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曲げモーメントと曲率の関係,理論式の展開

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今回は、前回から引き続きたわみを求める式を誘導します。前回は梁が変形したときの、曲率を表す式を展開しました。下記が参考になります。


前回の記事で説明したように、たわみを求める微分方程式は曲率と曲げモーメントの関係からなるものです。前回は、曲率を表す式を求めたので、次は曲げモーメントと関連付けてたわみの式を導出します。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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たわみを求める微分方程式の展開

純曲げを受けて変形した梁を考えてみましょう。少し図が複雑になってわかりにくいですが、まず梁に曲げモーメントが作用してたわみが生じた場合を考えます。このとき、下の図のように変形し、さらに元々の微小長さdxから、赤点線のように変形しΔdxの変位が生じます。模式的に示した図を次に示します。この模式図を見れば、いわゆるdx→Δdxから水平変位をおこしたように見えますね。

曲率と曲げモーメントの関係

純曲げを受けて変形した梁

以上の図から、水平方向の変位から歪を求めると

です。しかし、ちょっと見方を変えてみると曲率半径p、たわみyでも、同じように歪を求めることができるので、

ですね。

また、フックの法則から

となり、たわみが生じた点yにおいて以上のような応力が生じていることになります。


この応力は、作用させた曲げモーメントMと等しいと考えることができますので、


中立軸周りのモーメントのつり合いを考えると、

中立軸周りのモーメントのつり合い

中立軸周りのモーメントのつり合い2

です。

以上の関係式を曲率を表す式と関係づけると、

曲率を表す式との関係

ここで、


(dy/dx)2≒0


とすれば、

たわみを求める微分方程式

となり、この式がたわみを求める微分方程式です。

まとめ

今回は、梁のたわみの公式を算定する過程で、曲げモーメントと曲率を関係づけました。次回は、いよいよ梁のたわみの式を誘導します。次回が特に重要です。是非、下記の記事から進んでください。

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