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構造特性係数とは?3分でわかる意味と算出方法

この記事の要点

構造特性係数は、「各階の構造特性を表すもの」と定義されます。

建物の保有水平耐力に関係し、鉄筋コンクリートと鉄骨造では値が違います。

この記事では、構造特性係数とは何か、どう算出するのか、鉄筋コンクリートと鉄骨造で値はどう違うのかを整理します。

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構造特性係数をご存知でしょうか。構造特性係数は、建物の保有水平耐力に関係し、鉄筋コンクリートと鉄骨造では値が違います。今回は、そんな構造特性係数について説明します。

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構造特性係数とは?

構造特性係数は、


各階の構造特性を表すもの


と定義されます。では「構造特性」とは何か?という疑問に行き着きます。構造特性とは、「建物の壊れ方」といえます。


建物の壊れ方は、大きく分けて2つあります。


1.建物全体にヒンジが発生し、地震力を効率よく吸収する壊れ方

2.それ以上地震力を吸収できないような急激な壊れ方


1は、変形性能が良い建物のことです。建物の強度はそこまで高くありませんが、地震力を効率的に吸収します。ところで、変形性能は靭性ともいいます。※靭性については下記の記事が参考になります。

靱性(じんせい)とは?意味・靭性のある材料と建物の耐震性・脆性との違い


2の壊れ方は、耐震壁付きのラーメン構造などで見られる、せん断破壊が該当します。せん断破壊は危険な破壊なので、避けるべきです。1とは反対に、変形性能が低い建物です。


上記の構造特性を数値化したものが、構造特性係数です。ちなみに構造特性係数は「Ds値」ともいいます。実務ではこちらの言い方の方が一般的です。


構造特性係数の数値は0.25~0.55まであります。前述した1と2の壊れ方では、なんとなく1の方が「良さそうな壊れ方」、2は「悪そうな壊れ方」ですよね。


その感覚は正しいです。

つまり1の壊れ方に対しては、建物に変形能力があるので建物の耐力は、2の壊れ方に比べて必要としません。

つまり構造特性係数は小さな値です。

一方、2の壊れ方は、悪そうな壊れ方なので、建物の耐力を余計に必要とし、構造特性係数は大きな値です。


以上が構造特性係数の考え方です。構造特性係数は必要保有水平耐力の算定に関係します。下記の記事も併せてを参考にしてください。

必要保有水平耐力とは?算定式Qun=Ds×Fes×Qud・Ds・Fesの意味

構造特性係数の値

具体的に構造特性係数の値を紹介します。実は、構造特性係数は構造形式や構造部材ごとに違います。今回は、RC造とS造について示します。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造の構造特性係数は下記です。A~Dランクまであります。Dランクとは、「悪い壊れ方」です。よってDランクの構造特性係数は大きな値です。


柱および梁の部材群としての種別


耐力壁の部材群としての種別

鉄骨造

鉄骨造の構造特性係数は下記となります。


柱および梁の部材群としての種別

ブレースの部材群としての種別

混同しやすい用語

構造特性係数(Ds値)

建物の壊れ方(変形性能)を数値化したものです。

値が小さいほど変形性能が高く、必要保有水平耐力が小さくなります。

保有水平耐力

建物が実際に保有する水平方向の耐力です。

必要保有水平耐力(Qu)と比較して建物の安全性を確認します。

靭性(じんせい)

建物の変形性能(粘り強さ)を表します。

靭性が高いほど構造特性係数は小さくなり、必要保有水平耐力も小さくなります。

構造特性係数を整理した表を示します。

項目内容備考
RC造(Aランク)柱・梁のDs値 0.30変形性能が高い壊れ方
RC造(Dランク)柱・梁のDs値 0.45変形性能が低い壊れ方
S造(Aランク)柱・梁のDs値 0.25鉄骨造は全般的に値が小さい

まとめ

今回は構造特性係数について説明しました。

イメージを掴まないと理解が難しいと思います。

ポイントは、構造特性係数が大きいほど必要保有水平耐力が大きくなる(より多くの耐力を必要とする)。

逆に小さいと必要保有水平耐力は小さい(変形性能が高いので、必要な耐力は少なくても構わない)。

覚えておきましょう。

また今回は、併せて下記の記事も参考にしてください

必要保有水平耐力とは?算定式Qun=Ds×Fes×Qud・Ds・Fesの意味

保有水平耐力とは?意味・計算・必要保有水平耐力との違い

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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