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曲げモーメント図とは、部材に生じる曲げモーメントの値を図示したものです。図にすることで、直感的に曲げモーメントの大小を理解できます。今回は曲げモーメント図の意味、書き方、正負と引張側、等分布荷重が作用する単純梁の曲げモーメント図について説明します。曲げモーメント図の書き方は、下記も参考になります。
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曲げモーメント図とは、部材に生じる曲げモーメントの値を、図示したものです。部材のどの位置で「曲げモーメントが最大、最小か?」直感的に理解できます。下図をみてください。これが曲げモーメント図です。
曲げモーメント図は、部材の下側に「正の曲げモーメント(正曲げ)」、上側に「負の曲げモーメント(負曲げ)」を描きます。正曲げとは、部材の下側凸に変形させる曲げモーメントです。正曲げと負曲げの意味は、下記が参考になります。
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※ラーメン構造の柱は、外側凸が負曲げ、内側凸が正曲げです。
下図をみてください。梁に下向きの荷重が作用するとき、正曲げが作用します。正曲げは部材の下側に描くルールでしたね。
また、もっと直感的に考えるなら、
「曲げモーメントによる、部材の引張側(伸び側)に図を描く」と覚えてもいいでしょう。上図の梁を考えます。曲げモーメントにより、部材断面は中立面を境に、伸び、縮みしています。
上側が伸び、下側が縮みですね。下図のような変形をするはずです。よって、曲げモーメント図を描くとき、下側にモーメントの値を描きます。
曲げモーメント図を描くとき、数式を使った方法を勉強すると思います。最初はそういった勉強も必要です。ただし、あまり数式に囚われると、間違いに気づきにくいです。
数式を用いた曲げモーメント図の書き方を覚えた方は、是非、部材の変形をイメージできるよう練習しましょう。外力による部材の変形をイメージできると、曲げモーメント図を間違えることが無くなります。
数式による曲げモーメント図の書き方は、下記が参考になります。
数式を用いた曲げモーメント図の書き方は、下記が参考になります。
ここでは直感的な、曲げモーメント図の書き方を説明します。
曲げモーメント図の書き方は、難しいと思われがちです。皆さんは、任意位置(x)の曲げモーメントの関数(Mx)を求め、それを図示する方法を勉強しました。※下記が参考になります。
しかし、数式を求めなくても曲げモーメント図は書けます。まず、下記を覚えてください。
・集中荷重が作用する曲げモーメント図は、直線になる。
・分布荷重が作用する曲げモーメント図は、曲線になる。
下図の曲げモーメント図をみてください。
曲げモーメント図は、部材が伸びる側に描きます。上図の例だと、梁は下側に伸びる(引張側)ので、下側に曲げモーメントの値を記入します。
さて、曲げモーメント図を書くとき、「曲げモーメントの最大値、最小値」が気になります。この値を抑えておけば、概ね、曲げモーメント図が描けるからです。もちろん計算で曲げモーメントの値を確認しても良いですが、
引張による変形(伸び)が最も大きい位置=曲げモーメントが最大
と考えていいでしょう。
梁の中央に集中荷重が作用するとき、中央下側で伸びが最大です。この位置で曲げモーメントが最大となります。ピン支点やローラー支点では、曲げモーメントが0でしたね。これが曲げモーメントの最小値です。
あとは、点を結んでやれば曲げモーメント図が描けます。
曲げモーメント図を描くとき「変形をイメージすると良い」と前述しました。私たちは重力の中で生活しています。普段、重力により物がどのように変形するか、ある程度直感が働きます。
構造力学を勉強していない方でも、梁がどのように変形するかある程度わかるでしょう。ですから、外力による変形の予測は、訓練すれば誰でも可能です。
後述で、色々な荷重条件の梁を示します。計算を用いずに、曲げモーメント図を予想しましょう。
曲げモーメント図を書くには、曲げモーメントの正負や変形の引張側を理解するとスムーズに描けます。
下図の曲げモーメント図を考えましょう。
変形をイメージしてください。片持ち梁に下側の荷重が作用すると、上側が伸びます。よって、上側に曲げモーメントを描きます。さらに、最も部材が伸びる位置は端部です。また、伸びが全く生じない位置は、先端です。これを線で結べば、曲げモーメント図が描けます。
では、下図はどうでしょうか。梁の中央に、外力としてモーメントが作用しています。実際に紙を曲げて確認してください。上と下側に伸びる変形がおきます。よって、モーメントの作用点に正負の曲げモーメントが生じます。
等分布荷重が作用する単純梁の曲げモーメント図を下図に示します。
任意位置の曲げモーメントを算定すれば分かりますが、曲げモーメントの値が二次関数です。よって、曲線を描くような曲げモーメント図になります。詳細は、下記も参考になります。
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今回は曲げモーメント図について説明しました。意味が理解頂けたと思います。曲げモーメント図は、曲げモーメントの値を図にしたものです。直感的に、曲げモーメントの大小が理解できます。計算で数式を求め、曲げモーメント図を書くことは勉強すると思います。しかし、計算だけに囚われず、部材の変形をイメージして曲げモーメント図を書く方法も身に付けましょうね。下記も参考にしてください。
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