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確実に点数を上げる、一級建築士の構造の勉強法

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一級建築士試験で「構造」は、最も重要な科目の1つです。苦手意識を持つ方が多い一方で、配点は30/125(つまり24%)もあります。


構造と法規併せて60点分(およそ半分)なので、この2科目がとれないと落第します。


上記の重要性は分かっているけど、「サッパリ理解できない」「ついていけない」「勉強法が分からない」という方は多いです。


そこで今回は、構造が超苦手という方向けに、一級建築士の構造の勉強を紹介します。


※僕は構造設計職というアドバンテージはありましたが、その後ろ盾が無い人でも下記の勉強法で、20~25/30はいけると思います。


ちなみに僕は初受験、法規で下記の勉強法を実践し21/30とりました。


一級建築士の構造が苦手、という方は下記も参考になります。

構造力学が苦手なあなたにおすすめする勉強法と本

構造力学が苦手な人の特徴

構造は、暗記とアウトプットの量で決まる

構造の勉強法は、下記の2点が大切です。


・暗記量

・アウトプット量


ちなみにアウトプットがより重要です。それぞれ説明します。


「勉強法」とうたっておきながら元も子もないですが、構造力学や構造設計の素養が無い方は、「暗記」で試験に備えます。


これは一級建築士試験の基本戦術ですが、構造も例外ではありません。


どうしてこんな当たり前を書くのかというと、「構造は特別な勉強法がある」と勘違いされる方が多いからです。


構造設計者なら経験則を使ったテクニックもありますが、専門外の受験者が付け焼刃で理解できるほど構造は浅くありません。


正攻法(暗記やアウトプット)で突き進むしかありません。問題は、単に暗記するにしてもポイントがあることです。


次に重要なことは、アウトプットの量です。つまり、「どれだけ問題を解いたか」です。


なぜかというと、構造は問題のテイストが過去問とほとんど変わりません


ならば、新たな知識をインプットせずとも、過去問をゴリゴリやり込めば良い、ということです。


構造や法規に関しては、アウトプット8、インプット2の配分で勉強を進めても良いと考えます。


要は「数こなせ」です。


さて、「暗記とアウトプットは分かったけど、実際にどう勉強を進めるの?」と思いますよね。下記をご覧ください。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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暗記のポイント

構造の丸暗記は、苦手意識のある方にとって大変です。でも安心してください。構造は、暗記するより「慣れ」です。


アウトプット量が大切です。それでも下記の項目は、暗記すべきでしょう。


・計算問題の解き方の流れ

・各用語の関係性


それぞれ説明します。

計算問題は、流れを丸暗記(計算は点取り問題)

計算問題に苦手意識を持つ方が多いのですが、あまり深く考えず計算の流れを暗記します。


あとは数式や数字を代入する「作業」です。


一級建築士では、大まかに分けて下記の計算があります。


・鉛直力と曲げモーメントが作用する、柱の応力度

・断面二次モーメント、断面係数

・単純梁の反力又は外力

・3ヒンジラーメンの反力

・梁のたわみ

・トラスの軸力

・ブレースの軸力

・ラーメン構造の曲げモーメント

・座屈荷重

・崩壊荷重

・固有周期

・木造の壁率比、壁量など


この11通りの計算の流れを暗記します。各計算を基礎から勉強したい方は、当HPの下記リンクを参考にしてください。

偏心荷重を受ける短柱について

断面二次モーメントとは何か?

断面係数とは

3ヒンジラーメンの解き方と、反力の求め方

梁のたわみを求める方法

節点法ってなに?節点法でトラスの軸力を求める方法

ラーメン構造とは?1分でわかる意味、特徴、由来、メリットとデメリット


ただ初学者にとって、計算の基礎から理解するのは辛いもの。手っ取り早く進めたい方は、下記の参考書などを使うと効率的に勉強が進むでしょう。


学科のポイントはこの1冊でOKです⇒1級建築士試験学科ポイント整理と確認問題〈平成30年度版〉

一級建築士の試験は過去問が必須。800以上の過去問を網羅した姉妹本。こちら必須かと思います⇒1級建築士試験 学科 過去問スーパー7〈2018(平成30年度版)〉

用語も暗記が基本、大小のポイントを重点的に

構造の用語は、内容の暗記が必要です。結構負担の大きい項目ですが、特に注意すべきなのが大小のポイントです。


例えば下記のような問題は、一級建築士試験ではよくみます。


・幅厚比が大きくなると、座屈耐力は大きくなる。


答えは×です。幅厚比が大きくなると、座屈耐力は小さくなります。このような大小を問う問題は記憶が曖昧だと引っ掛りやすいです。しかし、一度内容を覚えてしまえば、これほど楽に解ける問題はありません。


