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たわみ角とは?公式・単位(rad)・例題で学ぶ計算法

この記事の要点

たわみ角とは梁がたわむときに生じる断面の回転角で、たわみ曲線の接線の傾きとして定義され、単位はrad(ラジアン)

たわみ角の公式は梁の支持条件・荷重条件によって異なり、一級建築士試験では暗記必須の公式が複数存在する。

この記事では、たわみ角とは何か、単位(rad)はどのような意味を持つのか、たわみ角の公式はどう求めるのかを整理します。

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たわみ角とは、部材が「たわむ」ときに生じる角度のことです。たわみ角の公式は一級建築士の試験でも頻出する重要な項目です。


今回は、たわみ角の意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法について説明します。


たわみの意味は、下記が参考になります。

たわみ(撓み)とは?意味・求め方・公式・単位・記号をわかりやすく解説

たわみ角とは?

たわみ角とは、部材(例えば梁)がたわむときに生じる角度です。下図をみてください。

たわみ角

単純梁に荷重が作用しています。このとき中央で最大たわみが発生しますね。支点に着目すると、梁が傾いて角度が生じています。これがたわみ角です。


部材の断面算定では、たわみが重要ですが、場合により「たわみ角」が部材の変形に大きく影響します。例えば下図のような片持ち柱です。柱と梁が片持ち状ですね。

柱と梁の片持ち

このとき、梁の先端は片持ち梁としてのたわみが生じています。しかし、柱が片持ち柱なので、たわみ角だけ倒れる変形をします。


つまり片持ち梁の先端の変形は下式です。


δは全体のたわみ、δ1は片持ち梁の先端のたわみ、θはたわみ角、Hは柱の長さです。


実務では、片持ち柱の倒れるような変形を「お辞儀(おじぎ)する」といいます。柱と梁は剛接合なので、直角を保ちます。


直角を保ったまま梁がたわむので、柱もたわみ角だけ変形するのです。


たわみ角によって生じる変形は前述したように、たわみ角と高さの積です。

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たわみ角の公式

たわみ角は、たわみと同様に暗記すると便利です。一級建築士の試験では、暗記が求められます。下記に代表的な梁のたわみ角の公式を示します。

単純梁(両端ピン、中央集中荷重)

単純梁(両端ピン、等分布荷重

片持ち梁(先端集中荷重)

片持ち梁(等分布荷重)


たわみ角の公式を暗記するとき下記のポイントがあります。

・集中荷重が作用するとき、「PL2/EI」となる

・等分布荷重が作用するとき、「wL3/EI」となる


つまり、公式を覚える時にEやIや共通の値なので、改めて暗記しなくても大丈夫です。大切なのは「1/16」や「1/2」などの係数を覚えることです。

たわみ角の計算法(導出)

たわみ角の公式は、どのように計算されるのでしょうか。当HPでは各梁のたわみ、たわみ角について微分方程式から導出しています。下記の記事などが参考になります。

単純梁(両端ピン、中央集中荷重)

梁のたわみを求める方法|単純梁・片持ち梁の公式と計算手順

単純梁(両端ピン、等分布荷重)

単純梁に等分布荷重が作用するときのたわみ|公式・導出・計算例

片持ち梁(先端集中荷重)

片持ち梁のたわみを求める方法

片持ち梁(等分布荷重)

片持ち梁に等分布荷重:たわみの公式と計算手順

たわみ角の単位

たわみ角の単位はrad(ラジアン)です。度に直したいときは、180/πをかけて計算します。

片持ち梁のたわみ角

片持ち梁のたわみ角を実際に計算します。下図が諸条件です。なお、材料は鋼材とします。

片持ち梁のたわみ角

梁の先端に荷重が作用しているので、下式を用いてたわみ角を計算します。


計算するときのポイントですが、分母と分子をそれぞれ計算するとケアレスミスが少ないです。電卓でそれぞれ計算し、紙にメモするとよいでしょう。

分子=10*1000*10002=1.0*1010

分母=2*2.05*105*1810*104=7.42*1012


たわみ角=分子/分母=0.0013rad


たわみ角は、たわみと同じで梁の長さが大きいほど大きい値となります。さらに断面二次モーメント、ヤング係数の値に影響します。

混同しやすい用語

たわみ角(θ)

梁の変形に伴い各断面が回転する角度(傾き)で、たわみ曲線の接線方向とはりの軸方向のなす角度として定義される。

たわみ(δ)とは「回転角」と「変位量」という量の種類が異なり、最大たわみ点ではたわみ角が0になる関係がある。

たわみ(δ)

梁が荷重を受けたときに生じる鉛直変位量(mm)で、スパン・剛性・荷重条件から公式で求める。

たわみ角に対してたわみはδ=∫θ dx の関係にあり、たわみはたわみ角を積分することで得られる点が異なる。

試験での問われ方|管理人の一言

一級建築士試験ではたわみ角の公式を直接使う計算問題が出題されるため、単純梁・片持ち梁の端部たわみ角公式は必ず暗記すること。

「たわみ角=たわみ曲線の微分」という関係を理解しておくと、公式を忘れても式の次元から確認できるようになる。

たわみ角を整理した表を示します。

項目内容備考
単純梁・中央集中荷重θ=PL2/16EI支点端部が最大
片持ち梁・先端集中荷重θ=PL2/2EI自由端が最大
単位ラジアン(rad)微小角ではtan θ?θ

まとめ

今回はたわみ角について説明しました。たわみ角とは、部材が「たわむ」ときに生じる角度のことです。


簡単なたわみ角の公式は暗記しましょう。一級建築士では、暗記しないと解けない問題もあります。


また例題を通して、一連の計算過程を学んでください。たわみ角の導出方法は、基本なので理解したいですね。


たわみの意味など、下記も併せて勉強しましょう。

たわみ(撓み)とは?意味・求め方・公式・単位・記号をわかりやすく解説

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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