため別途ダンパーが必要。
LRB(鉛プラグ入り):アイソレータ+ダンパーを兼ねる。
HDR(高減衰ゴム):アイソレータ+ダンパーを兼ねる(ゴム材料自体が高い減衰性能を持つ)。

「LRBはアイソレータとダンパーを兼ねる」という点が頻出です。表で種類・役割・特徴を整理して覚えると効果的です。試験では、免震は地震動を建物に伝えにくくする方式、制振は建物内でエネルギーを吸収する方式、と役割を分けて整理すると覚えやすいです。

まとめ

今回は免震装置の種類について説明しました。免震装置はアイソレータとダンパーに大別されます。


積層ゴム(NRB・LRB・HDR)、すべり支承、オイルダンパーのそれぞれの役割と特徴を整理しましょう。建築士試験では各装置の働きと組み合わせの考え方が問われます。

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