※幅厚比については下記が参考になります。

幅厚比とは?1分でわかる意味、読み方、計算方法と告示の制限


これも過去問を解くうちに、頻出問題の傾向がわかります。それらの用語で「大小のポイント」を覚えてください。


ちなみに構造屋さんは、これらの用語を経験的に知っています。つまり、構造の用語問題は


構造屋さんが実務で日常的に行っていること


です。とても重要なポイントなので覚えておきましょう。近くに構造設計者がいる人は、普段実務で何を計算しているか聞くと良いかもしれません。


僕も構造設計者の経験がありますので、その辺りをHPで纏めようと思います。

一級建築士試験 建築構造のツボ 特訓ドリル


僕も構造設計者の経験がありますので、その辺りをHPで纏めようと思います。


また、構造の用語集をお求めの方は、当サイト製作の教材もおすすめです。800語以上の構造用語を収録&当サイトへのリンク機能付きで、価格は市販の本に比べてお買い求め安くしています。詳細は下記よりお願いします。

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過去問を沢山解く時間の使い方

構造は、とにかく過去問を解いて苦手意識を無くすことです。冒頭で「数こなせ」とも書きました。では時間的制約のある中で、どうすれば過去問を沢山解けるでしょうか。


下記がそのポイントです。


・5問まとめて解く

・3分以内で解けない問題は適当に回答する

・回答を1肢づつチェック


1問づつ解くと、何となく時間が掛かる気がします。ただまとめて沢山の問題を解くと疲れますよね。


集中力が途切れない範囲でまとまった問題を解きます。僕は5問づつ解いていました。


答えが分からない問題は飛ばします(適当に回答する)。構造は何度も解いて慣れることが大切です。


分からない問題を考えても無駄。また教科書を開いて答えを探す行為も無駄です。


上記の1セットを1時間程度でこなします。6時間あれば30問です。一級建築士試験は、最低でも10年分の過去問×3周を解きます。よって勉強時間は、


構造の勉強時間=6×10×3=180時間


あれば足ります。誤差も見込んで200時間、一日6時間勉強するなら33日(およそ1ヶ月)必要です。


とはいえ、1週目に比べて2~3週目はさほど時間はかからなくなっています。上記の時間を短縮することは可能です。


もちろん必要時間は個人差があります。

点数を効果的に上げる参考書たち

点数を効果的に上げるためには、勉強法も大切ですが適切な参考書も必要です。一級建築士の試験で役立つ参考書などを一覧にしました。

1級建築士試験学科ポイント整理と確認問題〈平成30年度版〉

総合資格独自のノウハウが詰まった1冊。独学で合格した人の中には、この本が役立ったという声も多い。各科目のポイントがよくわかります。ただし、過去問は別冊購入が必要。

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1級建築士試験 学科 過去問スーパー7〈2018(平成30年度版)〉

過去問が900問近く収録されています。過去問をガリガリ解くさいに必須です。

1級建築士試験 学科 過去問スーパー7〈2018(平成30年度版)〉

一級建築士試験 構造力学のツボ

構造の問題を解くさいに必要なコツ(ツボ)が理解できます。古いほんですが解き方や内容が変わっていないのでまだまだ使える本です。

一級建築士試験 建築構造のツボ 特訓ドリル

まとめ

今回は、一級建築士の構造の勉強法を説明しました。僕がいいたいのは「構造だけ特別に考えなくても良い」ということです。


他の科目は、暗記して問題に慣れて点数が上がります。構造も同じです。計算問題も慣れと暗記でクリアできます。その事実を忘れないようにしたいですね。


一級建築士の構造が苦手、という方は下記も参考になります。

構造力学が苦手なあなたにおすすめする勉強法と本

構造力学が苦手な人の特徴

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