【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
3ヒンジラーメンの解き方は思っているよりも簡単です。また、見た目が複雑ですが、これまでの反力の求め方と同じです。今回は、集中荷重が作用する3ヒンジラーメンと、等分布荷重が作用する3ヒンジラーメンについて解き方や反力の求め方を説明します。
ラーメン構造の意味、静定ラーメンの解き方は下記が参考になります。
ラーメン構造とは?1分でわかる意味、特徴、由来、メリットとデメリット
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
3ヒンジラーメンは、部材の途中にヒンジが設けられ、支点はピンのラーメン構造です。
これまでラーメン構造は、片側ピン支点、片側ローラー支点がほとんどでした。未知数が3つなので、鉛直・水平・曲げモーメントの釣り合い式で解けます。一方、3ヒンジラーメンは、両側がピン支点なので未知数が4つです。
そこでポイントは部材の途中にある「ヒンジ」です。「3ヒンジ」とは、両側のピン支点(ヒンジ)2つと、部材の途中に設けられたヒンジ1つを合わせた意味です。
下図をみてください。これが3ヒンジラーメンです。
ヒンジ(ピン)は曲げモーメントが必ず0になります。これを利用し、ヒンジ周りの曲げモーメントの釣り合い式が解けます。支点の未知数が4つですが、3ヒンジラーメンの場合は、ヒンジ周りの釣り合い式が1つ増えているため、未知数を4-1=3にできるわけです。
3ヒンジラーメンの解き方は簡単です。大切なポイントは
となります。
解き方の流れは下記の1~3です。
前述した③のヒンジ周りの曲げモーメント釣り合いでは、下図のようにヒンジを境に左側と右側にラーメン架構を分解します。
3ヒンジラーメンの解き方のポイントが分かったところで、実際に問題をときましょう。下図は集中荷重が作用する3ヒンジラーメンです。各支点に作用する反力を計算してください。
まず鉛直方向の反力の釣り合いを考えます。
水平方向の釣り合いは、
です。つまりHaとHbは同じ値になります。
次にA点の曲げモーメントの釣り合いを考えます。ここで釣り合いモーメントの釣り合いを考える理由は、未知数がB点の反力だけになるからです。また、モーメントの釣り合いを計算すると、Hbによるモーメントも0になるので、結果未知数は1つだけです。
3ヒンジラーメンは、ヒンジを境に2つの架構に分けて考えます。まずヒンジを境に左側のモーメントの釣り合いを考えます。C点は、ピン接合なので曲げモーメントは0になります。
C点を基点にモーメントの釣り合いを考えます。
以上、反力を整理すると下記の通りです。
ちなみに、ヒンジの右側の釣り合いを考えると、さらに簡単です。右側は外力が作用していないので、計算が簡単になるからです。
以降、残りの反力は前述した手順で算定します。
最後に等分布荷重が作用する3ヒンジラーメンの反力を計算します。計算の流れは集中荷重の例題と同じです。
まず鉛直方向の反力の釣り合いを考えます。
水平方向の釣り合いは、
荷重は左右対称に作用しているので、A点の曲げモーメントの釣り合いを考えるまでもなく、鉛直方向の反力はAとBで同じ値です。
Ra=Rb=6.0×2/2=6.0
C点を基点に右側のモーメントの釣り合いを考えます。
以上、反力を整理すると下記の通りです。
今回は3ヒンジラーメンについて説明しました。前述したようにポイントはたった2つ。ヒンジ周りの曲げモーメントは0になること。ヒンジを境に左側又は右側に分けて釣り合い式を解くこと。これを覚えておけば迷うことはありません。
各応力の算定は一般的なラーメン構造と同じです。下記の記事が参考になります。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート