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静定ラーメンとは、力のつり合い式で解けるラーメン構造です。片側ピン、片側ローラー支点のように、未知数が3以下のラーメン構造のことです。静定ラーメンの反力、応力の求め方は、「梁の反力などの求め方」と似ています。柱があると複雑に見えますが、計算自体は簡単です。今回は、静定ラーメンの意味、解き方、曲げモーメント図について説明します。ラーメン構造の詳細は下記が参考になります。
ラーメン構造とは?1分でわかる意味、特徴、由来、メリットとデメリット
静定ラーメンとは、力のつり合い条件式のみで反力が算定できるラーメン構造です。下図のように片側ピン、片側ローラー支点のラーメン構造は未知数3以下なので、静定ラーメンといえます。
また、下図のように未知数が4以上のラーメン構造を「不静定ラーメン」といいます。
不静定ラーメン構造を解く場合、固定モーメント法やたわみ角法などを用います。固定モーメント法の詳細は下記をご覧ください。
下図に示すラーメン構造の反力、曲げモーメント、せん断力を求めましょう。
まず反力を計算します。
ΣH=0より
H=0
(考え方は梁と同様です。水平方向に外力が無いので反力も0です)
ΣV=0より
P-RA-RB=0
RA+RB= P
ΣM=0より、A点に関するモーメントのつり合い
P×a-L×RB =0
RB =Pa/L
RA =Pb/L
です。最大の曲げモーメントは、集中荷重が作用する点です。A支点から距離a点を基準に梁に生じる曲げモーメント、反力、外力のつり合いから、最大曲げモーメントMを計算します。
∑M=0
-M+ R×a=0
M=Ra= Pb /L×a= Pab/L
です。
なお、上記のつり合い式はa点から左側の力のつり合いを解きました。a点が基準なので、a点に作用する集中荷重Pは「P×0(力×距離)」であり、つり合い式に影響しません。
次に、柱に生じる曲げモーメントを算定します。ところが下式、下図の通り、水平反力が生じないため、柱に曲げモーメントは生じません。
∑M=0
-M+ R×0=0
M=0
不思議に思うかもしれませんが、片側ピン、片側ローラー支点の場合、集中荷重が作用するラーメン構造の柱には、曲げモーメントが生じません。なお、両端をピン支点にするだけで、支点には水平反力、柱には曲げモーメントが生じます。
せん断力Qは荷重点の左右で値が変わります。鉛直方向の力のつり合いを解きます。
[0<x<a]
-Q+R=0
Q=R
=Pb/L
[a<x<b]
-Q-P +R=0
Q=P-Pb/L
= Pa/L
上記の通り、集中荷重が作用する単純梁の反力、最大曲げモーメント、せん断力を解きました。基本的な計算の流れは、梁と同じだと理解頂けたと思います。但し、ラーメン構造の場合は梁だけでなく、柱の応力も算定しましょう。計算の流れ(過程)も理解してくださいね。
ラーメン構造の曲げモーメント図は?3分でわかる書き方、曲げモーメントの求め方
次の問題です。下図をみてください。ラーメン構造に水平荷重が作用しています。反力と応力を求めましょう。
反力を下記に示します。
Ha=P
Ra+Rb=0
P×h-Rb×L=0
Rb=Ph/L
Ra=-Ph/L
柱の曲げモーメントは、
Ha×h=Ph
です。
今回の荷重条件を見ると、荷重の作用点が柱の端部です。柱の端部、梁の端部の曲げモーメントを求めれば、曲げモーメント図が描けます。
ラーメン構造の曲げモーメント図の描き方に慣れましょう。一般的に、ラーメン構造は内側を+、外側を-として曲げモーメント図を描きます。この描き方に慣れてください。
まず、下図に示すラーメン構造物の曲げモーメントを描いてみましょう。まず、柱の曲げモーメントを描きます。
次に逆側の柱に作用する曲げモーメントを考えます。しかし、ローラー支点のため曲げモーメントは生じません。
次に梁に作用する曲げモーメントを考えます。この点は柱の曲げモーメントと同じ点なので、同じ大きさの曲げモーメントが梁に作用します。
以上、柱と梁の曲げモーメントを組み合わせると下図のように曲げモーメント図を描くことができますね。
以上のように、ラーメン構造物の曲げモーメント図も、梁と同様に考えます。簡単に描くポイントは、「外力が作用している点の曲げモーメント」、「節点の曲げモーメント」を計算しプロットすることです。支点やヒンジの曲げモーメントはゼロです。あとは、それぞれの点をつなぎあわせれば完成です。下記も併せて学習しましょう。
ラーメン構造の曲げモーメント図は?3分でわかる書き方、曲げモーメントの求め方
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