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屋根勾配はどう決める?屋根勾配と屋根材の違い

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屋根の形状を決めたら、次は屋根勾配を決めないといけません。もちろん、専門家が決めるのが普通ですが、


屋根勾配は外観んも影響するので勝手に決められたくありませんよね。そこで今回は、屋根勾配の決め方や外観の違いについて特集します。

屋根勾配の種類

屋根勾配には、大抵決まりがあります。細かく角度を測って決めているわけではありません。


例えば、10:3の勾配や10:4と表記します。つまり、高さが3に対して長さが10になる勾配を意味するのです。


角度で表記すると、現場で職人さんが決めることができません。その点、上記のような屋根勾配の決め方だと、職人さんも直接部材の長さを図って勾配を合わせることができるのです。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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屋根勾配と外観の特徴

屋根勾配は単に水を流す角度を決めているわけではありません。大きな変化は外観に現れます。


例えば、屋根勾配をきつくすると、外観上もスッキリした印象になります。切妻屋根で屋根勾配をきつくすると、


先端のとんがり部分がとがってみえるので、モダンな印象です。一方、普通の住宅のように屋根勾配を緩くすると、


どこか野暮ったい平凡なイメージになります。屋根勾配をなくすと、陸屋根といって、どこにでもあるマンションのようになります。

屋根勾配と地域による特徴

屋根勾配は外観を決めるといっても、一番の理由は雪や水の流れをよくするために決めています。


そして、雪や水は地域によって降る量に差がありますから、屋根勾配も変わってきます。


定性的に言われているのは、雪国は屋根勾配がきつくなることです。その理由は、雪が流れやすいからです。


屋根に雪が積もると、雪の荷重がどんどん増えて屋根をつぶす可能性があります。


そのため、自然と雪が落下するように、屋根勾配をきつくしているのです。

雪が多い地域は屋根勾配がきつい?

先に述べたように雪国では屋根勾配はきつくなります。角度が60°以上場合もあります。


また、屋根勾配をきつくした最たる例が、岐阜県の白川郷でしょう。白川郷は屋根勾配をきつくするだけでなく、


屋根を地面までおろして壁と同じ同一化させたのです。これで、雪は直接地面に落下します。


一方、屋根勾配をきつくすると、風圧力を受けやすいというデメリットもあります。平たい屋根なら当然風を受けません、


屋根が壁のようになるので、風を受けますよね。しかし、雪国では雪荷重が顕著なので、白川郷は合理的な方法です。

屋根勾配と屋根材の違い

実は、屋根勾配は屋根材によって決まっていることを知っていましたか?屋根材には必要最低限の屋根勾配が決まっています。


例えば、金属屋根の場合1:10の屋根勾配が最低限必要です。つまり、フラットな屋根にはできないという意味ですね。


もし、0:10までOKなら、金属屋根は勾配無しでもOKということです。瓦屋根は4:10が最低の屋根勾配です。


雪国でない一般的な地域だと、この屋根勾配が多いです。他にもスレート屋根なら3:10という決まりがあります。


緩い屋根勾配の特徴

雪国は屋根勾配がキツイことを説明しました。屋根勾配をきつくすることで、雪を落下させやすくして、


屋根がつぶれないようにする目的でしたね。では、屋根勾配を逆に緩くするとどんなメリットがあるのでしょう。


これは、逆に雪荷重を受けやすくなります。しかし、雪が積もらない地域では関係ありません。


しかし、風を受ける面積が減るので台風が多い地域では屋根勾配を緩くした方がメリットがあります。

屋根勾配は外観にも注意しよう

以上のように、屋根勾配は業者さんに勝手に決めてもらうと、自分のイメージと全く違う建物になってしまいます。


屋根勾配は少し変わるだけで外観を大きく変えるので、工務店やメーカーに依頼して立体パースを造ってもらいましょう。


もちろん、最低限の屋根勾配は守る必要がありますが、きつくしてはいけない理由はありません。


自分の思い通りのデザインになるように試行錯誤して決めたいですね。


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