この記事の要点
静水圧とは静止した水の圧力(単位面積当たりの力)で、水深が深いほど大きくなり、壁には三角形分布で作用します。
計算式はp=ρ×g×Hです。
静水圧は面に対して垂直に作用し、ある点での静水圧は全方向で等しいというパスカルの原理とも関連する重要な性質があります。
この記事では、静水圧とは何か、動水圧とどう違うのかを整理します。
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静水圧(せいすいあつ)とは、静止する水の圧力です。単に「水圧(すいあつ)」と言うことも多いです。
一方、流れる水の圧力を「動水圧(どうすいあつ)」といいます。建築物や設備機器(例えば貯水タンク)も、水圧を考慮して設計することがあります。
静水圧は、重力の作用による水の重さとも言えます。よって、水深が深くなるほど静水圧の値は大きくなります。
今回は静水圧の意味、計算、動水圧、全水圧との違いについて説明します。全水圧の意味は下記が参考になります。
静水圧(せいすいあつ)とは、静止する水の圧力(単位面積当たりの力)です。単に「水圧」と言うことも多いです。
地球は重力が生じており、水には重さがあります。この「水の重さ」が静水圧です。
下図をみてください。水を受け止める壁があります。この壁には静水圧が作用しており、三角形分布の圧力です。
なぜ三角形分布になるか説明します。下図をみてください。1kgの箱を3つ積み上げました。
このとき1番下の箱は、上2つの箱の重さが加わっています。自分の箱の重さを加えて3kgです。各箱の重さを測ると、1kg⇒2kg⇒3kgの通りです。
あらゆるものに重力が働くように、水にも重力が働きます。そして前述の箱と同じように、水深が深い位置では、それより上の水の重さが作用します。
要するに、水深が深くなるほど水圧は大きくなるのです。
逆に言うと、水面では、それより上の水の重さが無いので静水圧=0と考えます。
水面で静水圧=0、水中の底で静水圧が最大となるので、壁に作用する静水圧は下図のような三角形分布になります。
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静水圧には重要な性質が3つあります。
・水深が深いほど静水圧は大きくなる
・静水圧は、ある面に対して垂直に作用する
・ある点に作用する静水圧は全て等しい
静水圧は、ある面に対して垂直に作用します。よって、下図のように斜めの壁があるとき、静水圧は「斜めの壁に対して」垂直に作用します。
水深が深いほど静水圧が大きくなる理由は前述した通りです。
では実際に静水圧を計算しましょう。下図をみてください。水深がHのとき、最大となる静水圧Pは、
p =ρ×g×H
です。
ρは水の密度、gは重力加速度、Hは水深です。簡単ですよね。なお水の密度=1.0t/m3です。g=10.0m/s2、H=5mのとき、
p=ρ×g×H=1.0×10.0×5 kN/㎡ ⇒ 50kPa
となります。
静水圧と動水圧、全水圧の違いを下記に示します。
静水圧 ⇒ 静止する水の圧力(単位面積当たりの力)。水の重さ
動水圧 ⇒ 流れる(動く)水の圧力
全水圧 ⇒ 静水圧×静水圧の作用する面積。静水圧の合力
全水圧の詳細は下記が参考になります。
混同しやすい用語
静水圧(せいすいあつ)
静止した水の圧力で、水の重さによって生じます。
水面では0、水深が深いほど大きくなり、p=ρgHで計算します。
動水圧(流れる水の圧力)と混同しやすいですが、静水圧は「静止状態」、動水圧は「流れる状態」の圧力である点が異なります。
全水圧(ぜんすいあつ)
静水圧が面全体に作用する合力のことで、静水圧×作用面積で計算します。
壁が受ける「力の総量」が全水圧です。
静水圧は「単位面積当たりの圧力(強度)」であり、全水圧は「圧力×面積=力(合力)」という点で区別されます。
静水圧を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 静水圧の公式 | p=ρ×g×H | ρ:水の密度(1.0t/m3)、g:重力加速度、H:水深 |
| 分布形状 | 三角形分布(水深に比例) | 水面で0、最深部で最大となる |
| 作用方向 | 面に対して垂直 | ある点では全方向に等しく作用する |
今回は静水圧について説明しました。静水圧は、静止する水の圧力(単位面積当たりの力)です。水の重さともいえます。
静水圧は水深が深いほど大きな値になります。また面に対して垂直に作用することも覚えましょう。下記も参考になります。
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