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応力とは、外力を受けた部材内部に発生する内力のことです。
応力は、部材内部に働く抵抗力であり、この抵抗力が外力と釣り合い状態にあることで部材は壊れることがなく、安全な状態を保っています。
今回は、そんな「応力」の意味と種類、記号や計算法について説明します。また、間違えやすい用語として「応力度」があります。
他サイトでは、応力と応力度が混同されているので注意しましょう。応力を、「断面力」「部材力」ということもあります。意味は同じです。
応力度、断面力については下記が参考になります。
断面力とは?1分でわかる意味、種類、計算、応力との違い、例題
応力は、外力が作用する部材内部に発生する内力です。下図をみてください。
棒に、引張力を作用させます。棒は静止したままです。
棒の途中を仮想的に切ってみると、引張の外力に対して応力が発生しています。
なぜ応力が発生しているのでしょうか。理由は「棒が静止しているから」です。
もし、応力が発生していなければ、引張力を受ける棒はチューイングガムのように、簡単に伸びるでしょう。
応力は、部材内部に発生する「外力に抵抗する力」です。抵抗力があるから、棒は外力と釣り合い静止したままです。
※外力、内力については、下記が参考になります。
外力とは?1分でわかる意味、読み方、応力や内力、反力との違い、摩擦力との関係
内力とは?1分でわかる意味、外力、応力との違い、求め方、単位
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応力度は「単位面積当たりの応力」です。下図の柱に作用する軸力の単位は「kN」あるいは「N」です。
応力度の単位は「kN/m㎡」、「N/m㎡」となります。
材料力学系のHPをみると、応力度のことを応力として説明しています。建築分野の構造力学、材料力学で、これは誤りです。下記の定義を着実に理解しましょう。
・応力 部材内部に発生する抵抗力(内力)
・応力度 単位面積当たりの応力
※応力度については下記が参考になります。
応力の種類は、主に3つです。
部材断面に対して、垂直方向の応力です。下記で詳細に説明しています。
軸方向応力は、単に「軸力」ともいいます。また、軸力は
・圧縮力
・引張力
の2つがあります。下記も参考になります。
軸方向力とは?1分でわかる意味、読み方、軸力との違い、求め方、圧縮軸力と引張軸力
せん断力は、部材がずれ合うような応力です。下図をみてください。
矩形部材にせん断力が作用すると、菱型形状になります。
せん断応力度については、下記で詳細に説明しています。
曲げモーメントは、圧縮力と引張力の複合的な応力です。下図をみてください。
梁に曲げモーメントが作用するとき、中立軸を境に引張力、圧縮力が作用します。
引張力と圧縮力は、逆向きに作用する力です。つまり、曲げモーメントとは引張力・圧縮力による偶力のモーメントです。
ですから実質的には、「圧縮力」「引張力」「せん断力」という3つの応力があるのです。
曲げモーメントについては下記で詳細に説明しています。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
各応力や、応力度に関しては、上記リンクより別途解説しています。特に、せん断応力度や曲げ応力度の導出は少し難しいので、時間をかけて理解しましょう。
応力の単位は下記です。正値、負値の使い分けに注意しましょう。
・引張力 kN、N(正値)
・圧縮力 kN、N(負値)
・せん断力 kN、N(正負値)
・曲げモーメント kNm、Nm(正負値)
応力の単位は?1分でわかる換算、種類、読み方、n、mpa、n/m㎡の使い方
応力計算は、決まった公式を覚えるよりも、前述した応力の導出方法を理解する方が効果的です。
構造形式(梁、ラーメン、トラス)により、応力の算定方法が違います。それぞれの基本を理解し、公式を覚えることなく計算したいですね。
下記の記事から勉強しましょう。
ラーメン構造とは?1分でわかる意味、特徴、由来、メリットとデメリット
応力とひずみはフックの法則が関係します。下式をみてください。
σは応力度、Eはヤング係数、εはひずみです。ひずみが大きいほど、応力も大きくなります。
前述した応力は、部材に対して個別に作用しません。むしろ、各応力が複合的に作用するケースが多いです。複合応力は複雑ですが、主応力やミーゼス応力として考えることで、比較的単純化が可能です。下記の記事が参考になります。
今回は応力について説明しました。応力と応力度の違いは、特に理解して頂きたいです。
建築分野では、応力と応力度の定義を明確にしているためです。また、応力の種類と計算方法も理解しましょう。各ページで詳細に説明しています。しっかり理解したいですね。
断面力とは?1分でわかる意味、種類、計算、応力との違い、例題
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