この記事の要点
体育館やドーム、空港のような大きな空間を柱なしで実現するために「空間構造」が使われます。平面的に荷重を伝える梁と異なり、3次元的に力を分散させるため、大スパンに有利です。シェル・トラス・膜・スペースフレームが代表的な形式です。
このページでは空間構造の定義・主な種類と特徴・体育館・ドームなどへの適用事例を解説します。
体育館の屋根、ドームの屋根、競技場の屋根などが空間構造の例です。
この記事では、空間構造とは何か、どのような種類があるのか、シェル構造との関係を整理します。
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空間構造とは、外周部のみ柱があって、中には柱が無く、広い空間を覆うような構造です。
体育館の屋根、ドームの屋根、競技場の屋根などが空間構造の例です。
空間構造は、屋根がない分、広々とした空間で、建築的にも驚きがあります。
今回は空間構造の意味、大スパン構造、シェル構造との関係について説明します。
※下記の関連用語も、併せて参考にしてくださいね。
無柱空間とは?読み方・実現する構造(立体トラス・アーチ・シェル)と建築事例
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空間構造とは、外周部のみ柱があり、中間部分には柱がなく、その広い空間を覆うような構造です。「広い空間をつくる構造」と考えてください。大規模な空間が必要な建築物として、
・体育館
・ドーム
・競技場
などがあります。上記の建築物を、空間構造といいます。空間構造は、大スパン構造なので、単一の柱・梁では対応できません。よって、
・トラス構造
・アーチ構造
・吊り構造
・シェル構造
など、少し特殊な構造形式とします。※構造形式の意味は、下記が参考になります。
構造形式とは?ラーメン・トラス・アーチの種類と建築物への適用
空間構造には下記の種類があります。それぞれ説明します。
・トラス構造
・アーチ構造
・吊り構造
・シェル構造
トラス構造とは、部材同士を3角形になるよう組んだ構造です。
平面的に組んだトラスを平面トラス、立体的に部材を組んだトラスを、立体トラスといいます。
橋梁にもトラス構造がよく用いられます。
橋梁のトラス構造は、平面トラスです。
体育館の屋根などは、立体トラスも多いです。
トラス構造は下記が参考になります。
トラス構造とは?強さの理由・メリット・デメリット・計算法を解説
システムトラスとは?1分でわかる意味、メーカー、ボールジョイントとは
部材を山なり(上側に凸)にして空間をつくる構造を、アーチ構造といいます。アーチ構造とすることで、水平の梁より強くなります。アーチ構造の詳細は、下記の記事が参考になります。
吊り構造は、引張力のみ生じる部材で建物の重量を支え、空間をつくる構造です。部材には引張力のみ作用するので、合理的な部材断面とできます。※吊り構造の詳細は下記の記事が参考になります。
吊り構造とは?1分でわかる意味、メリット、仕組み、張力構造との違い
シェル構造とは、薄板で曲面や多面をつくる構造です。ドームの屋根などに採用されます。曲面の形状に応じて、応力の大きさが変わります。曲面の形状を色々変えることで、斬新な建築の形に挑戦できます。
空間構造と大スパン構造の違いを下記に整理しました。
空間構造 ⇒ 建築物の中に柱がなく、広い空間を覆うような構造
大スパン構造 ⇒ スパン(柱芯間距離)が大きな構造(建築物)のこと
両者は同じ意味と考えてよいです。
混同しやすい用語
空間構造(くうかんこうぞう)
外周のみに柱を設けて広い無柱空間をつくる構造です(体育館・ドームなど)。
大スパン構造とほぼ同義です。
トラス構造
部材を三角形に組んだ構造で、空間構造に多く採用されます。
平面トラスと立体トラスがあり、ラーメン構造とは力の流れが異なります。
アーチ構造
部材を山なり(上凸)にした構造で、水平の梁より大スパンに対応できます。
支点に水平反力(スラスト力)が生じる点がトラス構造と異なります。
空間構造の種類を整理した表を示します。
| 構造形式 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| トラス構造 | 部材を三角形に組んで大スパンを実現 | 体育館・橋梁の屋根 |
| アーチ構造 | 部材を山なりにして圧縮力で支える | 競技場・大空間建物 |
| シェル構造 | 薄板で曲面をつくり荷重を面内力で伝達 | ドーム・文化施設の屋根 |
今回は空間構造について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
空間構造は、柱のない広い空間をつくる構造です。
数十~数百mもの空間をつくる場合もあります。
空間構造は、構造的な合理性から、建物の形状が決定します。
構造設計者が建物のデザインを決定づけるため腕の見せ所です。
空間構造をつくる方法は色々あります。
まずはトラス構造、アーチ構造の勉強をすすめましょう。
トラス構造とは?強さの理由・メリット・デメリット・計算法を解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
