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下図は二級建築士試験に出題された断面二次モーメントに関する問題です。下図に示す断面の断面二次モーメントの絶対差がいくつになるか計算しましょう。
この問題は、わざわざH形の断面二次モーメントを求める必要はありません。もちろん求めても良いのですが、意味がないことに気づけば問題を解くスピードが速くなります。
まず、上図に示す2つのH形断面を比較すると、断面Aと断面Bは『真ん中付近に穴が開いている以外、全く同じ』です。
つまり本問題ではH形の断面二次モーメントを算定して差を求めるのではなく、穴が開いている部分のIを求めればよいのです。
さて、孔が開いている部分のIは、長方形の断面二次モーメントの公式を用いて下図のイメージで計算します。
つまり、大きい長方形から小さい長方形の断面二次モーメントを引き算すれば良いですね。大きい長方形の断面二次モーメントは下式です。
上記の値から小さい長方形のIを引けば、断面AとBのIの差が算定できますので、今算定した値よりも必ず小さくなります。
よって、4、5は不適切な選択肢だと分かります。また、1は小さくなり過ぎていますから不適切です。
大きい長方形から小さい長方形の断面二次モーメントを引き算すると
になります。
よって、3番が正解です。断面二次モーメントの詳細、長方形の断面二次モーメントの求め方、足し算、引き算のやり方は下記が参考になります。
断面二次モーメントとは?1分でわかる意味、計算式、h形鋼、公式、たわみとの関係
長方形の断面二次モーメントは?1分でわかる求め方と計算式、向きと方向、幅の関係
断面二次モーメントの足し算とは?1分でわかる意味、引き算、図心を通らない断面の断面二次モーメントは?
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