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塑性変形能力は、建築構造で用いる用語です。塑性変形能力が大きい部材(建物)は、地震力のエネルギーを沢山吸収します。今回は、塑性変形能力の意味と塑性ヒンジとの関係などについて説明します。
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塑性変形能力とは、部材又は建物にどれだけの変形性能があるか示す用語です。鋼材の、材質としての塑性変形能力の大きさを示す値が「シャルピー衝撃係数」です。その実験をシャルピー衝撃試験と言います。簡単に言うと、金属の試験片を破壊するためのエネルギーを測定する試験です。
後述しますが、SN材はシャルピー衝撃係数や降伏比が設定されており、塑性変形能力の高い材料です。※SN材については下記の記事が参考になります。
RC造は特別、そのような試験はありません。また、建物としての塑性変形能力は、脆性破壊を起こしていないこと(塑性ヒンジが発生しているか)から確認できます。※脆性破壊に、塑性ヒンジついては下記の記事が参考になります。
塑性ヒンジってなに?1分でわかる塑性ヒンジの意味と、建物の靱性
さて、塑性変形能力が大きいことは「靱性がある」と同義です。むしろ、実務では「靱性」ということが多いです。逆に塑性変形能力が無い建物は、脆性的だと分かります。
建物の塑性変形能力は、塑性ヒンジの発生と大きく関係します。塑性ヒンジとは、部材が曲げ降伏した状態です。曲げモーメントは伝達できませんが、鉛直水平の反力は伝達可能のため、「ピン接合」と言えます。
前述したように、塑性ヒンジは直ちに建物が崩壊するような破壊モードでは無いです。但し剛性が失われるため、変形が進みます。そうして部材に塑性ヒンジが生じて崩壊する建物は、塑性変形能力があると言えます。
逆に、梁や柱のせん断破壊によって建物が崩壊に繋がる破壊は危険です。塑性変形能力が無い建物です。
鋼材は、塑性変形能力の大きさをシャルピー衝撃係数や、降伏比によって定めています。SN材の中でも、
は、前述した値が規定されています。※降伏比については、下記の記事が参考になります。
主柱や大梁など、塑性変形能力が求められる部材はSN400B材が基本です。
今回は、塑性変形能力について説明しました。塑性変形能力は、建物の構造設計で大切です。塑性変形能力を高めるために、出来るだけ塑性ヒンジが発生する破壊形式が望ましいです。ただ、何も塑性変形能力が低くても、強度の高い建物ならOKだと理解してください。下記の記事も、併せて参考になります。
塑性ヒンジってなに?1分でわかる塑性ヒンジの意味と、建物の靱性
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