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建物の設計をするとき、「この荷重は最終的にどこへ流れるのか」をイメージできると、構造部材の役割が直感的に理解できます。
力の流れを把握することは、構造設計の出発点です。
この記事では、建物における力の流れの考え方と、各構造部材が担う役割を解説します。
構造力学や材料力学、建物の構造設計などで「力の流れ」という用語を使います。
特に、建築物の構造設計では力の流れを意識した部材配置を行います。
今回は力の流れの意味、構造力学、建物の構造部材との関係について説明します。
トラス構造の力の流れ、構造部材の意味は、下記が参考になります。
トラスの部材力を素早く判定する方法|節点法と断面法の使い分け
構造部材とは?柱・梁・耐震壁の種類と非構造部材との違いを解説
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机の真ん中に本を置くと、本の重量は机の「天板」⇒「脚」⇒「床」の順に伝わります。これが力の流れです。

構造力学で、力が「どのように伝わるか」はとても重要な問題です。下図をみてください。本を机の脚の真上に置きました。
この場合、本の重量はほとんど直接、脚に伝わります。机の真ん中に本を置く場合と比較して、力の流れが変わります。
力の流れが変わると、構造部材の大きさが変わります。作用する力が小さければ、部材も小さくて良いからです。
また構造部材に伝わる力は、大きく分けて下記の3つがあります。
引張力
圧縮力
せん断力
各応力の意味は、下記が参考になります。
引張力と圧縮力の違いとは?符号・強度・記号(σt・σc)を解説
外力の作用位置、種類、構造部材の配置など、色々な条件で「力の流れ」と「伝わる力」が変わります。
優れた建築物の多くは、力の流れを上手くデザインしています。そういった構造設計者の方を、構造家(こうぞうか)といいます。構造設計のスペシャリストです。詳細は下記が参考になります。
構造力学=数学や物理、というイメージがあるかもしれません。しかし、実際は異なる分野です。構造力学の本質は、力の流れを把握することです。
極端にいうと「どの部材に、どういった力が作用するのか、どう伝わるのか」が理解できれば、細かい構造力学の計算を暗記する必要も無いでしょう。
建物の構造部材は、必ず力の流れを意識して設計します。さらに、建物は鉛直方向の力だけでなく、水平方向の力(水平力)に対して力の流れを考えます。代表的な水平力として、
地震力
風圧力
があります。詳細は下記が参考になります。
風圧力と速度圧、風力係数とは何か?1目でわかる算定方法や関係
水平力に対する力の流れは、普段の生活では意識しません。よって、直感的に理解しにくい部分もあり、構造設計の実務を経験して初めて分かるでしょう。
力の流れを整理した表を示します。
| 力の種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 鉛直力(重力) | 上から下へ伝わる力 | 建物の自重・積載荷重 |
| 地震力(水平力) | 水平方向に作用する慣性力 | 耐震壁・ブレース |
| 風圧力(水平力) | 外壁面に作用する風の力 | 外周フレーム |
今回は力の流れについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
力の流れは、応力の移動経路です。
力の流れを把握して、「どの部材に、どのような力が作用するか」理解します。
その第一歩として、構造力学を勉強するのです。
構造設計に興味がある方は、下記も参考になります。
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