この記事の要点
釣り合いとは力(またはモーメント)がバランスしている状態で、外力と反力の釣り合い・応力の釣り合いがあります。
構造力学では「ΣX=0、ΣY=0、ΣM=0」の3つの釣り合い条件式が基本で、反力・応力の計算に使います。
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釣り合いとは、均衡を保つこと、バランスすることを意味します。物理や、構造力学で使う用語です。
複数の力に対して、部材の応力が均衡するさまを、「釣り合う」ともいいます。今回は、釣り合いの意味、計算、物理との関係、モーメントとの関係について説明します。
※今回の記事は、「モーメント」の意味を理解すると、よりスムーズに読めます。下記が参考になります。
力のモーメントってなに?本当にわかるモーメントの意味と計算方法
釣り合いとは、均衡を保つ、バランスすることです。物理や構造力学で「力の釣り合い」を考えます。
力の釣り合いの例として、下図をみてください。机に外力が作用します。机の脚に、その反力が生じます。
外力と反力が釣り合うことで、机は「静止」します。
※外力と反力の意味は、下記が参考になります。
外力とは?1分でわかる意味、読み方、応力や内力、反力との違い、摩擦力との関係
綱引きを思い出してください。綱を引いて互いの力が全く同じなら、綱が動くことは無いでしょう。これも、力のつり合いです。
最後の例が、「シーソー」です。重い方が下がり、軽い方が上がる仕組みですが、全く同じ重量なら、シーソーは中央でバランスします。
私たちの身の回りには、沢山の建物があります。普段の生活で、建物が崩れたり、突然傾くことは無いですよね。
これは、建物に作用する外力と反力が釣り合っているからです。
建物は崩れることが無いよう構造計算をします。力のつり合いを考えるのも、その1つです。
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物理における「釣り合い」は、「力の釣り合い」を意味します。詳細は下記が参考になります。
力のつり合いとは?1分でわかる意味、作用反作用、角度、問題と計算、張力との関係
下図をみてください。3つの力は釣り合います。力が釣り合う状態では、その構造物が崩壊することは無いです。
上図では、左側の力が30kN、右側が10kNです。左端から1.0mの位置に40kNの力が作用します。全体の長さは4.0mです。
力が釣り合う状態では、「モーメント」が釣り合います。モーメントは、「力×距離」で計算します。モーメントの意味、詳細な計算法は下記の記事が参考になります。
力のモーメントってなに?本当にわかるモーメントの意味と計算方法
例題の、モーメントの値は下記です。
左端の外力によるモーメント 30kN×1.0m=30kNm
右端の外力によるモーメント 10kN×3.0m=30kNm
左端と右端の外力によるモーメントが釣り合います。バランスした構造物といえますね。
もし、外力の大きさが左右で反転したらどうでしょうか。
左端の外力によるモーメント 10kN×1.0m=10kNm
右端の外力によるモーメント 30kN×3.0m=90kNm
となり、モーメントが釣り合いません。モーメントが釣り合わないと、構造物は回転し崩壊します。
また、綱引きのように同じ作用線上にある外力の大きさが異なる場合、力の大きい方に移動(変形)します。
「つり合い」とは、バランスすることです。釣り合いが崩れると、変形が起きると覚えてくださいね。
混同しやすい用語
力の釣り合い(ちからのつりあい)
水平方向・鉛直方向の合力がゼロになる状態(ΣX=0、ΣY=0)。静止している物体に作用する外力と反力がバランスしている。
モーメントの釣り合い(もーめんとのつりあい)
任意の点まわりの合モーメントがゼロになる状態(ΣM=0)。力の釣り合いと合わせて3式が反力計算の基本。力の釣り合いだけでは反力を求められない場合(静定構造以外)もある。
釣り合いの条件を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 水平力の釣り合い | ΣX=0(水平方向の合力がゼロ) | 静定構造の基本条件 |
| 鉛直力の釣り合い | ΣY=0(鉛直方向の合力がゼロ) | 反力計算の必須条件 |
| モーメントの釣り合い | ΣM=0(任意点回りの合モーメントがゼロ) | 任意点を選んで計算を簡略化できる |
今回は釣り合いについて説明しました。物理や構造力学では、力の釣り合いを意味します。
外力と反力、外力と応力、モーメントのつり合いを理解してくださいね。まずは、モーメントの意味、計算法を覚えましょう。
力のモーメントってなに?本当にわかるモーメントの意味と計算方法
力のつり合いとは?1分でわかる意味、作用反作用、角度、問題と計算、張力との関係
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
「ΣX=0、ΣY=0、ΣM=0」の3式は一級建築士試験の構造力学で必ず使います。この3条件が使えれば静定構造の反力はほぼ解けます。モーメントの釣り合い式は「任意の点を選んで良い」ため、未知数を減らせる点を選ぶのがコツです。計算ミスを防ぐために符号(正負)の取り方を統一して練習しましょう。