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耐震構造(たいしんこうぞう)とは、名称の通り「地震に耐えるように部材(柱、梁、壁、床、ブレースなど)を配置して設計した構造」です。
地震による横揺れ(地震力)に対して、ガッチリ耐えるイメージです。
横揺れに対してガッチリ耐えるためには、各構造部材の耐力、剛性(かたさ)を相応に大きく、あるいは、粘り強くする必要があります。
なお、耐震構造は最も一般的な構造形式で、マンション、学校、商業施設など様々な建物に用いられます。その他の構造形式は下記の通りです。
1. 耐震構造:地震力に耐えるように柱・梁、壁等を配置した構造。各構造部材は相応の耐力、剛性を要するため比較的断面が大きくなる
2. 制震構造:制振ダンパーを設置して、地震の揺れ吸収・制御する構造
3. 免震構造:建物と地盤の間に免震層をつくり、積層ゴムとダンパーで構成される免震装置が地震の揺れを吸収することで、建物自体の揺れを軽減する構造
制震構造は揺れが大きくなりやすい高層建築物に用いられます。免震構造は建物に地震力を伝えない構造形式ですから、
文化財を収容する重要建築物、庁舎、病院施設など、大地震後でも使用性が確保されるべき建物に採用されます。
なお、制震構造、免震構造は耐震構造と比べてコストは高くなります。
前述したように、耐震構造を一言で言えば、地震に耐える構造です。当たり前のことですが、制震構造、免震構造との違いを理解すると、耐震構造の意味が良く理解できます。
制震構造は"地震の揺れを制御し被害を抑える"構造です。免震構造はそもそも地震力が伝わらないように"建物を柔らかくする構造"です。
両者とも地震に"耐えている"とは意味が違います。
耐震構造における"地震に耐える" という発想は、地震に強い建物をつくる上で真っ先に考えられたアイディアでした。
強烈な地震に対して、強力な壁や柱、梁をもって地震に抵抗すれば良い、ということです。
耐震構造は特別な装置を必要としないため、最も安価に設計ができます。また、最も普及しています。
また、1981年の新耐震設計法から現在まで大きな地震が何度かありましたが、
新耐震設計により行った耐震構造の建物では、大きな被害が起きていないことから、専門家の間でも信頼を得ています。
耐震構造の1つの目標は"人命を守ること"です。具体的には大地震(震度6弱以上)において"建物は倒壊しないこと"が建築基準法で規定されています。
ただし大地震時には建物が元通り使えることは規定していません。つまり、耐震構造の場合、大地震が起きた後、二度と建物が使えないと思った方が良いでしょう。
建物を財産として考えると、高いお金を払ったのに使えなくなるのは残念ですが、地震国であるわが国では致し方ありません。
ただし、同じ耐震構造でも建築基準法で想定される地震力を割り増して設計することで、
建築基準法で定める耐震性能を超えた構造とすることも可能で、公共建築物などに採用される考え方です。
また、病院、庁舎、文化財、流通倉庫など大地震後でも問題なく建物を使用する場合は、耐震構造よりも制震構造や免震構造を採用します。
当然、耐震構造と比べて初期費用は多くなりますが、恒久的に事業を継続しようと思えば必須な投資でしょう。
今回は耐震構造について説明しました。耐震構造は、『地震に耐える構造』であること。地震に対して、強い柱や梁、壁にすることで地震に抵抗していると覚えてください。
しかし、耐震構造は人命を守ることが最優先で、大地震が起きた後は建物が二度と使えなくなる可能性もあります。
今後の事業継続や資産を恒久的に保持する観点からは、制震構造や免震構造が優れていることも知っておくと良いでしょう。
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