建築学生が学ぶ構造力学

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構造材料の種類と特徴|木材・RC・鉄骨の比較と使い分け

この記事の要点

構造設計を始めて最初に覚えることの一つが「構造材料の特性」だ。

木材・RC・鉄骨はそれぞれ強度・重量・変形性能が異なり、建物用途・規模・敷地条件によって使い分ける。

同じ「建物」でも、木造住宅・RC造マンション・鉄骨倉庫では採用材料の理由がまったく違う。

材料選択の根拠を説明できると、設計意図の説明がしやすくなる。

材料の比重・強度・比強度を比較すると、用途別に最適な材料が異なることがわかり、高層建築には鋼・集合住宅にはRCが適している。

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建築構造物は様々な用途で使用され、様々な材料により構成されています。ここでは、建築物の構造材に使用されている「材料」について概説しましょう。


建築分野では、様々な場面に応じた材料が利用されます。

例えば、高層ビルのような建物では『鋼』が良く用いられます。

これは、簡単に言うと、高層なので重量の重い材料を使えば構造的にも不効率ですし、不経済だからです。

そのため、軽くて強い鋼が用いられています。

一方、一般的な民家では日本より古くから用いられている『木材』が主流です。

また、マンションのような遮音性や集合住宅としての機能性を確保するときはRCを用います。

以上のように、材料の性質を良く理解し設計に活かすことが重要です。

さらに詳しい理論及び概念・設計法が知りたければそれぞれの参考書を読んでください。


当サイトの範囲で網羅している材料の関連事項としては、「弾性力学-異方性-」の章は木材に関連しています。

また、鋼構造の章では詳しく鉄について述べていますので、併せて参考にしてください。

尚、当サイトではコンクリート系のお話は説明していません。

それは、僕の専攻している分野が鋼構造なので、他分野のことを適当に書くことができないからです。

コンクリート系の話題に関しては、ウェブ上にもたくさんありますし、精度のよい情報を得たいのなら、大学図書館の参考書を読むと良いでしょう。


建築の最小単位は材料であるとよく言われます。材料の特性を良く理解し、どの建築に何の材料を用いればいいのか見極めることが重要です。

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代表的な材料の機械的性質

建築物の構造材として用いられている、代表的な材料を以下に示します。


・木材

・鉄筋コンクリート

・鋼


【建築業界で用いられる新材料】

・アルミニウム

・紙(紙管)

・FRP


【世界で用いられる材料】

・石

・煉瓦


材料の特性を理解するためには、その物理的性質を知る必要があります。


材料
木材
鉄骨
比重
0.3~0.5(針葉樹)or 0.5~1.0(針葉樹)
7.8
2.3
代表的な強度(N/mm2)
44.7(引張強度)
235(降伏強度)
33~50程度(圧縮強度)


さて、比重(物体の質量÷物体と同じ体積を持った純水4℃の質量)を見てみると、圧倒的に木材が優れています。しかし、強度を比較すると鉄がかなり強いことがわかります。


しかし、比強度(強度÷重さ)で考えると木材が優れていますね。ただ、木材は強度にばらつきがあることや、燃えやすいので、都心部で見られる高層ビルなどの設計には向きません。


以上、材料の機械的性質や利点を踏まえながら、それぞれの利点や欠点について表を見てみましょう。

・木質構造

利点
欠点
強度が高い
軽い
加工が簡単
燃えやすい
腐食が起きやすい
強度にばらつきがある



・鉄骨構造

利点
欠点
高層建築物に適している
rc造に比べて軽い
部材が工場生産できる
粘り強い
腐食しやすい
火災に弱い



・鉄筋コンクリート造

利点
欠点
遮音性が高い
火災に強い
設計の自由度が高い(ラーメン構造)
自重が重い
施工精度により強度がばらつく
工期が長い(養生期間がある)

混同しやすい用語

強度 vs 比強度

強度(N/mm2)は単位面積あたりに耐えられる力の大きさであり、鋼が最も高い値を示す。

比強度は「強度÷重量(比重)」で求められる指標で、木材は鋼より重量あたりの強度が高く、比強度では木材が優れることがある。

鉄骨造 vs 鉄筋コンクリート造

鉄骨造(S造)は鋼材のみで骨組みを構成する構造で、軽量・粘り強く高層建築に適しているが、耐火被覆が必要となる。

鉄筋コンクリート造(RC造)は鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造で、遮音性・耐火性が高いが自重が大きく工期も長い。

試験での問われ方|管理人の一言

試験では各構造材料の利点・欠点の正誤問題が頻出であり、「木材は比強度が高い」「RCは遮音性が高い」といった特徴を問われる。

木・鉄骨・RCそれぞれの利点2つ・欠点2つを表形式で整理しておくと、試験直前の確認に役立つ。

まとめ

以上のように、材料にはそれぞれの利点や欠点があります。それぞれの性質を理解して、どの建築に何の材料を用いればいいのかを見極めましょうね。

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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