建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 構造力学の基礎 > 断面二次極モーメント(Ip)とは?長方形の公式・Ix+Iyとの関係

断面二次極モーメント(Ip)とは?長方形の公式・Ix+Iyとの関係

この記事の要点

断面二次極モーメント(Ip)はねじり剛性の指標です。

Ip=Ix+Iyで求められ、長方形ではIp=bh(b2+h2)/12となります。

ねじり応力の計算に用います。

この記事では、断面二次極モーメントとは何か、公式はどう求めるのか、Ix+Iyとの関係を整理します。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


断面二次極モーメントとは、半径rに関する(極座標に関する)断面二次モーメントです。

似た用語に断面二次モーメントがあります。

これは直交座標であるx軸またはy軸に対する値です。

今回は断面二次極モーメントの意味、長方形の公式と計算方法、単位、断面二次モーメントとの関係について説明します。

断面二次モーメントの公式、計算方法は下記が参考になります。

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係

【無料サンプル有】過去問は解けるけど、本番の計算がなんとなく不安…その不安、本番前に確かめませんか⇒ 構造28/30点の合格者が過去13年を全問分析|「力学計算 No.1〜6」電卓なしで解けるオリジナル全8問(頻出108論点+無料チェックシート付)

断面二次極モーメントとは?

断面二次極モーメントとは、半径rに関する(極座標)断面二次モーメントです。下式で計算します。


Ip=∫r2dA


Ipは断面二次極モーメントの値、∫は積分記号、rは原点から任意の位置までの半径、dAは任意の位置における微小面積です。下図をみてください。上式を示しました。

さらに、半径rはxとyによる変換が可能です。円の半径の公式を思い出してください。


2=x2+y2


ですね。よって、断面二次極モーメントは下式と同じことです。


Ip=∫r2dA=∫(x2+y2)dA=∫x2dA +∫y2dA=Ix+Iy


断面二次極モーメントは、直交座標に関する断面二次モーメント2つを足し合わせて計算できます。x軸、y軸に関する断面二次モーメントの公式、求め方は下記が参考になります。

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係

長方形の断面二次極モーメントの公式と計算方法

長方形の断面二次極モーメントの公式を計算しましょう。


まず、断面二次極モーメントの公式は、

でした。よって、x軸とy軸に関する断面二次モーメントを足し合わせた値です。今回、下図に示す長方形の「図心」を起点に断面二次極モーメントを求めます。

長方形の断面二次極モーメント

x軸、y軸の図心周りの断面二次モーメントは、


軸回り bh3/12

y軸回り hb3/12


です。※上公式は、下記が参考になります。

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係


よって、断面二次極モーメントは


Ip=bh3/12+ hb3/12=bh(h2+b2)/12


です。

断面二次極モーメントの単位

断面二次極モーメントの単位は、


cm4

mm4

m4


等を使います。建築で扱う断面二次モーメントは数値の桁が大きいのでcm4が一般的です。

断面二次極モーメントと断面二次モーメントの関係

前述したように、断面二次極モーメントは直交座標におけるx軸とy軸の断面二次モーメントを足し合わせた値です。是非覚えてくださいね。

混同しやすい用語

断面二次極モーメント(Ip)

原点(断面重心)からの距離rの二乗を積分した値。

Ip=Ix+Iy。

ねじり計算に使う。

断面二次モーメント(Ix, Iy)

x軸またはy軸からの距離yの二乗を積分した値。

曲げ剛性の算定に使う。

断面二次極モーメントを整理した表を示します。

項目内容備考
定義式Ip = Ix + Iy極座標における断面二次モーメント
長方形断面の公式Ip = bh(b2+h2)/12b:幅、h:高さ
単位cm4・mm4(長さの四乗)断面二次モーメントと同じ次元

まとめ

今回は断面二次極モーメントについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。断面二次極モーメントは、半径rに関する断面二次モーメントです。公式の意味、計算方法、断面二次モーメントとの関係を覚えましょう。下記も併せて勉強してくださいね。

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

理解度チェック

Q.

断面二次極モーメント(Ip)とは何か、定義式とともに説明してください。

答えを見る

断面二次極モーメントは半径r(極座標)に関する断面二次モーメントで、ねじり剛性の指標です。Ip=∫r2dA(rは原点から任意位置までの半径、dAは微小面積)で計算します。

Q.

断面二次極モーメントとIx・Iyの関係を、導出とともに説明してください。

答えを見る

r2=x2+y2 なので、Ip=∫r2dA=∫x2dA+∫y2dA=Ix+Iy となります。つまり断面二次極モーメントは、直交座標のx軸・y軸まわりの断面二次モーメントを足し合わせた値です。

Q.

長方形の断面二次極モーメントの公式を導いてください。

答えを見る

長方形の図心まわりの断面二次モーメントは x軸回り bh3/12、y軸回り hb3/12 です。よって Ip=Ix+Iy=bh3/12+hb3/12=bh(h2+b2)/12 となります。単位はcm4・mm4です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

一級建築士 構造|直前対策

その1問の落とし、また1年待ちますか?

・一級構造の力学計算 No.1〜6を、初見のオリジナル問題で最終チェック

・まずは無料サンプルから ⇒  一級構造 直前対策の教材はこちら

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造力学の基礎 > 断面二次極モーメント(Ip)とは?長方形の公式・Ix+Iyとの関係
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事