建築学生が学ぶ構造力学

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支点を理解すれば構造力学がわかる:ピン・ローラー・固定の違いと反力

この記事の要点

支点とは、構造部材が固定・支持される点のことで、ピン支点・ローラー支点・固定支点の3種類が基本だ。

支点の種類によって部材に生じる反力の数が変わり、ピンは2反力(鉛直・水平)、ローラーは1反力(鉛直のみ)、固定は3反力(鉛直・水平・モーメント)を持つ。

実務では「どの支点条件で計算するか」が安全側か危険側かに直結する。

例えば柱脚をピン扱いにすれば梁の曲げモーメントが大きくなり(保守的)、固定扱いにすると梁のモーメントは減るが柱脚に大きな曲げが生じる。

支点の判定は構造判断の核心だ。

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久々に新しい記事を作成しています。大学院まで建築構造のことを学び、構造設計の仕事をしていますが、ようやく最近、構造力学のことが理解できてきました。


学生のころ、決まりきった計算問題を解いては満足していた自分。仕事を始めて何もできないことを知りました。それから、少しは成長できたかなと思っています。


さて、今回はそんな経験を元に記事を作成しました。まずは、『支点を理解すれば構造力学が分かる』ということについて。


構造力学で支点とは、ピン、ローラー、固定端の3種類ありました。

これらの違いは、学生さんでも理解されていると思います。

しかし、それは既にモデル化されている問題の範囲ないのこと。

実物の建物や、部材を相手にしたとき、それをどのようにモデル化すればよいか途端にわからなくなります。


例えば、次のような梁があるとしましょう。


このとき、横につながっている梁のモデル化はどのようにすれば良いでしょうか?今回は鉄骨造の場合とします。私が新社会人の時、この梁は両端ピンでモデル化をして計算していました。


しかし、上司に説明されそれが間違いであることに気づかされるのです。そう、この梁は両端ピンのモデル化は正しくなく、真ん中にも支点がある、連続梁が正解です。連続梁ということは、ピンではなく真ん中は固定端になります。


一方で、私が当初考えていたように両端ピンで設計してもそれは間違いではありません。

なぜなら、連続梁で設計するよりも、両端ピンで計算する方が、部材に対しては厳しい計算であるため、安全側の配慮ともいえます。

部材の経済設計の兼ね合いですが、けっしておかしいことでもありません。


さて、構造設計とは、荷重を地面まで安全に伝えることです。その、荷重を伝える経路や荷重に対して発生する応力に部材が持つか持たないか検討する必要がありますが、要するに『支点』が最も重要で、地面にまで伝えるためには、いかに支点を作るかが肝といえます。


構造力学で計算するとき、あんなに嫌だった不静定構造物ですが、今では不静定にしようと努力しています。つまり、片持ち部材をなるべく作らない努力です。片持ち部材は、1端でした受けていません。


バルコニーや庇は片持ち部材で仕方ないですが、できる限り作りたくありません。不静定部材を多く作ることで、支点が多くなりその分、荷重が安全に伝えることができるといえます。


(一方で、柱を多くしたり、極端な柱割にして柱を増やすと地震力が集中するというデメリットも発生しますが、今回この件は省略します。)

混同しやすい用語

静定構造物と不静定構造物

静定構造物は支点が最小限で計算しやすい反面、支点が1か所失われると崩壊する。

不静定構造物は支点が多く冗長性があるが、計算が複雑になる。

この記事で述べる「支点を多くする」設計方針は不静定化を意味する。

試験での問われ方|管理人の一言

試験ではピン・ローラー・固定端それぞれが拘束する変位・回転の方向が問われる。

ローラーは1方向のみ拘束し水平反力を持たない点が頻出の落とし穴だ。

実際の設計では連続梁を両端ピンで単純化することも安全側の設計として許容されるが、試験では正しいモデルを選べるよう理解を深めておこう。

支点数が多いほど不静定次数が上がり、設計上は有利になることも押さえておきたい。(一級建築士 頻出:ピン・ローラー・固定端の拘束方向の違いとローラーは水平反力を持たない点が繰り返し出題)

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この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。

意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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