この記事の要点
最大曲げモーメントは、部材に生じる曲げモーメントの最大値です。梁の設計では、この最大値に対して部材が耐えられるかを確認します。
最大曲げモーメントは、基本的に せん断力Qが0になる位置 で生じます。複数荷重が作用する場合は、曲げモーメントの式Mxを微分してQxを求め、Qx=0 となる位置xをMxに代入します。
よく使う公式は、単純梁の中央集中荷重で Mmax=PL/4、片持ち梁の先端集中荷重で Mmax=PL です。
この記事では、最大曲げモーメントの求め方、Mmaxの意味、せん断力Q=0との関係、単純梁・片持ち梁・複数荷重の例題を整理します。
まず、よく使う最大曲げモーメントの公式を整理します。
| 梁・荷重条件 | 最大曲げモーメント | 発生位置 |
|---|---|---|
| 単純梁・中央集中荷重 | Mmax=PL/4 | 梁中央 |
| 片持ち梁・先端集中荷重 | Mmax=PL | 固定端 |
| 複数荷重が作用する梁 | Qx=0となるxをMxに代入 | せん断力が0になる位置 |
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最大曲げモーメントとは、部材に生じる最大の曲げモーメントです。
部材の設計では、梁や柱に生じる曲げモーメントのうち、最も大きい値を確認します。この値が、最大曲げモーメントです。
最大曲げモーメントに対して部材が耐えられるかを確認するため、最大曲げモーメントの位置と大きさを求めることが大切です。
今回は最大曲げモーメントの意味、求め方と例題、集中荷重、片持ち梁、両端固定梁の計算について説明します。
両端支持はりの最大曲げモーメントは、下記が参考になります。
両端支持梁の最大曲げ応力の求め方は?公式と集中荷重・等分布荷重の計算
曲げモーメントの意味、公式は下記が参考になります。
曲げモーメントとは?わかりやすい意味・正負の考え方と計算方法(図解)
曲げモーメントの公式は?1分でわかる公式、導出、両端固定、単純梁、片持ち梁
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最大曲げモーメントは、部材に生じる最大の曲げモーメントです。
下図をみてください。
単純梁に集中荷重が作用しています。
曲げモーメントは梁全体に生じていますが、集中荷重の作用位置で曲げモーメントが最大になります。
※曲げモーメントとは、部材を曲げる力です。

梁などの部材を設計するとき、最大曲げモーメントを算定します。部材が「最大曲げモーメントに耐えられる」ことを確認するためです。
部材に生じる最大曲げモーメントは、梁の支持条件や荷重条件により計算式が違います。最大曲げモーメントの公式は、下記が参考になります。
曲げモーメントの公式は?1分でわかる公式、導出、両端固定、単純梁、片持ち梁
また、両端支持はりの最大曲げモーメントは下記をご覧ください。
両端支持梁の最大曲げ応力の求め方は?公式と集中荷重・等分布荷重の計算
構造力学で習う基本的な梁の曲げモーメントの公式は、最大曲げモーメントを求める式ともいえます。※曲げモーメントの公式は下記が参考になります。
曲げモーメントの公式は?1分でわかる公式、導出、両端固定、単純梁、片持ち梁
一方、下図のように複数の荷重が作用するとき、最大曲げモーメントは公式で求めることができません。最大曲げモーメントの求め方の流れを下記に示します。
ポイントは、曲げモーメントが最大になる位置を先に求めることです。曲げモーメントの式Mxを作り、そこからせん断力Qxを求めます。Qx=0となる位置が分かれば、その位置をMxに代入して最大曲げモーメントを計算できます。
① 反力を求める
② モーメントの式Mxを求める
③ Mxの式を微分し、最大曲げモーメントが作用する位置xを求める
④ xの値をMxに代入し、最大曲げモーメントを算定する
曲げモーメントの式Mxを微分すると、せん断力の式Qxになります。また、「せん断力が0になる位置で曲げモーメントが最大となる」性質があります。つまりQx=0を計算すれば、最大曲げモーメントの生じる点がわかるのです。
上記の流れで例題の最大曲げモーメントを求めましょう。
問題は、この梁に作用している最大のモーメントを求めることです。まず、反力を求めましょう。
A点に関するモーメントの釣り合いから、
よって、RAは
です。
次に、梁に作用しているモーメントMxを求めて最大モーメントをみつけましょう。左から、モーメントを求めていきます。
さらに、分布荷重が作用している区間でのモーメントを求めます。
となります。
梁に作用する最大曲げモーメントを求める場合、数学で勉強した微分の原理を応用します。Mxの式をxで微分すると、せん断力Qxの式になります。このQxが0となるときのxが、最大曲げモーメントが作用している点です。
よって、その最大モーメントが作用している点までの距離xを求めることが出来たなら、後は、モーメントの式にxの値を代入すれば、最大モーメントMmaxが分かります。
さて、先ほど求めたモーメントの式を微分すると、
です。さらに、この式が=0のときのxが最大曲げモーメントの作用する点までの距離です。よって、
です。この値をモーメントの式に代入します。
です。
両端支持はりに集中荷重が作用するとき、最大曲げモーメントは「集中荷重の作用する点」に生じます。下図をみてください。集中荷重が作用する梁の最大曲げモーメントの位置を示しました。
但し、片持ち梁に集中荷重が作用するとき、最大曲げモーメントは「固定端(支点の位置)」です。集中荷重だけでなく、片持ち梁に生じる最大曲げモーメントは「固定端」に生じます。
図 片持ち梁の最大曲げモーメント
片持ち梁の最大曲げモーメントは、下記が参考になります。
片持ち梁の曲げモーメントの求め方は?公式・荷重別の計算とせん断力との関係
混同しやすい用語
最大曲げモーメント(Mmax)
部材全体に分布する曲げモーメントの中で最も大きい値。
部材断面設計の基準となる値で、「Q=0となる点」で発生する。
集中荷重の場合は荷重作用点、片持ち梁では固定端に生じ、荷重条件・支持条件によって位置が変わる。
曲げモーメントの式(Mx)と最大値の求め方
Mxをxで微分するとせん断力Qxが得られる(Q=dM/dx)。
Qx=0となるxが最大曲げモーメントの発生点。
公式化されていない複数荷重の場合も、この「微分→ゼロの点を探す」手順で最大曲げモーメントを求められる。
今回は最大曲げモーメントの意味、求め方を説明しました。
理解頂けたと思います。
部材の設計では最大曲げモーメントの算定が必須です。
部材は、最大曲げモーメントに対して「耐えられるように」設計するからです。
曲げモーメントの公式、複数の荷重が作用する最大曲げモーメントの求め方を理解しましょう。
下記も併せて勉強しましょうね。
両端支持梁の最大曲げ応力の求め方は?公式と集中荷重・等分布荷重の計算
片持ち梁の曲げモーメントの求め方は?公式・荷重別の計算とせん断力との関係
曲げモーメントの公式は?1分でわかる公式、導出、両端固定、単純梁、片持ち梁
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