この記事の要点
ラーメン構造の梁のせん断力は、作用する荷重と支点反力のつり合いから求めます。
単純梁と違い、両端に支点モーメントが発生するため、せん断力の分布が変わります。
移行せん断力とは、梁の左右の柱から伝達されるせん断力成分のことです。
水平力が作用するラーメン構造では特に重要な概念です。
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ラーメン構造のせん断力を求める場合、固定法は大きな武器になります。
一度慣れてしまえば、単純な繰り返し計算を行うだけで、柱梁の端部曲げモーメントを求めることができます。
しかし、多くの方が、固定法の計算に集中するあまり、固定法だけの計算で終わってしまっていて、中央曲げや、梁のせん断力が未計算という場合があります。
連続梁やスパンが多いラーメン構造を固定法で解いていくとわかりますが、梁の応力で大きくなるのは、梁の内端でしかも一番外側のスパンの内端部側です。この端部曲げが大きくなるということは、当然、梁のせん断力も大きくなっているということですから、特にRCの場合せん断破壊していないか検討が必要です。

今回は、ラーメン構造の曲げ応力の結果から、移行したせん断力を求める方法を紹介します。
さて、既に固定法によって端部の曲げモーメントは下記のように求めたとします。
このとき、梁右端部の応力は130kNmで、左端部は100kNmです。つまり、30kNmほど右端部に曲げモーメントが移行していることがわかります。

元々、この梁に作用しているせん断力はCMQによって求めていますから、このQから移行した分のせん断力を考慮すると、
Q1=Qo+( Mr-Ml ) /L
となります。Q1は右端部のせん断力で、Qoは両端ピンで考えたときのせん断力(CMQで求めた値)、Mr-Ml は、右端と左端の曲げモーメントの差、今回は30kNmでしたね。Lは柱心間距離(構造スパン)です。
曲げモーメントとせん断力の関係を思い出せば簡単に解くことができましたね。また、左の外端部については、曲げモーメントが減っているわけですから、
Q2=Qo+( Ml-Mr ) /L
となり、せん断力も右端部へ移行した値分、減ってきますね。
以上のように、ラーメン構造の曲げモーメントとCMQが分かっていれば、移行したせん断力は簡単に求めることができます。曲げ応力が集中することで、せん断力も大きくなるということは押さえておきましょう。
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ラーメン構造を解く場合、固定法は大きな武器になります。
一度慣れてしまえば、単純な繰り返し計算を行うだけで、柱梁の端部曲げモーメントを求めることができます。
しかし、多くの方が、固定法の計算に集中するあまり、固定法だけの計算で終わってしまっていて、中央曲げや、梁のせん断力が未計算という場合があります。
ラーメン構造の柱梁の剛性によっては、梁が非常に強く、中央曲げで断面が決定する場合もあります。
スパンが短い部材であれば剛性が大きくなりますので、中央曲げに注意が必要です。
また、スパンが長い部材は長期応力が大きくなるため、RCの梁は中央の下端鉄筋に注目しましょう。

今回は、ラーメン構造の曲げ応力の結果から、中央曲げの応力を求める方法について紹介します。
中央曲げモーメントを求める方法は簡単です。
まず、左と右端部の応力はそれぞれ100、130という値がわかっています。
また、CMQの算定で、Moはわかりますから、中央曲げは、
M=Mo-(Mr+Ml)/2
となります。
つまり、Mo(両端ピンの場合の中央曲げ)が端部の応力分吊り上っているため、その値を差し引いています。両端部で同じ値なら平均せずに、そのまま差し引けばいいですが、左と右でそれぞれ違う値でしたので、その平均値をMoから引くことで中央の曲げを求めることができます。
以上、中央曲げの算定方法を示しました。
計算自体は特に難しいものではありませんが、CMQは非常に応用が利く数字ですので、どんな部材でも、まずはCMQを求めて応力のオーダーがつかめるようになりましょう。
混同しやすい用語
「モーメント(曲げモーメント)」と「せん断力」
曲げモーメントMは部材を曲げようとする力の効果。
せん断力Qは断面を「ずらす」方向に作用する力。
「ラーメン構造のせん断力」と「梁のせん断力」
ラーメン構造では節点に荷重が作用すると、柱・梁ともにせん断力が発生する。
梁に水平力が作用する場合、柱の上端と下端に生じる曲げモーメントの差をスパンで割ってせん断力を求める。
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