若手設計者のキミに伝えたい、すぐに分かる構造計算の書籍7選
僕は建築の構造設計の仕事をしています。構造設計は数式や計算をガリガリと解くイメージがあると思いますが、実際は違います。創造性が必要な場面もありますし、単なるルーティーンの作業もあります。今回は、将来構造設計の仕事を目指するあなたへ、構造設計に関するおすすめ書籍を7つ紹介します。
直感で理解する! 構造設計の基本
メリット
- ・数式や計算をなくして、構造設計の基本がまとめれた本
- ・手書きのイラストが人間味があってわかりやすい。
- ・随所に、筆者独自の構造設計の考えが纏められていて面白い
デメリット
- ・数式や計算方法は一切ない。
- ・やや説明が専門的で、ある程度構造設計、構造力学を理解していないと読めない
こんな人におすすめ
- ・若手構造設計者
- ・将来、構造設計者になりたい学生
初めての建築構造設計―構造計算の進め方
「建築のテキスト」編集委員会 学芸出版社 1996-11-25
メリット
- ・構造設計の実務について、実際の流れに沿って説明している
- ・文章とイラストのバランスが丁度良い。
デメリット
- ・小さい文字も多いので、少し読み方が難しい。
- ・構造計算の実務について学べるが、理論の記述はあっさりしている。
こんな人におすすめ
- ・若手構造設計者
- ・将来、構造設計者になりたい学生
建築2次部材の構造計算 意匠設計者でもスラスラわかる
山本 満,四井 茂一 彰国社 2017-03-01
メリット
- ・意匠設計者でもわかるように、豊富なイラストで建築2次部材の構造計算が学べる
- ・手すりの支柱、吊りボルトなど、普段構造設計者に相談しないけど、耐久性が気になっている部分についての計算法が勉強できる
- ・構造設計とは直接関係ないが、構造的に注意すべき意匠材の勉強ができる
デメリット
- ・建築2次部材と書いてあるが、小梁、スラブなどの2次部材とは違うので購入には注意が必要。
こんな人におすすめ
構造デザインの歩み―構造設計者が目指す建築の未来
JSCA構造デザインの歩み編集WG 建築技術 2010-10
メリット
- ・これまで設計された優れた建築物の「構造デザイン」に着目した本
- ・構造設計に対するモチベーションを上げることができる
- ・構造設計の楽しさ、素晴らしさに出会える
- ・優れた建築物の構造設計で、何が工夫されたのか説明されている。
デメリット
こんな人におすすめ
今さら聞けない[Q&A] 建築構造の基本攻略マニュアル
一般社団法人 日本建築構造技術者協会(JSCA) オーム社 2016-11-29
メリット
- ・日頃、意匠設計者や設備設計者から頻繁に受ける構造的な問題をピンポイントにベテラン構造設計者が解説した本
- ・構造的な実務の悩みについて分かりやすく解説している。
デメリット
こんな人におすすめ
現場必携 建築構造ポケットブック 第5版増補
一般社団法人 日本建築構造技術者協会(JSCA) オーム社 2016-11-29
メリット
- ・ポケットサイズなので持ち運びやすい
- ・構造計算で必要な数学の公式、数値、断面性能、構造力学が1冊にまとめられている
- ・手のかゆいところに届くような細かい数式まで解説あり
- ・構造設計者なら、ほとんどの人が持っている必読本
デメリット
- ・理論の説明は特にないので、理解できない場合は別途参考書が必要
こんな人におすすめ
- ・若手構造設計者
- ・将来、構造設計の仕事をしたい学生
建築の構造
メリット
- ・数式や計算無しで構造力学を説明しているので、直感的に理解できる。
- ・建築の楽しさや、構造力学の本来の楽しさに出会える。
- ・構造力学で習う数式や、専門用語の物理的な意味が分かる
デメリット
- ・数式がないので、大学の授業を理解したい人には不向き
- ・文章が多いので、読むのに疲れる。
こんな人におすすめ
- ・構造力学をほぼ初めて勉強する
- ・構造力学が嫌い
- ・構造力学を学び直したい
- ・将来、構造家、構造設計者になりたい。
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