建築学生が学ぶ構造力学

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力の3要素とは?大きさ・方向・作用点の意味と構造力学での役割

この記事の要点

力の3要素とは「大きさ・方向・作用点」のことです。

この3つが定まって初めて力を完全に表現できます。

力はベクトル量であり、矢印で表すことができます。

構造力学では、荷重の作用点・方向が変わると応力状態が変わります。

合力(複数の力の合成)や分力(1つの力を複数に分解)の計算も、この3要素の理解が基礎になります。

力はベクトルであるため大きさと方向の両方を持ち、矢印の長さで大きさを、矢印の向きで方向を、矢印の始点(または先端)で作用点を表す。

この記事では、力の3要素とは何かを整理します。

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力の3要素とは、力の大きさ、方向、作用点という3つの要素を意味します。力の持つ性質は、この3つで説明できます。


今回は、力の3要素の意味、力の大きさ、作用点、方向について説明します。なお、力のモーメントは、任意の点に回転を生じさせる力です。

力とは?移動・回転・変形を起こす作用と構造力学の出発点

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

力の3要素とは?

力の3要素とは、力の性質を表す


力の大きさ

力の方向

力の作用点


です。下図をみてください。力の作用点とは、力の作用する位置を表します。力の方向は、力の作用する向きを意味します。


力は鉛直、水平に作用するとは限りません。斜めに作用する荷重もあります。力の方向は大切な情報です。

力の3要素


なお、物理学では力の大きさを矢印の長さで表します。構造力学では、外力の値を直接明記することが多いです。※外力の意味は下記をご覧ください。

外力(がいりょく)とは?意味・内力・反力との違い・摩擦力をわかりやすく解説


また、複数の力を1つの力に合成することを、「力の合成」といいます。合成された力は、合力です。力の合成、合力の意味は、下記が参考になります。

力の合成とは?計算方法・合力と平行四辺形の関係(ベクトルの合成の基礎)

合力とは?読み方・求め方と角度計算・分力との関係(図解)


逆に、1つの力を複数に分解することを、「力の分解」といいます。分解された力を、分力といいます。詳細は下記をご覧ください。

力の分解とは|計算方法・ピタゴラスの定理による求め方と合力との関係

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力の大きさ

力の大きさは、矢印の長さか、数値で表します矢印が長い方が、力が大きいです。


数値で書くとき注意したのが単位です。必ず力の単位を書きましょう。力の単位は、下記が参考になります。

単位荷重とは?N・kN・kN/m²の換算と構造設計での使い方

力の作用点

力の作用点とは、力の作用する位置です。後述する「力のモーメント」の大きさにも影響します。

支点・力点・作用点とは?てこの原理とモーメントをわかりやすく解説

力の方向

力には方向があります。鉛直に作用する力、水平に作用する力、斜めに作用する力がありますね。

鉛直荷重(垂直荷重)とは?意味・種類・求め方・鉛直力との違い

水平荷重とは?種類(地震力・風圧力)・求め方・鉛直荷重との違い

力のモーメント

力のモーメントとは、任意の点に回転を生じさせる力のことです。下図をみてください。これが力のモーメントです。

力のモーメントの意味、求め方は下記が参考になります。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

混同しやすい用語

力の作用点

力の作用点とは、力が物体に作用する位置のことで、同じ大きさ・方向の力でも作用点が変わると力のモーメントが変化し、物体への影響が変わる。

力の作用線とは、力のベクトルの延長線全体を指す概念であり、作用点は作用線上の特定の1点を指す点で意味が異なる。

力の作用線

力の作用線とは、力のベクトルを延長した直線のことで、2力のつり合い条件では「2つの力が同一の作用線上にある(同一直線上に作用する)」という条件として用いられる。

力の作用点は作用線上の特定の1点を指し、作用線は力の方向に沿った無限の直線全体を指すため、両者は意味する範囲が異なる。

力の3要素を整理した表を示します。

項目内容備考
力の大きさ矢印の長さや数値で表す。単位はN(ニュートン)またはkN矢印が長いほど力が大きい
力の方向矢印の向きで表す。鉛直・水平・斜めの方向がある方向が変わると合力・モーメントが変化する
力の作用点力が物体に作用する位置。作用点の違いでモーメントが変わる矢印の始点または先端で示す

まとめ

今回は力の3要素について説明しました。力の3要素は、力の大きさ、方向、作用点のことです。


力の性質は、この3つで決まります。それぞれの意味を理解してくださいね。また、特殊な例として、力のモーメント、斜め荷重などがあります。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

斜め荷重とは|水平・鉛直成分への分解手順と片持ち梁への応力計算

力とは?移動・回転・変形を起こす作用と構造力学の出発点

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理解度チェック

Q.

力の3要素とは何か?

答えを見る

力の大きさ・力の方向・力の作用点の3つ。この3つが定まって初めて力を完全に表現できる。

Q.

力の3要素を矢印でどう表すか?

答えを見る

矢印の長さで大きさ、矢印の向きで方向、矢印の始点(または先端)で作用点を表す。力はベクトル量である。

Q.

力の作用点が変わると何が変わるか?

答えを見る

同じ大きさ・方向の力でも作用点が変わると力のモーメントが変化し、物体への影響が変わる。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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