この記事の要点
折板(おりいた)とは、薄い鋼板(ガルバリウム鋼板等)を波形に折り曲げて耐力を高めた屋根材です。
陸屋根〜緩勾配の工場・倉庫・体育館の屋根によく使われます。
折板屋根の最小勾配は1/20(約3度)が一般的で、これより緩いと雨水が流れにくくなります。
製品名の「88」は断面高さ88mmを意味し、「150」は高さ150mmと断面性能が異なります。
数字が大きいほど積雪荷重等への耐力が高くなります。
折板の最低勾配は3/100以上で、タイトフレームを介して鉄骨下地に固定する施工方法をとる。
この記事では、折板とは何か、読み方はどうなるのか、施工方法と勾配はどのようなものかを整理します。
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折板とは、薄い鋼板を折り曲げて耐力を高めた屋根です。
折板は軽いこと、耐力が高いので、工場や倉庫の屋根として使います。
また、施工性も良いです。
見栄えの問題がありますが、今後、住宅でも使用例も期待されます。
今回は折板の意味、読み方、施工方法、勾配、折板の88について説明します。
折板は屋根ふき材の検討が必要です。詳細は下記が参考になります。
屋根ふき材(屋根葺き材)とは?構造計算・風圧力・告示1458号を解説
関連用語に、折板構造があります。詳細は下記が参考になります。
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折板とは、薄い鋼板を折り曲げて、耐力を高めた屋根です。折板は軽く、耐力が高いです。工場や倉庫の折板は、折板を使うことが多いです。屋根が軽いので、全体の地震力が減り、躯体の断面が小さくて済みます。
下図をみてください。これが折板です。
折板は「せっぱん」と読みます。折板屋根は「せっぱんやね」です。下記も参考にしてください。
折板葺(せっぱんぶき)の読み方と金属製折板葺・金属板葺きの意味
折板の勾配は
とします。
折板は下記の手順で施工します(大まかな手順を示しており、実際の手順とは異なります)。
・鉄骨下地(鉄骨梁)にタイトフレームを取り付け
・折板をタイトフレームにはめ込む
・タイトフレームと折板を固定する
・けらば、軒先を納める
大きなポイントが「タイトフレーム」です。あらかじめ、鉄骨梁にタイトフレームを取り付けます。タイトフレームは、折板と噛みあう形状になっています。タイトフレームを取り付けた後、折板をはめ込みます。
折板の88とは、折板の山高のことです。下図に山高の箇所を示しました。
折板の山高は88だけでなく、166など色々な種類があります。山高は、折板メーカーごとに種類が違います。
折板は、鋼材を使った屋根です。瓦やスレート板よりも、高い強度を有します。折板屋根の素材は、ガルバリウム鋼板です。ガルバリウム鋼板は、鋼板に防水特性を付加させた素材です。亜鉛メッキ鋼板にくらべて3倍以上の耐久力があります。
また、折板屋根は形状が特徴的です。平板ではなく波板形状ですよね。凸凹の形とすることで、強度を高めることができます。
では、実際に折板屋根はどのくらいの風圧力に耐えられるでしょうか。折板屋根は、普通3mごとに、受け部材が無いと風圧力に耐えられません。または、屋根の重さで変形が大きくなるでしょう。
3mごとに受け材を設置すれば、折板は150kg/㎡程度の風圧力にも耐えられるでしょう(※詳細は各メーカーへご確認ください)。※風圧力については、下記が参考になります。
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積、風荷重との違い
折板屋根の耐震性能は高いです。
折板は、普通の屋根より、とても軽いからです。
セメント系瓦と比べると、重量を半分以下まで減らすことができます。
地震力は、建物の重量に比例します。
よって、住宅の耐震性に不安がある場合、折板屋根に置き換えるだけで耐震性能は向上します。
※地震力については下記の記事が参考になります。
住宅用折半屋根の重量は平均して6.4kg/㎡程度です(工場や倉庫に使う折板は、構造設計では20kg/㎡~35kg/㎡で仮定します)。
一方、和瓦屋根は、42kg/㎡です。
半分以上も折板屋根が軽いですね。
※なお、セメント系瓦も和瓦と同程度の重さです。
スレート材は少し軽いですが、17kg程度。
スレート屋根と比較しても折板屋根は半分以下の重量です。
屋根荷重とは?固定荷重・積載荷重の一覧とガルバリウム鋼板の値
混同しやすい用語
折板(せっぱん)
薄い鋼板を山型に折り曲げた屋根ふき材。
軽量かつ高強度で、工場・倉庫の屋根として広く使われる。
スレート(平板状の屋根材)と混同しやすいが、折板は波型形状による剛性増強が特徴で、勾配も3/100以上必要。
タイトフレーム
鉄骨梁に溶接・ボルトで固定し、折板の山部をはめ込んで固定するための受け金物。
折板の取付けに不可欠な部材で、「下地材」全般と混同しやすいが、折板専用の固定金具であることを覚える。
折板を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 読み方・定義 | せっぱん:薄い鋼板を山型に折り曲げた屋根材 | 工場・倉庫の屋根に多用 |
| 最低勾配 | 3/100以上 | 雨水排水を確保するため |
| 固定方法 | タイトフレームを介して鉄骨梁に固定 | 折板専用の受け金物 |
今回は折板について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
折板は、鋼板を折り曲げて成形した屋根です。
折り曲げたことで、平板よりも耐力が向上します。
折板の読み方、勾配は基本的な知識として覚えてくださいね。
また、建築物の屋根にALC版やスラブを使うことがあります。
下記の記事も併せて参考にしてくださいね。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間
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折板の読み方と、耐力が高い理由は?
「せっぱん」と読む。薄い鋼板を波型(山型)に折り曲げることで凸凹形状をつくり、平板より剛性・耐力を高めている。
折板の最低勾配と、固定方法は?
最低勾配は3/100以上。鉄骨梁にタイトフレーム(折板専用の受け金物)を取り付け、折板をはめ込んで固定する。
折板の「88」とは何か。折板屋根が耐震性に優れる理由は?
88は折板の山高(mm)を意味する(166など他の種類もある)。折板は軽量(住宅用で平均6.4kg/m2程度、和瓦は42kg/m2)で、地震力は建物重量に比例するため耐震性能が高い。
