建築学生が学ぶ構造力学

  1. HOME > 構造力学の基礎 > たわみ角とは?1分でわかる意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法

たわみ角とは?1分でわかる意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


たわみ角とは、部材が「たわむ」ときに生じる角度のことです。たわみ角の公式は一級建築士の試験でも頻出する重要な項目です。


今回は、たわみ角の意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法について説明します。


たわみの意味は、下記が参考になります。

たわみとは?1分でわかる意味、求め方、公式、単位、記号、計算法

たわみ角とは?

たわみ角とは、部材(例えば梁)がたわむときに生じる角度です。下図をみてください。

たわみ角

単純梁に荷重が作用しています。このとき中央で最大たわみが発生しますね。支点に着目すると、梁が傾いて角度が生じています。これがたわみ角です。


部材の断面算定では、たわみが重要ですが、場合により「たわみ角」が部材の変形に大きく影響します。例えば下図のような片持ち柱です。柱と梁が片持ち状ですね。

柱と梁の片持ち

このとき、梁の先端は片持ち梁としてのたわみが生じています。しかし、柱が片持ち柱なので、たわみ角だけ倒れる変形をします。


つまり片持ち梁の先端の変形は下式です。


δは全体のたわみ、δ1は片持ち梁の先端のたわみ、θはたわみ角、Hは柱の長さです。


実務では、片持ち柱の倒れるような変形を「お辞儀(おじぎ)する」といいます。柱と梁は剛接合なので、直角を保ちます。


直角を保ったまま梁がたわむので、柱もたわみ角だけ変形するのです。


たわみ角によって生じる変形は前述したように、たわみ角と高さの積です。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

LINEで質問したい方はこちら ⇒ 【好評】管理人にLINEで質問してみよう

たわみ角の公式

たわみ角は、たわみと同様に暗記すると便利です。一級建築士の試験では、暗記が求められます。下記に代表的な梁のたわみ角の公式を示します。

単純梁(両端ピン、中央集中荷重)

単純梁(両端ピン、等分布荷重)

片持ち梁(先端集中荷重)

片持ち梁(等分布荷重)


たわみ角の公式を暗記するとき下記のポイントがあります。

・集中荷重が作用するとき、「PL2/EI」となる

・等分布荷重が作用するとき、「wL3/EI」となる


つまり、公式を覚える時にEやIや共通の値なので、改めて暗記しなくても大丈夫です。大切なのは「1/16」や「1/2」などの係数を覚えることです。

たわみ角の計算法(導出)

たわみ角の公式は、どのように計算されるのでしょうか。当HPでは各梁のたわみ、たわみ角について微分方程式から導出しています。下記の記事などが参考になります。

単純梁(両端ピン、中央集中荷重)

梁のたわみを求める方法

単純梁(両端ピン、等分布荷重)

梁のたわみ-単純梁,等分布荷重-

片持ち梁(先端集中荷重)

片持ち梁のたわみを求める方法

片持ち梁(等分布荷重)

梁のたわみを求める-片持ち梁,等分布荷重-

たわみ角の単位

たわみ角の単位はrad(ラジアン)です。度に直したいときは、180/πをかけて計算します。

片持ち梁のたわみ角

片持ち梁のたわみ角を実際に計算します。下図が諸条件です。なお、材料は鋼材とします。

片持ち梁のたわみ角

梁の先端に荷重が作用しているので、下式を用いてたわみ角を計算します。


計算するときのポイントですが、分母と分子をそれぞれ計算するとケアレスミスが少ないです。電卓でそれぞれ計算し、紙にメモするとよいでしょう。

分子=10*1000*10002=1.0*1010

分母=2*2.05*105*1810*104=7.42*1012


たわみ角=分子/分母=0.0013rad


たわみ角は、たわみと同じで梁の長さが大きいほど大きい値となります。さらに断面二次モーメント、ヤング係数の値に影響します。

まとめ

今回はたわみ角について説明しました。たわみ角とは、部材が「たわむ」ときに生じる角度のことです。


簡単なたわみ角の公式は暗記しましょう。一級建築士では、暗記しないと解けない問題もあります。


また例題を通して、一連の計算過程を学んでください。たわみ角の導出方法は、基本なので理解したいですね。


たわみの意味など、下記も併せて勉強しましょう。

たわみとは?1分でわかる意味、求め方、公式、単位、記号、計算法

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


▼スポンサーリンク▼

建築構造がわかる基礎図解集

noteで学ぶ建築士試験の構造

ゼロから建築士試験の構造を勉強しよう~!

ゼロから学ぶ建築士試験の構造

【好評】LINEで質問!

管理人に質問してみる?

友だち追加

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

【初回資料が今だけ無料!】1日約13円で情報をアップデート!

有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

▼【好評!】管理人おすすめ▼

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造力学の基礎 > たわみ角とは?1分でわかる意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. 限定メルマガ
  4. わかる建築構造の用語集・図解集
  5. 1頁10円!PDF版の学習記事