この記事の要点
複数荷重が作用する梁では、等分布荷重と集中荷重それぞれについて反力を別々に求めてから重ね合わせ、目的断面の曲げモーメント・せん断力を算定する。
等分布荷重は「合力×重心位置」でモーメントを計算し、各荷重の反力を足し合わせることが計算ミスを防ぐ基本の手順。
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荷重が複数作用している梁の検討です。これは、反力をきちんと求めて外力・反力から曲げを算定します。
等分布荷重は4mの範囲に作用していますから全荷重は、
です。この作用点は、左支点から2m位置です。外力がスパンに対して均等で無い場合の反力は次のように算定できます。
右側支点の反力は、
です。
一方、集中荷重は右側支点から2mの位置に作用しているので、右側支点の反力は、
合計すると、
です。A点の曲げを右側支点から考えると、
せん断力は、
です。
よって、答えは4が正解です。
混同しやすい用語
曲げモーメント
梁を曲げようとする力で、支点反力×対象断面までの距離で計算し、荷重作用点で最大値をとる。
部材をずらす力であるせん断力と混同しやすいが、曲げモーメントは「回転力」、せん断力は「断面をずらす力」という役割の違いがある。
せん断力
梁断面を上下にずらそうとする力で、切断面に作用する鉛直方向の力から求める。
曲げモーメントが荷重作用点で最大となるのに対して、せん断力は支点近傍で最大になるという分布パターンの違いがある。
スパンL=6m の単純梁に、等分布荷重w=2kN/m と中央集中荷重P=6kN が同時に作用するとき、中央断面の曲げモーメントを求めなさい(断面係数Z=100cm³)。
解答(重ね合わせの原理):
① 等分布荷重のみの中央モーメント:M_w = wL²/8 = 2×6²/8 = 9kN·m
② 集中荷重のみの中央モーメント:M_P = PL/4 = 6×6/4 = 9kN·m
③ 合計:M = M_w + M_P = 9+9 = 18kN·m
曲げ応力度:σ = M/Z = 18×10⁶ N·mm ÷ (100×10³ mm³) = 180N/mm²
複数荷重が作用する梁の応力度を整理した表を示します。
| 荷重条件 | 中央曲げモーメント |
|---|---|
| 等分布荷重 w、スパン L | M = wL²/8 |
| 中央集中荷重 P、スパン L | M = PL/4 |
| 両端集中荷重 P(各端から a) | M = P×a |
Q1:単純梁L=4m、中央P=8kN のみのとき中央モーメントは?
A1:M = PL/4 = 8×4/4 = 8kN·m
Q2:単純梁L=4m、w=3kN/m のみのとき中央モーメントは?
A2:M = wL²/8 = 3×16/8 = 6kN·m
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試験での問われ方|管理人の一言
二級建築士試験では複数荷重が同時に作用する梁の曲げモーメントやせん断力を選択肢から選ぶ問題が出題され、反力の重ね合わせを正確に行えるかが問われる。
各荷重の反力を個別に計算してから足し合わせる手順を徹底することで、計算ミスを大幅に減らすことができる。