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建物の構造形式の1つに「アーチ」があります。アーチ構造は、欧州で多く見られる構造形式です。では、アーチ構造とはなにか、その構造と仕組みについて説明します。
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アーチとは建築、土木構造物に利用されている構造形式の一つです。下図を見てください。スペインの円形アーチの橋です。このようにアーチは曲線を描く特徴的な形状をしています。この形状がアーチ構造で最も重要なポイントです。
(ローマ橋の半円アーチ(スペイン アルカンタラ),Wikipediaから引用)
この特徴的な形は、単に見た目の問題ではありません。この形状は水平の梁に比べて曲げモーメントが小さく、代わり圧縮力が作用します。圧縮力に対しては、石やレンガ、コンクリートなどの材料が適しています。 よって、アーチ構造は良い石が多く産出される欧州で多いのです。西洋の石積みで造られたアーチ橋が印象的ですよね。
※構造形式の意味は下記が参考になります。
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皆さんは、カテナリ―という曲線を知っていますか?カテナリ―は懸垂曲線とも呼ばれ、文字通り鎖を垂らしたときに出来る形状です。このとき、鎖の両端を持つことで、鎖自体の自重が作用し曲線ができるわけですが、他に力を作用させていませんので、当然、この鎖には引張力しか働いていないことになります。
(Wikipediaから引用)
このカテナリ―をひっくり返してみるとどうなるでしょう?気づきましたか?アーチの形になりますよね。引張力しか作用しないカテナリ―を逆さにしているのだから、このときのアーチには圧縮力しか働いていないことになります。
また、アーチは支持点に大きなスラスト(水平力)と呼ばれる、広がろうとする力が発生します(プラスチックの定規とかをアーチの形に曲げようとすると、なかなか維持できませんよね)。アーチを上手く創るためには、このスラストをどうやって処理するのか?ということが最も重要な問題といえます。
アーチ構造は、上からの荷重に対して矢印方向の力が作用します。これは部材を押す力、つまり圧縮力です。どんな材料でも、曲げモーメントやせん断力に比べて、引張力、圧縮力には比較的強い傾向があります(但し圧縮力は座屈に注意する)。よって、大きな曲げモーメントが作用する水平の梁より、長いスパンに耐えることができます。圧縮力が作用するので、部材は圧縮に強い部材を使います。
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今回はアーチ構造について説明しました。アーチ構造の特徴、仕組みについて理解頂けたでしょうか。アーチは曲げモーメント減る分、圧縮力が作用しています。圧縮に強い材料を選定しましょう。下記も併せて学習しましょう。
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