この記事の要点
地反力とは、基礎に作用する建物の荷重に対して、地盤が下から押し返す反力のことです。
単位面積あたりの地反力が「接地圧(q=N/A:N=柱軸力、A=フーチング底面積)」です。
設計では接地圧が地盤の許容支持力(地耐力)以下になるようフーチングサイズを決め、さらにその接地圧からフーチングの曲げモーメント・せん断力を計算して断面算定します。
地耐力は地盤の許容値、地反力は実際に作用している反力という点で区別します。
似た用語の地耐力は「地盤の耐力(抵抗できる荷重の限界値)」、接地圧は「基礎から地盤に作用する単位面積当たりの荷重」であり、それぞれ意味が異なる。
この記事では、地反力とは何か、地耐力・接地圧とどう違うのか、基礎フーチングの断面算定でどう使うのかを整理します。
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地反力は、地盤から基礎に作用する反力です。直接基礎のフーチングに作用し、曲げモーメントが生じます。
似た用語に、地耐力や接地圧があります。地耐力は地盤の耐力、接地圧は基礎から地盤に作用する単位平米当たりの荷重です。
今回は、地反力の意味、読み方、基礎梁、地耐力と接地圧の違い、基礎フーチングの断面算定について説明します。
地耐力、接地圧の意味は下記が参考になります。
接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い
地反力とは、地盤から基礎に作用する反力です。下図をみてください。基礎は建物の重要を支える部材です。
基礎から地盤に作用する荷重を接地圧といいます。接地圧に釣り合うために、地盤から反力が生じます。これが地反力です。
地反力は、基礎フーチングの断面算定に用います。この時の注意点ですが、地反力の値は基礎自重を引くことができます。フーチングに作用する外力を整理すると、
-σ+Nf/A
です。σは接地圧(=(N+Nf)/A)、Nは上部構造の重量、Nfはフーチング自重、Aはフーチングの断面積です。
つまり、フーチング自重は地反力と逆向きに作用するので、引くことができます。接地圧の意味は、下記が参考になります。
接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い
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地反力は「ちはんりょく」と読みます。関係用語の意味は、下記が参考になります。
接地圧 ⇒ せっちあつ
地耐力 ⇒ ちたいりょく
独立基礎と基礎梁で構成される場合、基礎梁に地反力は生じません。建物の全ての重量は、基礎が負担すると考えるからです。基礎梁の意味は、下記が参考になります。
基礎梁とは違いますが、似た形状の布基礎は重量を負担するので、地反力が作用します。布基礎の設計は下記が参考になります。
布基礎の接地圧と配筋の決め方は?算定方法と木造・鉄骨造での設計の考え方
地反力と地耐力、接地圧の違いを下記に示します。
地耐力 ⇒ 地盤の耐力。地盤がどのくらいの荷重に抵抗できるか示す値
接地圧 ⇒ 基礎から地盤に作用する、単位平米当たりの荷重
地反力 ⇒ 接地圧により地盤から受ける反力。
地盤から基礎に作用する。
単位平米当たりの反力で、基礎の断面算定を行う場合、接地圧から基礎自重を引いた値
地耐力、接地圧の意味は下記が参考になります。
接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い
地反力は上向きの力です。また、フーチング自重は下向きに作用します。地反力の計算式は
(N+Nf)/A-Nf/A
です。
地反力はフーチングの断面算定に用います。下図をみてください。地反力を受けるフーチングをモデル化すると、片持ち梁と考えることが可能です。
フーチングが「梁」、基礎柱の面が固定端と考えます。地反力は、等分布荷重です。フーチングには曲げモーメントとせん断力が作用します。これらを計算し、ベース筋(基礎筋)を算定します。
地反力の単位は、kN/㎡です。これを1m当たりの分布荷重に置き換えます(値は変わりませんね)。フーチングに作用する曲げモーメントは、
M=wL2/2
です。wは接地圧、Lはフーチング面から基礎柱面までの長さです。
応力を計算した後は断面算定です。断面算定はスラブと同じ要領で計算します。フーチングの厚み(せい)Dを仮定します。必要な引張り鉄筋は、
At=M/(ft×j)
です。Mは曲げモーメント、ftは降伏強度、jは(D-dt)×0.875です。D10~D16、D19~D25、D29~で許容応力度(降伏強度)が変わるので注意しましょう。
混同しやすい用語
地反力
地反力とは、接地圧に釣り合うために地盤から基礎(フーチング)に作用する上向きの反力のことで、フーチングの曲げモーメント・せん断力の算定に用いる。
接地圧は基礎から地盤への下向きの荷重(単位:kN/m2)であり、地反力はその接地圧に応じて地盤が基礎に返す上向きの反力で、向きが逆である。
接地圧
接地圧とは、基礎(フーチング)から地盤へ伝達される単位面積当たりの荷重(kN/m2)のことで、上部構造の重量と基礎自重の合計をフーチング面積で割って求める。
地反力は接地圧から基礎自重分を引いた値を断面算定に用いるため、接地圧と地反力は同じ大きさではなく、断面算定時には混同しないように注意が必要。
地反力を整理した表を示します。
| 用語 | 定義 | 使用場面 |
|---|---|---|
| 地反力 | 地盤から基礎に作用する反力(上向き) | フーチングの断面算定で用いる |
| 接地圧 | 基礎底面に作用する単位面積あたりの圧力 | 地耐力との比較に使用 |
| 地耐力 | 地盤が安全に支持できる最大の圧力 | 地盤調査(スウェーデン式など)で取得 |
今回は地反力について説明しました。地反力は、地盤から基礎に作用する反力です。
フーチングの断面算定では、接地圧から基礎自重を引くことを忘れないようにしましょう。似た用語に地耐力、接地圧があります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「地反力・地耐力・接地圧の違い」や「フーチングの断面算定では接地圧から基礎自重を引いた値を使う」という点が問われやすい。
地反力・接地圧・地耐力の3語は混同しやすいため、それぞれ「誰から誰への力か(方向)」と「何の目的で使う値か」をセットで整理しておこう。