この記事の要点
集中荷重Pが先端に作用する片持ち梁では、固定端に鉛直反力Q=P、固定モーメントM=PLが生じる。
曲げモーメント図は固定端でPLを最大値として先端に向かって直線的に減少するため、M図が一番わかりやすい梁の形の一つだ。
自由端(先端)のたわみはδ = PL³/(3EI)で求まる。
スパンLが2倍になるとたわみは8倍(3乗)になるため、片持ち部分が長い構造(バルコニー・屋根庇)では特にたわみ管理が重要だ。
許容たわみはL/250〜L/300が目安で、これを逆算してIを決める。
片持ち梁は単純梁と異なり固定端にモーメント反力が発生する静定構造で、集中荷重が梁の中間に作用する場合は位置に応じて応力分布が変化する。
この記事では、集中荷重が作用する片持ち梁とは何か、たわみはどう求めるのか、集中荷重が作用する片持ち梁はどう計算するのかを整理します。
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集中荷重が作用する片持ち梁の曲げモーメントMはPL、反力、せん断力はPで計算します。Pは集中荷重、Lは片持ち梁のスパンの長さです。
今回は、集中荷重が作用する片持ち梁の、反力、応力、たわみの計算について説明します。
片持ち梁とは?固定端・自由端・曲げモーメント・たわみをわかりやすく解説
等分布荷重が作用する片持ち梁の応力の計算は、下記が参考になります。
等分布荷重が作用する片持ち梁の計算|曲げモーメント・せん断力・たわみの公式
下図をみてください。これが、集中荷重が作用する片持ち梁です。
集中荷重が作用する片持ち梁は、等分布荷重に比べて応力やたわみが大きいです。下記に、集中荷重と等分布荷重が作用する片持ち梁の応力を示します。
集中荷重 ⇒ M=PL
等分布荷重 ⇒ M=wLL2/2=PL/2
集中荷重と荷重条件を同じにするため、wL=Pとします。すると、等分布荷重の曲げモーメントはM=PL/2です。集中荷重に比べて半分も小さいですね。
等分布荷重の片持ち梁の計算は、下記が参考になります。
等分布荷重が作用する片持ち梁の計算|曲げモーメント・せん断力・たわみの公式
下図をみてください。片持ち梁の先端に取り付く小梁がある場合、片持ち梁の先端には集中荷重が作用します。
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反力、応力の公式を下記に示します。
反力 ⇒ R=P
曲げモーメント ⇒ M=PL
せん断力 ⇒ Q=P
Pは集中荷重、Lは片持ち梁のスパンの長さです。下図の片持ち梁の応力を計算しましょう。
P=10kN
L=1.8m
上記より、曲げモーメント、せん断力は
M=PL=10×1.8=18
Q=P=10
です。
たわみの式を下記に示します。
δ=PL3/3EI
δは梁のたわみ、Pは集中荷重、Lは片持ち梁のスパン、Eはヤング係数、Iは断面二次モーメントです。等分布荷重の片持ち梁のたわみと比較しましょう。
集中荷重が作用する片持ち梁のたわみ ⇒ PL3/3EI
等分布荷重が作用する片持ち梁のたわみ ⇒ wL4/8EI
集中荷重の方が、分母の値が、約3倍も小さいです。よって、たわみが大きいですね。集中荷重が作用する方が、応力、たわみ共に大きいです。
構造設計の実務では、なるべく「集中荷重として作用しない部材配置」を考えると良いですね。下記も参考になります。
片持ち梁の応力計算|曲げ応力・せん断応力の公式と単純梁との比較
混同しやすい用語
片持ち梁(集中荷重)のたわみ
片持ち梁の先端に集中荷重Pが作用する場合のたわみで、公式はδ=PL3/3EIで表される。
単純梁の場合に対して、片持ち梁のたわみ公式の分母係数(3)は単純梁(48)より著しく小さく、同じ条件でも片持ち梁は大幅に大きくたわむ。
単純梁(集中荷重)のたわみ
単純梁の中央に集中荷重Pが作用する場合のたわみで、公式はδ=PL3/48EIで表される。
片持ち梁の場合に対して、単純梁は両端が支持されているため拘束が強く、同じ荷重・スパンに対してたわみが片持ち梁の1/16程度となる。
集中荷重が作用する片持ち梁を整理した表を示します。
| 応力・変形の種類 | 公式 | 備考 |
|---|---|---|
| 反力 R | R = P | 固定端に鉛直反力と固定モーメントが生じる |
| 曲げモーメント M(最大値) | M = PL(固定端で最大) | 等分布荷重の場合はM = wL2/2 = PL/2 |
| たわみ δ(先端最大) | δ = PL3/3EI | 単純梁中央たわみ PL3/48EI の16倍 |
今回は集中荷重が作用する片持ち梁の計算について説明しました。まずは集中荷重の意味、等分布荷重との違いを理解しましょう。
公式は簡単です。たわみの公式も含めて、是非暗記してくださいね。下記も参考になります。
片持ち梁とは?固定端・自由端・曲げモーメント・たわみをわかりやすく解説
等分布荷重が作用する片持ち梁の計算|曲げモーメント・せん断力・たわみの公式
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