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風圧力(ふうあつりょく)とは、暴風による圧力です。建築基準法で風圧力の計算式が定義されます。また暴風とは、一般的にいう「台風」のことです。風圧力は、速度圧と風力係数をかけた値です。風圧力は単位平米当たりの荷重なので、受圧面積(見附面積)をかけて「風荷重」を求めます。
今回は風圧力の意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違いについて説明します。風荷重、風力係数の意味は、下記が参考になります。
風荷重とは?1分でわかる意味、読み方、公式、見付面積との関係、フェンスの風荷重
風力係数とは?1分でわかる意味、計算例、cf、吹き上げ、風上、風下、独立上屋
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風圧力(ふうあつりょく)とは、暴風による圧力です。暴風とは、一般的にいう台風のことです。台風がくると建物が揺れたり、電柱が倒れることがあります。これは風圧力による作用です。「風圧力」という用語は、建築基準法で定義されます。
風圧力は下式で算定されます。
w=q×Cf
wは風圧力、qは速度圧、Cfは風力係数です。風圧力は、速度圧と風力係数の掛け算です。風力係数は、外圧係数と内圧係数から求めます。詳細は下記が参考になります。
外圧係数とは?1分でわかる意味、求め方、読み方、内圧係数との違い、風荷重との関係
内圧係数とは?1分でわかる意味、求め方、閉鎖型、外圧係数との違い
速度圧は次式で算定できます。
q=0.6×E×Vo2
qは速度圧、Eは建物の高さや周辺状況による影響係数(ガスト影響係数)、Voは基準風速です。基準風速に関しては下式を参考にしてください。ガスト影響係数、基準風速の詳細は下記が参考になります。
風圧力と風荷重の違いを下記に示します。
風圧力 ⇒ 速度圧×風力係数で算定される値。暴風による圧力。力の単位はN/㎡
風荷重 ⇒ 風圧力×受圧面積(受風面積)で算定される値。風圧力により建物に作用する荷重。単位はkN、N
※風荷重については、下記が参考になります。
風荷重とは?1分でわかる意味、読み方、公式、見付面積との関係、フェンスの風荷重
下図をみてください。建物に風圧力が作用しています。上記の通り、風圧力は単位面積当たりの力です。建物の幅や高さに応じて、暴風による力の大きさは変わります。よって、建物全体に作用する暴風の力は、風圧力に受風面積を掛けて計算します。これが「風荷重」です。
なお、風荷重は建物の「床」に作用すると考えます。さらに、受風面積は「幅×上下階の高さの半分の合計」です。ただし、1階と最上階に関しては「下階、上階が無い」ので、一般階の半分程度の風荷重となります。
上図の建物に作用する各階の風荷重を、下式に示します。
QwR=風圧力×受風面積=w×B×h3/2=wBh3/2
Qw2=風圧力×受風面積=w×B×(h2+h3)/2=wB(h2+h3)/2
Qw1=風圧力×受風面積=w×B×h1/2=wBh1/2
なお、風圧力の単位は下記が参考になります。
風速の単位は?1分でわかる単位、読み方、風速の目安、ノット、m/s
速度圧は前述したように、下式で算定できます。
q=0.6×E×Vo2
Eは建物の高さや周辺状況による影響係数で、下式で算定します。
E=Er2×Gf
Erは平均風速の高さ方向の係数、Gfはガスト影響係数と言います。要は周辺状況による影響を考慮した値です。
さて、Erは下式により算定されます。
HがZb以下の場合 Er=1.7×(Zb/Zg)α
HがZbを超える場合 Er=1.7×(H/Zg)α
Zb、Zgが何か気になる人も多いと思いますが、気にしなくても大丈夫です。この数値自体にさほど意味は無いからです。ただ重要なことは、「地表面粗度区分により上記の値は変わる」ということです。
地表面粗度区分によるZb、Zg、αの違いは下記によります。
上表の値自体は、「こういうものなのだ」と思ってください。ただ、建物が建設される地域が、地表面粗度区分のどれに該当するか調べる必要があります。地表面粗度区分の意味は、下記が参考になります。
地表面粗度区分とは?1分でわかる意味、読み方、Gf、Erとの関係
周りに建物がなく、平坦な地域は区分Ⅰです。周りに田んぼしかない田舎町をイメージすれば良いでしょう。区分Ⅳは、東京の中心地のように高層ビルが密集した地域を想像してください。
区分Ⅱは表現が難しいのですが、これは別の機会に説明します。区分Ⅲは、前述したどれにも該当しない区分となります。
またHとは建物の高さです。厳密に言えば、Hは「建築物の高さと軒の高さの平均値」となります。
Gfも下表のように地表面粗度区分で値が変わります。
「10以下、10超え40未満、40以上」と書いてありますが、これは前述した「H」のことです。要するに建物の高さによって、Gfの値は変化します。建物が高ければ高いほど、Gfは大きくなり、風圧力も大きくなります。
基準風速Voに関しては下記の記事を参考にしてください。各地方によって異なる平均風速のことです。
さて、以上より算定した数値を
q=0.6×E×Vo2
E=Er2×Gf
で算定すれば、速度圧が求められます。次に風力係数について説明しましょう。
風力係数を一言で説明するなら、「建物の形状による影響係数」と言えるでしょう。建物は色々な形があります。屋根が片流れ、切妻、陸屋根、のこぎり屋根など。
それらの屋根形状、によって風の作用の仕方は変わります。あるいは、風の吹き方によって風圧力は違うでしょう。
詳細は別の機会に説明しますが、風力係数は下式で算定されます。
Cf=Cpe-Cpi
です。Cfが風力係数、Cpeは外圧係数、Cpiは内圧係数です。
外圧係数とは?1分でわかる意味、求め方、読み方、内圧係数との違い、風荷重との関係
内圧係数とは?1分でわかる意味、求め方、閉鎖型、外圧係数との違い
今回は風圧力と速度圧、風力係数、風荷重と受圧面積について説明しました。風圧力は速度圧と風力係数を算定すれば簡単に求めることができます。また、風荷重=風圧力×受圧面積でしたね。
速度圧や風力係数は、色々な条件下の元に規定されています。今回の記事を読んで、風圧力の計算を正しく算定できるようになりましょう。下記も併せて参考にしてくださいね。
風荷重とは?1分でわかる意味、読み方、公式、見付面積との関係、フェンスの風荷重
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