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構造特性係数をご存知でしょうか。構造特性係数は、建物の保有水平耐力に関係し、鉄筋コンクリートと鉄骨造では値が違います。今回は、そんな構造特性係数について説明します。
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構造特性係数は、
各階の構造特性を表すもの
と定義されます。では「構造特性」とは何か?という疑問に行き着きます。構造特性とは、「建物の壊れ方」といえます。
建物の壊れ方は、大きく分けて2つあります。
1.建物全体にヒンジが発生し、地震力を効率よく吸収する壊れ方
2.それ以上地震力を吸収できないような急激な壊れ方
1は、変形性能が良い建物のことです。建物の強度はそこまで高くありませんが、地震力を効率的に吸収します。ところで、変形性能は靭性ともいいます。※靭性については下記の記事が参考になります。
2の壊れ方は、耐震壁付きのラーメン構造などで見られる、せん断破壊が該当します。せん断破壊は危険な破壊なので、避けるべきです。1とは反対に、変形性能が低い建物です。
上記の構造特性を数値化したものが、構造特性係数です。ちなみに構造特性係数は「Ds値」ともいいます。実務ではこちらの言い方の方が一般的です。
構造特性係数の数値は0.25~0.55まであります。前述した1と2の壊れ方では、なんとなく1の方が「良さそうな壊れ方」、2は「悪そうな壊れ方」ですよね。
その感覚は正しいです。つまり1の壊れ方に対しては、建物に変形能力があるので建物の耐力は、2の壊れ方に比べて必要としません。つまり構造特性係数は小さな値です。一方、2の壊れ方は、悪そうな壊れ方なので、建物の耐力を余計に必要とし、構造特性係数は大きな値です。
以上が構造特性係数の考え方です。構造特性係数は必要保有水平耐力の算定に関係します。下記の記事も併せてを参考にしてください。
必要保有水平耐力の算定方法と意味がわかる、たった3つのポイント
具体的に構造特性係数の値を紹介します。実は、構造特性係数は構造形式や構造部材ごとに違います。今回は、RC造とS造について示します。
鉄筋コンクリート造の構造特性係数は下記です。A~Dランクまであります。Dランクとは、「悪い壊れ方」です。よってDランクの構造特性係数は大きな値です。
柱および梁の部材群としての種別
耐力壁の部材群としての種別
鉄骨造の構造特性係数は下記となります。
柱および梁の部材群としての種別
今回は構造特性係数について説明しました。イメージを掴まないと理解が難しいと思います。ポイントは、構造特性係数が大きいほど必要保有水平耐力が大きくなる(より多くの耐力を必要とする)。逆に小さいと必要保有水平耐力は小さい(変形性能が高いので、必要な耐力は少なくても構わない)。覚えておきましょう。また今回は、併せて下記の記事も参考にしてください
必要保有水平耐力の算定方法と意味がわかる、たった3つのポイント
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