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正曲げ・負曲げとは?意味、違い、ラーメン構造での向きを図解

この記事の要点

正曲げとは、梁の下側が引張(下側凸に変形)になる曲げモーメントのことで、単純梁に下向き荷重がかかる場合が典型例だ。

負曲げはその逆で、梁の上側が引張になる状態を指す。

片持ち梁や連続梁の中間支点付近では負曲げが生じる。

ラーメン構造では柱にも曲げが生じる。

柱の正負は外側引張か内側引張かで決まるため、M図を描く前に「どちら側が引張か」をイメージする習慣をつけると図の正誤判定が速くなる。

負曲げは梁の上側が引張・下側が圧縮となる状態であり、両端固定梁の固定端付近やラーメン構造の梁端部で生じることを理解しておくことが重要。

この記事では、正曲げとは何か、負曲げとどう違うのか、ラーメン構造とどう関係するのかを整理します。

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正曲げとは、部材を下側凸に変形させる曲げモーメントです。

似た用語で、「負曲げ」があります。

正曲げと負曲げの違いを理解しないと、梁やラーメン構造の断面力図が描けません。

今回は、正曲げと負曲げの意味、違い、ラーメン構造との関係について説明します。

※曲げモーメントの意味、断面力図の描き方は下記が参考になります。

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正曲げとは?

正曲げは、部材を下側凸に変形させる曲げモーメントです。逆に、上側凸にさせる曲げモーメント負曲げといいます。


下図を見てください。単純梁に下側向きの荷重が作用します。このとき、梁は下側凸に変形しますね。

梁と正曲げ

両端はピン支点なので曲げは生じません。中央の曲げモーメントは、「正曲げ」です。


下図は両端固定梁です。下側向きの荷重が作用すると、下側に正曲げが生じます。さらに端部では、上側に負曲げが起きます。

両端固定梁と負曲げ、正曲げ

正曲げと負曲げは、曲げモーメントの回転する向きよりも、「部材がどのように変形するか?」を覚えたほうがイメージしやすいです。


ただ、計算するときは正曲げと負曲げの回転する向きが必要です。下図に示しました。

正曲げと負曲げの回転する向き


曲げモーメントは下記が参考になります。

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曲げモーメントの公式は?1分でわかる公式、導出、両端固定、単純梁、片持ち梁

正曲げと負曲げとの違い

正曲げと負曲げの違いを下記に整理しました。


・正曲げ ⇒部材を下側凸に変形させる曲げモーメント

・負曲げ ⇒部材を上側凸に変形させる曲げモーメント


正曲げ・負曲げは、相対的な評価なので、定義が逆になっても計算は可能です。ただし、現在の構造設計の実務、構造力学では上記の定義が一般的です。


※ラーメン構造の柱は、下側・上側という定義では無いです。後述しました。

断面力図の描き方、ラーメン構造との関係

断面力図は、部材に作用する応力が一目でわかる図です。構造設計でも、部材の断面力図はよく描きます。


梁の断面力図の描き方は下記が参考になります。

断面力図ってなに?断面力図の簡単な描き方と、意味

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断面力図と描く時のポイントは、梁の変形をイメージすることです。ただし、機械的に処理するためには、正・負の位置を暗記しましょう。下図に梁の正曲げと負曲げの定義を示しました。

梁の正曲げと負曲げの定義

ラーメン構造は、下図のように正曲げと負曲げを区別します。

ラーメン構造の正曲げと負曲げ

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混同しやすい用語

正曲げ

梁の下側(引張側)が引張応力、上側(圧縮側)が圧縮応力となる曲げの状態。

曲げモーメント図では通常「正」の値として表される。

負曲げ(梁の上側が引張)と逆の関係にあり、単純梁のスパン中央部では正曲げ、ラーメン構造の柱頭・梁端では負曲げが生じやすい。

負曲げ

梁の上側が引張・下側が圧縮となる曲げの状態。

両端固定梁の固定端やラーメン構造の梁端部に生じる典型的なパターン。

正曲げとは引張側の位置(上か下か)が逆であり、RC梁では主筋配置位置(引張側に配筋)の判断に直結する重要な概念。

正曲げと負曲げを整理した表を示します。

項目内容備考
正曲げ部材を下側凸に変形させる曲げモーメント単純梁スパン中央部で生じる
負曲げ部材を上側凸に変形させる曲げモーメント両端固定梁の固定端部で生じる
RC梁の配筋引張側(正曲げ⇒下端、負曲げ⇒上端)に主筋を配置曲げの正負で配筋位置が変わる

まとめ

今回は正曲げ、負曲げの意味や定義について説明しました。意味が理解頂けたと思います。正曲げと負曲げの定義は必ず理解してください。また、梁やラーメン構造の断面力図を描けるように勉強しましょうね。下記も参考にしてください。

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理解度チェック

Q.

正曲げ・負曲げとはそれぞれどのような曲げモーメントですか。

答えを見る

正曲げは部材を下側凸に変形させる(下側が引張・上側が圧縮)曲げモーメント、負曲げは上側凸に変形させる(上側が引張・下側が圧縮)曲げモーメントです。回転の向きより部材の変形でイメージするとよいです。

Q.

正曲げ・負曲げが生じる代表的な位置を答えてください。

答えを見る

正曲げは単純梁に下向き荷重がかかる場合のスパン中央部、負曲げは両端固定梁の固定端付近やラーメン構造の梁端部・連続梁の中間支点付近です。

Q.

正曲げ・負曲げとRC梁の主筋配置の関係を答えてください。

答えを見る

RC梁では引張側に主筋を配置するため、正曲げ(下側引張)では下端、負曲げ(上側引張)では上端に主筋を配置します。曲げの正負で配筋位置が変わるため重要な概念です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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