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「ケーブル」は、引張力のみで鉛直荷重に抵抗する構造形式です。このケーブルを、そのまま逆さにひっくり返すと「アーチ」となり、圧縮力のみが部材に作用し、鉛直荷重に抵抗します。 ケーブルのたわみは「サグ」と呼ばれ、アーチの高さは「ライズ」と呼ばれています。
ケーブルは、二点間を支持し鉛直荷重が作用したときに引張力で抵抗する構造形式です。このとき支持点には、張力Tの鉛直成分、水平成分がさようし、この水平成分をスラストと呼びます。ケーブルやアーチの設計では、このスラストをどのように処理するか?ということが重要な課題となってきます。
スラストを実感するのは簡単です。例えば、適当な紐を用意し、その中央に重りをつけて両手で持ってください。このとき、サグ(たるみ)を小さくすれば、より大きなスラスト力が手に作用していることがわかります。逆に、サグを大きくすると、スラスト力は小さくなり手にかかる負担は小さくなることが確認できるでしょう。
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集中荷重を受けるケーブルのスラストや張力を求めてみましょう。図のような条件のケーブルを考えます。
支持点に作用する張力とその分解した成分で表すと、
まず、張力Tとサグの関係について考えます。このケーブルの条件では左右対称の形状をしているので、
ケーブルのモーメントについて考えると、
よって、張力Tは三平方の定理より、
が求められます。つまり、張力TはサグSの関数です。この式からケーブルの張力はサグに反比例することがわかります。すなわち、サグが半分になるとケーブルの引張応力が2倍となり、その結果、支点のスラストが2倍となります。
さて、サグ(弛み)が大きくなるとケーブルの長さが増加します。しかし、先ほどの張力TとサグSの関係式から、張力Tは減少するので、ケーブルの断面を減らすことが可能です。逆にサグを小さくすると、ケーブルの長さは短くなるが、作用する引張力が増加するので大きな断面が必要となります。
このことから、ケーブルの断面積と長さの積であるケーブルの全体積はサグが非常に小さくても、大きくても、ともに大きくなります。よって、サグが中間の値のときに最小の体積となります。すなわち、「最も経済的なサグ」は張間の半分で、荷重の半分のスラストを持つ、対称の45°三角形ケーブルの形状となります。
ケーブルは作用させる鉛直荷重の位置によって形状を変えることがわかります。この場合、スラストの値は中央荷重に作用した場合とは異なりますが、サグの逆数で変化します。 さて、作用させる荷重の数を増やすとどうなるのでしょうか?図のように2つの荷重がケーブルに作用すると、形状は四角形になり、さらに数を増やすと曲線に近づくことがわかります。
本来、物体には自重が作用しているので、紐や鎖の2点間を持ち垂らすと、自然と曲線の形状が確認できます。この形状をカテナリーとよび、自然界によくみられるケーブルの形状です。また、カテナリーの形状を利用したケーブルの設計も、吊り橋等でよく見られます。
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