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時代と材料

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木(第一世代の構造材料)

日本には古くから「木」が豊富に存在し、それを柱や梁に利用することで建築物を構成してきました。この「木」を第一世代の構造材料と呼ぶことができます。


鋼(第二世代の構造材料)

時代が産業革命に入ると頭角を現した英国で石炭(コークス)を燃料とした蒸気機関車が開発され、また製鉄技術も発達し「鋳鉄」と呼ばれる材料が建設物に使用され始めます。 「鋳鉄」は、圧縮に強く引張に弱い材料でしたので、初めて利用された橋「アイアンブリッジ」はアーチ橋で、材料の弱点を克服した構造物が建設されました。「鋳鉄」には不純物が多く、 もろい材料であったことから、製錬技術が発達し「錬鉄」が生まれます。


「錬鉄」が使用された有名な建物は「クリスタルパレス」です。これまでの建築は重厚な太い柱や梁で構成されてきましたが、この時代から建築の軽量化が図られ、また部材を工場生産し 現場で組み立てるという方式により施工期間の短縮にも成功しました。


「錬鉄」から、さらに粘りや強度を持たせたものを「鋼」と呼んでいます。この「鋼」は建築の構造材料でも一般的に普及し、利用されています。「鋼」を第二世代の構造材料と呼ぶことができるでしょう。

RC(第三世代の構造材料)

時代は、建築物の軽量化を図り「鋼」はより一般的に生産量を増やしてきました。その一方で、貧しい国ではまだまだ高い材料であったため、薄肉シェルのような圧縮力に強い形状が考えられ、その材料として コンクリートが利用されるようになりました。特に、スペインでは「トロハ」を初めとする構造家がコンクリートシェルを設計し、現代でも高い評価を受けています。 コンクリートは元々が液体なので造形性が高く意匠的にも優れている材料といえるでしょう。


一般的に、コンクリートは圧縮に強く引張強度は圧縮強度の1/10程度の材料です。よって、引張力が生じる箇所には鉄筋を入れて補強します。これが鉄筋コンクリートです。 また、日本の住宅には木材を利用することが一般的でしたが、建築家の安藤忠雄氏が設計した「住吉の長屋」では化粧材を用いない打ちっぱなしのRCで建築物が設計され、RCの知名度が 一気に高くなります。現代では、当たり前のようにRCが利用され、これを「第三世代の構造材料」と呼ぶことができるでしょう。


高分子(第四世代の構造材料)

これまでの構造材料と第四世代の構造材料が圧倒的に違う点は材料の「機能性」です。構造性能だけを追い求めた材料ではなく、第四世代の構造材料は機能性を付加させた材料に注目が集まるでしょう。 その1つとして実績がある材料が「FRP」です。


「FRP」は機械や航空分野では広く利用され(F1車の本体や飛行機の大部分がFRP)、米国や欧州ではFRPを構造部材として設計された橋や構造物が存在します。日本でも、トラス屋根構造として設計された例があり、また橋ではより多くの設計例があります。


「FRP」とは「ファイバーレインフォースポリマー」と呼び、ポリマーを繊維で補強した複合材料です。強度は鋼と同等、ヤング率はコンクリートと同等な材料です。また、軽量かつ高強度で耐食性に優れており、沿岸部などの塩害の恐れのある地域で利用しても全く 問題の無い材料です。さらに、メンテナンスフリーであることから、環境負荷の少ない材料とも言われています。


「FRP」の大きな特長の1つは「材料設計」できるという点です。聞き慣れない言葉だと思いますが、FRPは建築物の性能や用途に合わせて材料自体を変化させることができます。 「鋼」で出来るのはせいぜい、強度や断面程度でしょう。例えば、ガラス繊維と樹脂を組み合わせた「GFRP」はガラス繊維の含有率を高くすることで、透明に近づき光を通す構造材料となります。


また、炭素繊維と樹脂を組み合わせた「CFRP」は電気を通すことが可能です。以上のように繊維と樹脂の種類を組み合わせることで、これまでの構造部材に 成しえなかった「機能性」を付加することのできる材料が「FRP」です。

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