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引張は物が伸びる作用のこと、せん断は、物がずれる変形を起こす作用のことです。今回は、引張とせん断の意味、合成、組み合わせ、強度について説明します。なお、物を引っ張る力を引張力、物をずらす力をせん断力といいます。引張力、せん断力の意味は、下記も参考になります。
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引張とせん断は、下記の意味です。
引張 ⇒ 物が伸びる作用のこと
せん断 ⇒ 物がずれる変形を起こす作用のこと
下図をみてください。これが、引張とせん断です。
物を引っ張る力を、引張力といいます。下図をみてください。矢印の方向に作用する力です。
せん断力は、下図の通り物をずらす力です。紙を切るハサミは、せん断の作用を用いて切る道具です。
建築物を支える構造部材には、色々な力が生じます。特に柱は、引張力、圧縮力、せん断力が同時に作用します。また鉄骨造の高力ボルトには、引張力とせん断力が同時に作用します。※高力ボルトは、下記が参考になります。
引張力とせん断力のように、同時に複数作用する応力を、「組み合わせ応力」といいます。曲げモーメントと圧縮力は、同時に作用することが多いです。組み合わせ応力の詳細は、下記も参考になります。
異種材料を組み合わせた応力ひずみ関係 3つの材料を組合わせた例
組み合わせ応力が生じる鋼材は、見かけ上、降伏強度が低下することが知られています(1つの応力より、複数の応力が作用する方が、すぐに降伏強度に達する)。組み合わせ応力の降伏強度を示す式を、ミーゼスの降伏条件といいます。下記が参考になります。
組み合わせ応力に対する検定式は、ミーゼスの降伏条件を近似した式があります(後述しました)。
また、構造計算では各応力に対する検定比を、簡単のため単純に重ね合わせて1.00以下を確認する方法もあります。例えば応力度が下記のとき、
曲げモーメントによる応力度 σm
軸力による応力度 σn
部材の検定比=(σm/fm) +(σn/fn)≦1.00
上記を、曲げ応力度と圧縮応力度の合成ともいいます。詳細は、鋼構造計算規準をご確認ください。
または、各応力度の二乗和が検定比1.00を超えないことを確認する方法もあります(ミーゼスの降伏条件式から導かれる)。
高力ボルトは、引張力やせん断力が同時に作用します。このとき、前述した「二乗和が検定比1.00を超えないこと」を確認する方法の他、下式の検討法もあります。
σ≦1.4σy-1.6τ
σは存在応力、σyは高力ボルトの降伏強度、τはせん断強度です。上式をみてわかるように、せん断力の分、降伏強度が引かれていますね。なお、当式はミーゼスの降伏条件を近似した式です。
今回は引張とせん断について説明しました。意味が理解頂けたと思います。引張力とせん断力が同時に作用する部材では、組み合わせ応力としての検討が必要です。方法として、ミーゼスの降伏条件があります。下記も併せて参考にしてください。
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