この記事の要点
横補剛材の間隔は、梁の横座屈を防ぐために必要な設計値です。
必要本数の計算方法と設計基準、横座屈の発生メカニズムを解説します。
横補剛材間隔Lbは弱軸回りの断面二次半径iyと補剛数nを用いて算定し、等間隔配置が守られていなければ補剛の条件を満たしたとはいえない。
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横補剛材とは、大梁の横座屈を防止(横補剛)するための部材です。横補剛材は横補剛の目的のみで設置する場合もありますが、
床荷重を受けて大梁と接合する小梁を横補剛材と兼ねて使うこともあります。大梁に対して横補剛材を何本配置するかは
「はりの全長にわたって均等配置する方法」または「はりの端部に配置する方法」の2つがあります。
今回は、横補剛材の一般的な配置方法である「はりの全長にわたって均等配置する方法」について説明します。さて、横補剛材を均等配置する検討式は下記の通りです。
①はり全長にわたって均等間隔で横補剛を設ける場合
λy ≦λ=170 + 20n(400ニュートン級炭素鋼のはりの場合)
λy ≦λ=130 + 20n(490ニュートン級炭素鋼のはりの場合)
λy =L/iy
横補剛材を等間隔に割り付けるとき、横補剛数は上式で求めることができました。しかし、「等間隔に~」という部分も重要で、
たとえ補剛材の数が揃っていても、間隔にバラつきがあったとき、それは横補剛間隔を満足しているとは言えません。
横補剛の必要本数をnと仮定します。このとき、先ほど明記した式から横補剛材間隔を求めましょう。
400級の鋼材を用いるとき、その必要間隔は、
Lb=iy×(170+20×n)÷(n+1)
で求めることができます。iyは断面二次半径です。490鋼材を用いるときは、170を130に変更して計算します。
分母で梁長さを逆算し、分子で横補剛の必要本数nが入ったときの床面数を表しています。
Lbを超えたスパンにはできないので、そもそも横補剛材が均等間隔に配置できない場合は注意が必要です。
②主としてはり端部に近い部分に横補剛を設ける場合
lbmax = min( 250・(Af/h) , 65・iy )(400ニュートン級炭素鋼のはりの場合)
lbmax = min( 200・(Af/h) , 50・iy )(490ニュートン級炭素鋼のはりの場合)
共通してiyは弱軸回りの断面二次半径を表しています。
つまり、横座屈という現象は荷重方向に対しては面外、弱軸方向にはらみ出すような現象なので、弱軸回りの断面二次半径が必要なのです
混同しやすい用語
横補剛材(均等配置)
梁全長にわたって等間隔に配置する横座屈防止材で、必要本数は「λy≦170+20n(400級鋼材)」の式から算定される。
端部集中配置と異なり、均等配置では補剛数nが揃っていても間隔が不均一であれば条件を満たさないため、間隔の確認が必須である。
細長比(λy)
梁の横座屈しやすさを表す指標で、「λy=L/iy」(Lは横補剛間隔、iyは弱軸回りの断面二次半径)で算定される。
オイラー座屈長さを用いた柱の細長比とは計算対象が柱か梁かで異なり、梁の横座屈検討では弱軸回りの断面二次半径を使う点が特徴である。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では横補剛材の必要本数の計算式(400級:λ=170+20n、490級:λ=130+20n)の使い分けや均等配置の条件が出題される。
鋼種(400級・490級)によって係数が変わることと、細長比の式「λy=L/iy」のiyが弱軸回りであることを押さえておくと正確に解答できる。