【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
座屈荷重とは、部材が座屈するときの荷重です。よって、部材に作用する圧縮荷重が座屈荷重より小さければ、部材は座屈しません。
なお、座屈荷重は部材のヤング係数と断面二次モーメントの積に比例し、座屈長さの二乗に反比例します。
今回は、座屈荷重の意味、計算式、単位、断面二次モーメントとの関係について説明します。
座屈応力とは?1分でわかる意味、降伏応力との関係、オイラー座屈荷重との違い、単位
座屈荷重とは、部材が座屈するときの荷重です。よって、部材に作用する圧縮荷重が座屈荷重より小さければ、部材は座屈しません。
座屈荷重の計算式を下記に示します。
πは円周率、Eは弾性係数、Iは断面二次モーメント、Lkは部材の有効座屈長さを表します。有効座屈長さLkは式11.2で求めます。
Lは支点間距離、kを座屈長さ係数といい、棒の支持条件に応じて下表の値をとります。下表より、kは支点または接合部による部材の拘束が弱まると大きくなる傾向にあります。
たとえば一端固定・他端自由(片持ち)では支点間距離Lの2倍もの値になります。Lkが大きくなるほど座屈荷重Pcrは小さくなるため注意が必要です。
【表 有効座屈長さと座屈長さ係数】
支持条件 | 座屈長さ係数k | 座屈長さLk |
両端固定 | 0.5 | 0.5L |
一端ピン・他端固定 | 0.7 | 0.7L |
両端ピン | 1.0 | 1.0L |
一端固定・他端自由 | 2.0 | 2.0L |
なお、座屈荷重の計算式より、座屈荷重は部材のヤング係数と断面二次モーメントの積に比例し、座屈長さの二乗に反比例します。つまり
・座屈荷重は、断面が大きく、かたい材料を使うと大きくなる(座屈しにくい)
・座屈荷重は、長い部材になると小さくなる(座屈しやすい)
ことが分かり、私たちの直感とも一致します。また、下式に示す座屈荷重の応力度を座屈応力度といいます。軸方向の応力度はσ=P/Aで算定できるので座屈応力度は
になります。ここで
より
となりλを細長比といいます。細長比は部材の有効座屈長さに対する断面二次半径の比率でありλが小さくなるとσcrは大きくなります。
逆に、λが大きくなるとσcrは小さくなります。さて、式11.4によるとλが小さくなるほどσcrは大きくなるのですが、実際はそうはなりません。
本章では言及しませんが、上式にも適用範囲があることを覚えておきましょう。座屈の詳細は下記もご覧ください。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
座屈荷重の単位は「N、kN」です。座屈荷重の計算式を思いだしてください。
下式より、πは定数、ヤング係数Eの単位はN/mm2、断面二次モーメントの単位はmm4、座屈長さLk^2の単位はmm2なので、
座屈荷重を計算すると「座屈荷重の単位は、力の単位と同じ」だとわかりますね。
座屈荷重の式より、断面二次モーメントは分子についており、座屈荷重と断面二次モーメントは比例関係といえます。
つまり、部材の断面二次モーメントが大きいほど(簡単にいうと、断面が大きいほど)、座屈荷重も大きい、すなわち、座屈しにくいといえます。
座屈荷重と断面二次モーメントの関係は下記をご覧ください。
座屈(棒の座屈)と断面二次モーメントの関係は?1分でわかる意味、座屈荷重の計算式、断面二次半径との関係は?
今回は、座屈荷重について説明しました。座屈荷重は、部材が座屈するときの荷重です。よって、部材に作用する圧縮荷重が座屈荷重より小さければ、部材は座屈しません。
なお、座屈荷重は部材の支持条件、断面の大きさ、材料のヤング係数などが影響します。
座屈応力とは?1分でわかる意味、降伏応力との関係、オイラー座屈荷重との違い、単位
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート