この記事の要点
片持ち梁のモーメント図を描くとき、「どこで最大になるか」と「どんな形(直線か二次曲線か)」の二点が確認ポイントだ。
等分布荷重では固定端で最大のMmax=wL²/2、モーメント図は放物線形になる。
自由端側ではモーメントがゼロになる境界条件を意識しながら図を描くと、正確なBMDが書けるようになる。
演習問題でこの手順を体験する。
固定端反力(鉛直・水平・モーメント)の考え方と、外力がない方向の反力はゼロとなる原則を使ってモーメント図を描く方法を確認しましょう。
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固定端に作用している(と考えられる)反力は、
です。しかし、鉛直方向や水平方向の外力が生じていないので、
と考えることができます。
次に、A点でのモーメントの釣り合いを考えます。すると、
よって、モーメント図は
となります。
混同しやすい用語
固定端反力とピン支点反力の違い
ピン支点では鉛直・水平の2反力のみ。
固定端では鉛直・水平・モーメントの3反力が生じる。
片持ち梁の固定端には必ずモーメント反力が発生する。
外力がない方向の反力はゼロとなるため、水平外力がなければ水平反力=0、鉛直外力がなければ鉛直反力=0として扱う。
曲げモーメント図の符号と凸の向き
片持ち梁に鉛直集中荷重が作用するとき、固定端でのモーメントが最大値となり、自由端でゼロになる。
モーメント図は三角形状で固定端側が最大。
モーメントの符号(引張側・圧縮側)は解法の基準に依存するが、一般に梁の下側が引張となる向きを正として描く。
スパンL=4m の片持ち梁(固定端A、自由端B)の先端に集中荷重P=10kN が作用するとき、固定端の反力とモーメントを求めなさい。
解答:
鉛直外力のつり合い(ΣFy=0):VA = P = 10kN(上向き)
水平外力がないので:HA = 0
A点まわりのモーメントつり合い(ΣMA=0):MA = P×L = 10×4 = 40kN・m
モーメント図は自由端B でゼロ、固定端A で40kN・m の三角形状になります。
| 荷重条件 | 固定端最大モーメント MA |
|---|---|
| 先端集中荷重 P、スパン L | P × L |
| 中点集中荷重 P、スパン L | P × (L/2) |
| 等分布荷重 w、スパン L | w × L2 / 2 |
| 支点種類 | 発生する反力 | 拘束方向 |
|---|---|---|
| ローラー支点 | 鉛直反力 1つ | 鉛直方向のみ |
| ピン支点 | 鉛直+水平反力 2つ | 鉛直・水平方向 |
| 固定端 | 鉛直+水平+モーメント反力 3つ | 鉛直・水平・回転すべて |
Q1:スパンL=3m の片持ち梁先端にP=12kN が作用するとき、固定端モーメントは?
A1:MA = P×L = 12×3 = 36kN・m
Q2:片持ち梁の水平方向外力がゼロのとき、水平反力HAは?
A2:ΣFx=0 より HA = 0(外力がない方向の反力はゼロ)
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