この記事の要点
単純梁の応力度(曲げ応力度・せん断応力度)を求めるには、まず最大曲げモーメントとせん断力を算定し、断面係数・断面積を用いて応力度に換算する。
H28年問題ではσ=M/Z、τ=Q/A(またはQ×S/(I×b))を使い分けることが重要。断面の形状から断面諸量を正確に求める手順を覚えよう。
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この問題はNとM、Zの算定が正しくできるか? 問われています。まずNは軸力のことです。
軸力とは部材の軸方向に作用する応力のことです。今、荷重条件をみると部材に対して軸方向に作用する力は、36kN。
つまり、
です。次にMを算定します。問題では、A点の断面下端の応力度と書いてあります。A点とはスパンの中央です。つまり中央曲げを求めればいいのですから、
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kNm
です。
あとは、断面性能を算定できれば答えが分かります。Aとは断面積のことです。
次に断面係数Zですが公式を使えば、
です。あとは、問題文に書いてある応力度の算定式に代入していきます。一点注意したいのは、応力度を求める式の『±』部分。
この問題では『断面下端』と書いてあるので、引張側の応力を算定します。
構造力学では圧縮を-、引張を+と考えますから、この式を・・・
以下のように、
します。値を代入すると、
以上より、答えは2です。
混同しやすい用語
曲げ応力度(σ)
曲げモーメントによって断面に生じる応力度。σ=M/Z(Zは断面係数)。部材の上下端(最外縁)で最大になる。
せん断応力度(τ)
せん断力によって断面に生じる応力度。矩形断面では中立軸位置で最大になる。τ=Q×S/(I×b) または 簡略式τ=1.5Q/A。
断面係数(Z)
Z=I/y。断面二次モーメントを中立軸からの距離で割った値。曲げ応力度の計算に使う。
断面二次モーメント(I)
断面の曲げ剛性を示す値。矩形断面ではI=bh³/12(bは幅、hは高さ)。IはZを求めるために必要。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
単純梁の応力度問題はまず最大Mと最大Qを求め、次に断面諸量(Z・A・I)を計算する2ステップが基本。断面係数Zと断面二次モーメントIを混同しないよう、それぞれの定義と使い所を整理しておこう。