この記事の要点
合成応力とは、引張・圧縮・せん断などの応力が組み合わさった状態の応力のことです。複数の応力が同時に作用するとき、材料の降伏条件はミーゼスの降伏条件式などで評価します。
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合成応力(ごうせいおうりょく)とは、部材に「圧縮応力だけ」ではなく「圧縮応力+引張応力」が合成(組み合わせ)された応力のことです。応力には引張応力、圧縮応力、せん断応力、曲げ応力があり、建築物の構造部材には応力が合成され作用するのが一般的です。今回は合成応力の意味、計算式、組み合わせ応力、ミーゼスとの関係について説明します。応力、応力度の意味、ミーゼスの降伏条件の詳細は下記が参考になります。
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合成応力(ごうせいおうりょく)とは、下図のように「圧縮応力と引張応力」が合成された応力のことです。組み合わせ応力ともいいます。応力には圧縮、引張、せん断、曲げがあります。これらの組み合わせにより色々な合成応力があります。
上図の合成応力では圧縮応力と曲げ応力が作用しています。これは、柱の中心からずれた位置に外力が作用するため「曲げ応力」と「圧縮応力」が同時に生じるのです。
構造部材の種類(柱、梁、壁、床)によって、作用する応力は違います。よって応力の合成状態も変わります。例えばボルトにはせん断力と引張力が作用します。詳細は下記をご覧ください。
鉄筋コンクリート造、鋼構造ごとに、合成応力による耐力の扱い方も変わります。詳細は建築学会の書籍など参考にするとよいでしょう。
前述したように、構造部材には合成応力として作用するほうが一般的です。例えば、柱には「曲げ応力、圧縮応力、引張応力、せん断応力」などの全ての応力が作用します。
合成応力の作用する状態は複雑です。1つの応力(例えば引張応力)に対する降伏強度がσyだとしても、合成応力に対する降伏強度はσyとは言えないでしょう。
合成応力に対する降伏条件は色々な式が提案されています。その中でも「ミーゼスの降伏条件式」は有名です。ミーゼスの降伏条件式の詳細は下記が参考になります。
混同しやすい用語
合成応力
引張・圧縮・せん断などの応力が組み合わさった状態の応力のこと。複数の応力が同時に作用する状態を指す。
組み合わせ応力
合成応力とほぼ同義で使われる用語。複数の外力によって部材断面に生じる応力の組み合わせ状態を指すことが多い。
合成応力を整理した表を示します。
| 応力の種類 | 記号 | 説明 |
|---|---|---|
| 圧縮応力 | σc | 部材を押し縮めようとする応力 |
| 引張応力 | σt | 部材を引き伸ばそうとする応力 |
| 合成応力 | σ(複合) | 複数の応力が組み合わさった状態。ミーゼスの降伏条件式で評価する |
今回は合成応力について説明しました。合成応力とは「圧縮応力+引張応力」のように、合成された応力のことです。「引張応力(圧縮応力)だけ」作用する状態と比べて複雑です。そのため降伏強度、耐力の扱い方が変わります。その中でもミーゼスの降伏条件式が有名なので下式も勉強しましょう。
また鉄筋コンクリート、鋼など材料の違いも関係するので、建築学会の書籍も参考にしてくださいね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
合成応力の評価では、どの応力が支配的かを見極めることが大切です。ミーゼスの降伏条件式は多軸応力状態でも材料の降伏を判定できるため、鋼構造の設計でよく使われます。