この記事の要点
板座屈とは、薄い板状の部材(フランジ・ウェブなど)が面外方向にはらみ出し、局部的に耐力を失う現象だ。柱全体が曲がる「全体座屈」と区別するために「局部座屈」ともいう。
鋼構造設計では幅厚比(フランジ幅/板厚)を制限することで板座屈を防ぐ。幅厚比が大きすぎると、降伏に達する前に板座屈が起きて断面の全塑性モーメントを発揮できなくなる。コンパクト断面の条件を確認するのはこのためだ。
板とは、厚みより幅や長さが大きな部材です。
この記事では、板座屈とは何か、読み方、幅厚比とどう関係するのか、局部座屈との違いを整理します。
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板座屈(いたざくつ)とは、板が横にはらみだし耐力を失う現象です。板とは、厚みより幅や長さが大きな部材です。今回は板座屈の意味、読み方、英語、幅厚比、局部座屈との関係について説明します。板(板要素)、座屈の意味は、下記が参考になります。
板要素とは|梁要素との違い・幅厚比・局部座屈のリスクを理解する
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板座屈とは、板が横にはらみだし、耐力を失う現象です。下図をみてください。これが板座屈です。
板は、厚みより幅や長さが大きな部材です。下図が「板」です。板は幅方向や長さ方向は、中々曲がりませんが、厚み方向はすぐに曲がります。厚み方向に弱い部材です。そんな板に圧縮力を作用させると、厚み方向に「座屈」を起こします。
構造部材としてよく使う板要素に、
角形鋼管
H形鋼
円形鋼管
山形鋼
があります。例えば、H形鋼は「梁」としてよく使います。梁に曲げモーメントが生じる時、フランジに圧縮または引張の力が作用します。
圧縮力を受けたフランジは、板座屈を起こす可能性があります。H形鋼、フランジの意味は、下記が参考になります。
ウェブとフランジの違いとは?H形鋼のどこか・役割・覚え方を解説
板座屈は「いたざくつ」と読みます。その他、関係する用語の読み方は下記です。
座屈 ⇒ ざくつ
局部座屈 ⇒ きょくぶざくつ
幅厚比 ⇒ はばあつひ
局部座屈とは?対策、幅厚比の計算、板座屈、全体座屈との違いは?
板座屈は英語でPlate bucklingと書きます。
板座屈は、「幅が大きく、厚さが薄いほど」起きやすいです。下図に、同じ長さで厚さが違う部材を描きました。どちらが座屈しそうでしょうか。
幅と厚さの関係を表した値が、「幅厚比」、「径厚比」です。幅厚比は下式で計算します。
B/t
Bは部材の幅、tは部材の厚さです。幅厚比の値が大きいほど、板座屈しやすい部材です。逆に幅厚比が小さければ、板座屈の心配はないでしょう。幅厚比、径厚比の意味は、下記が参考になります。
径厚比とは?読み方・局部座屈との関係とCFT柱の径厚比制限(鋼管設計の基準)
板座屈と局部座屈は同じ意味です。板のある部分(局部)が座屈するため、「局部座屈」です。また、柱全体に生じる座屈を「全体座屈」ともいいます。一般的に、オイラー座屈や棒の座屈といいます。詳細は、下記が参考になります。
混同しやすい用語
破断
破断は引張応力が材料の強度を超えて壊れる現象です。
座屈は圧縮力によって部材が横方向に変形して耐力が低下する現象です。
細長比
細長比は部材の有効座屈長さを断面二次半径で割った無次元数です。
細長比が大きいほど座屈しやすくなります。
板座屈に関連する主な概念を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 板座屈(局部座屈) | 板が横にはらみ出し耐力を失う現象 | 幅厚比が大きいほど起きやすい |
| 幅厚比(B/t) | 板幅を板厚で割った無次元比 | 大きいほど座屈しやすい |
| 全体座屈 | 柱全体が側方変形して耐力を失う現象 | 細長比が支配する |
今回は板座屈について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
板座屈は、板が横にはらみだし耐力を失う現象です。
鋼材の多くが板要素で構成されるので板座屈に注意します。
板座屈と併せて、幅厚比の意味、座屈の意味を理解しましょう。
下記が参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
