この記事の要点
1次固有周期とは建物が最も長い周期で揺れるときの時間で、地震エネルギーを最も大きく受ける振動モードです。
2次固有周期はその次に長い周期で、高層建物では両方を考慮する必要があります。
耐震設計では建物の固有周期が地震の卓越周期と一致すると共振が起きるため、設計段階で固有周期を確認します。
固有値解析ではモード形状(振動モード)もセットで確認するのが基本です。
固有値解析を使うと、建物の複雑な揺れを各次数の振動モードに分解できます。
建築物では1次振動モードが支配的になることが多いため、最初に理解すべき基本概念です。
この記事では、1次振動モードとは何か、固有値解析とどう関係するのか、固有周期との関係はどうなっているのかを整理します。
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1次振動モード(いちじしんどうもーど)とは、最も長い固有周期を示す、建物の揺れの状態です。
多質点系では、二次振動モードや三次振動モードなどがあります。今回は1次振動モードの意味、二次振動モード、固有周期、固有値解析との関係について説明します。
振動モード、固有値解析の意味や計算方法は、下記が参考になります。
1次振動モードとは、最も長い固有周期を示す建物の揺れの状態です。頂部が最も変形する揺れ方と考えても良いですね。下図をみてください。これが1次振動モードです。
また、下図を二次振動モードといいます。1次振動モードに比べて複雑な揺れ方ですよね。
建物は、階数に応じて揺れ方が変わります。平屋建て(1階建て)の建物は、頂部が最も変形する1次振動モードしか起きません。
一方、階数が複数になると、複雑な揺れ方が起きます。
例えば、5階建ての建物は、1次~5次までの揺れ方があります。また、実際に建物が揺れる時は、これらが複合して揺れます。
固有値解析は、複雑な建物の揺れを、1次モード、2次モードという単体の揺れ方として取り出すことが可能です。
詳細は、下記が参考になります。
固有値解析とは?モーダルアナリシスの手法・固有周期の求め方と耐震設計への応用
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1次振動モードと二次振動モードの違いを下図に示します。
1次振動モードは頂部が最も変形する揺れ方なので覚えやすいですね。固有値解析による二次振動モードの算定は、下記が参考になります。
前述より、1次振動モードは固有周期が最も長くなります。イメージしてください。
頂部が最も変形する揺れ方、頂部と真ん中が変形する揺れ方、どちらの周期が長いか、感覚的に理解できるでしょう。
固有周期の意味は、下記が参考になります。
固有値解析を行えば、建物の複雑な揺れ方を分析できます。一般的に、建築物の多くは1次振動モードが支配的です。
1次振動モードを知ることは重要です。固有値解析の意味は、下記が参考になります。
固有値解析とは?モーダルアナリシスの手法・固有周期の求め方と耐震設計への応用
混同しやすい用語
1次振動モード
建物の固有周期が最も長い(振動が最もゆっくりな)揺れ方です。
頂部が最も変形し、単純な曲線状の変形形状を示します。
2次振動モードとの違いは「変形の複雑さと固有周期」です。
1次は固有周期が最長で変形が単純、2次以降は固有周期が短くなり変形形状が複雑(中間部で反曲点が現れる)になります。
固有周期
建物が自由に振動するときの固有の周期(振動1回にかかる時間)です。
建物の質量が大きいほど・剛性が低いほど固有周期は長くなります。
振動モードとの違いは「周期か形か」です。
固有周期は振動の「速さ(時間)」を表し、振動モードは振動の「形(変形形状)」を表します。
どちらも固有値解析で同時に求められます。
1次振動モードを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 1次振動モード | 固有周期が最も長い振動形状 | 頂部が最大変形となる単純な曲線状 |
| 2次振動モード | 1次より固有周期が短い振動形状 | 中間部に反曲点が現れる複雑な形状 |
| n次振動モード数 | n階建て建物ではn次まで存在 | 実際の揺れはこれらの重ね合わせ |
今回は1次振動モードについて説明しました。1次振動モードは、頂部が最も変形する揺れです。
二次振動モードとの違い、固有周期、固有値解析との関係と併せて勉強しましょう。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「1次振動モードは最長の固有周期をもつ」「頂部が最も変形する揺れ方」という定義がそのまま問われます。
図形問題として振動モードの形状を選ばせる問題にも慣れておきましょう。
階数と振動モードの次数の対応(n階建て=1次?n次まで)も整理しておくと良いです。
固有値解析・固有周期・振動モードは三位一体で理解することが大切です。