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静定トラスは、力の釣り合いだけで各部材の軸力(部材力)が求まる形式です。「トラス」だから難しく考える必要はありません。静定梁や静定ラーメンと同じ意味です。今回は、静定トラスの意味や計算法、不静定トラスの違いについて説明します。※トラス構造の意味は下記が参考になります。
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静定トラスとは、「力の釣り合いだけ」で各部材の軸力が計算できる構造形式です。
WEB記事では難しく説明される場合も多いですが、上記を頭に入れておけば大丈夫です。さて、「力の釣り合いだけで計算できる」とは、下記を満たす構造物をいいます。
よって静定トラスは、
です。
力の釣り合いとは、下式の3つです。
ΣH=0
ΣV=0
ΣM=0
これは外力と反力の総和が0になる、ことを意味します。ΣHは水平方向力の合計、ΣVは鉛直方向力の合計、ΣMはモーメントの合計です。3つの未知数に対して、3つの「力の釣り合い式」があるため、解(反力)を導くことが可能です。
梁の計算で勉強した理論と全く同じですね。力の釣り合いについては、下記が参考になります。
仮に複雑に部材が組まれたトラスがあります(下図をみてください)。何となく不静定トラス勘違いしそうですが、反力の未知数が3つなので静定トラスです。
静定トラスの例を下記に示します。
静定トラスを見分けるポイントは「支点」だけです。静定トラスの意味が分かって頂けたと思います。
不静定トラスは、「力の釣り合いだけでは解けないトラス」です。
トラスの中には「不安定なトラス」もあるので、ありがちな「静定トラス以外が不静定トラス」という表現は間違いです。
両端固定のトラス、片側固定―片側ピン支点のトラスなどが不静定トラスに該当します。反力の未知数が4以上の場合、不静定トラスに該当します。
不静定トラスの例を下図に示します。
以上、静定トラスと不静定トラスの意味が理解頂けたと思います。両者の違いは、下記の1だけです。覚えておきましょう。
・反力数が3つ以上 ⇒静定トラス
・反力数が4つ以上 ⇒不静定トラス
では静定トラスは、どのように計算するのでしょうか。一般的に、計算方法は下記の2つです。
・節点法
・断面法
2つとも、トラスの部材力を計算する便利な方法ですが、まずは節点法から勉強すると良いです。節点法とは、外力(反力)と、鉛直・水平方向の応力の力の釣り合い(ΣH=0、ΣV=0)を解く方法です。
断面法とは、ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0の釣り合いより部材力を解く方法です。それぞれの計算方法は下記が参考になります。
また、静定トラスの支点反力を求める方法は、「梁の反力の計算」と同じです。例えば、下図のトラスの支点反力を計算します。
中央に集中荷重が作用するトラスで、片側ピン、片側ローラー支点です。「梁」ではなく「トラス」なので悩みそうですが、反力の計算は変わりません。支点の未知数を下式として仮定します。
ΣV=0
Ra+Rb=P
ΣH=0
H=0
ΣM=0
P×L/2-L×Rb=0
Rb=P/2
以上より
Rb=P/2
トラスの部材力は、上記の反力を元に算定します。節点法で解く場合、支点周りの部材力から求めます(反力が既知のため、部材力が解ける)。
不静定トラスの計算は、力の釣り合いだけでは解けません。そこで変位の釣り合い、エネルギーの釣り合いなどから計算します。マトリクス変位法も、不静定トラスの解法として一般的です(計算プログラムは、変位法が多いです)。
不静定トラスの解き方は今回省略しますが、まずは「不静定梁」の解き方から学ぶことをおすすめします。
不静定梁の計算は、下記が参考になります。
今回は、静定トラスの意味、計算法について説明しました。意味が理解頂けたと思います。静定トラスの意味を難しく考える必要はありません。支点の未知数が3以下のトラスは、静定トラスです。不静定トラスとの違いも理解しましょう。不静定トラスの計算法は、やや難解です。まずは不静定梁の解き方、考え方を理解しましょう。下記も併せて参考にしてください。
トラスの反力は?3分でわかる求め方、例題と反力の計算、節点法との関係
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