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応力度とは?種類・計算方法・応力との違い

この記事の要点

応力度とは断面積当たりの応力であり、σ=N/A(垂直応力度)・τ=Q/A(せん断応力度)で計算される

応力と応力度は似ているが別概念。

応力は力の大きさ(N、kN)、応力度は単位面積当たりの強さ(N/mm2)。

この記事では、応力度とは何か、どのような種類があるのか、応力と応力度はどう違うのかを整理します。

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応力度の意味をご存じでしょうか。「応力」と「応力度」の意味が混同している方も多いと思います。また、応力度には3つの種類がありますが、それぞれ説明できるでしょうか。応力度の基礎知識は構造計算で必須です。今回は、そんな応力度について説明します。


応力の意味は、下記が参考になります。

応力とは?意味・種類・記号と求め方、応力度との違い

応力の単位とは?N・MPa・N/mm²の種類・読み方と換算

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応力度の基礎知識

応力度は、「単位面積当たりに生じる応力」のことです。単位をみると言葉の意味がよくわかります。


応力度の単位 N/m㎡、kN/㎡(又はN/㎡、kN/m㎡)

応力の単位  N、kN


下図は、棒に軸力が作用している状態です。軸力の大きさをP、部材の断面積をAとします。この部材に作用する応力度σを計算します。

軸力が作用する棒


応力度は、

です。


さて、応力度は応力の種類によって計算方法も異なります。次は、応力度の種類を勉強しましょう。


応力、応力度の単位の詳細は下記をご覧ください。

応力度の単位(N/mm²)・意味・読み方・応力との違い

応力の単位とは?N・MPa・N/mm²の種類・読み方と換算


応力度の種類

応力度は3つの種類があります。応力の種類が3つあるので、それぞれに応じた応力度となります。応力には、曲げモーメント、せん断力、軸力の3つがあります。各応力の計算方法は下記の記事が参考になります。

断面力とは?意味・種類・計算・応力との違い

曲げ応力度

曲げ応力度は、部材に曲げ応力が作用したときの応力度です。曲げモーメントが作用する部材は、中立軸を境に引張側と圧縮側の応力度が作用します。曲げ応力度は下式で計算します。


σは曲げ応力度、Mは曲げモーメント、Zは断面係数です。

曲げ応力度


曲げ応力度、断面係数の詳しい説明は下記の記事が参考になります。

梁の曲げ応力度の計算と誘導方法|公式の意味と建築設計への応用

断面係数とは

せん断応力度

せん断応力度は、部材にせん断力が作用したときの応力度です。せん断力は物体がずれ合うような力です。せん断応力度は下式で計算します。

τはせん断応力度、Qはせん断力、bは梁幅、Iは断面二次モーメントです。

せん断応力度

せん断応力度の詳しい説明は下記の記事が参考になります。

梁のせん断応力度の計算方法|断面形状別の分布と許容値

軸方向応力

軸方向応力度は、棒に軸力が作用するときの応力度です。下式で計算します。

σは軸方向応力度、Pは軸力、Aは軸力が作用する面の断面積です。軸方向応力度については下記が参考になります。

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説

応力度と応力の違い

応力度と応力の違いは、前述説明した単位を見て頂ければわかると思います。応力度は、単位面積当たりの応力です。


応力度と応力は、言葉の意味が全く違うので注意しましょう。ところで、「座屈応力」という用語があります。これは

で計算するのですが、個人的には「座屈応力度」じゃないかと思うのです(但し、座屈応力という言い方が一般的です)。

応力度と許容応力度の関係

応力度を計算した後は、許容応力度を超えないことを確認します。下記の計算です。

σは応力度、fは許容応力度です。上式の計算を、許容応力度計算といいます。※許容応力度計算については下記が参考になります。

許容応力度計算 意味 外力 応力度 安全率 構造設計 一次設計


許容応力度計算は、最も基本的な構造計算です。これまで応力度の計算方法を学んだ理由は、許容応力度計算を行うためです。

組み合わせ応力度

前述した応力度は、実際には単独ではなく、複合的に作用します。例えば、柱は軸力と曲げモーメントが作用するので、両者の応力度を考慮します。軸力と曲げモーメントが作用する部材の応力度は下式で計算します。

曲げ応力度は引張・圧縮側に作用するので、符号がプラスマイナス両方付きます。組み合わせ応力度については下記の記事が参考になります。

偏心荷重を受ける短柱について


また、部材には「強軸、弱軸」の概念があります。下図に示すH形鋼は、X軸回りとY軸回りで断面性能が違います。※強軸、弱軸については下記の記事が参考になります。

強軸ってなに?1分でわかる強軸と弱軸の違い、それぞれの特徴


もし、強軸と弱軸の方向に力が作用するなら、当然、両方向の力に対する応力度を計算します。このような応力度は下式で計算します。

σは両方向を考慮した応力度、σxはX軸回りの応力度、σyはY軸回りの応力度です。この二乗和の平方根が、両方向の荷重を考慮した応力度です。


さらに、X、Y、Z軸を考慮した応力度は、テンソルを用いて計算します。

通常、構造計算では、部材のモデル化は線材や面材モデルが一般的です。

立体モデルは、考慮すべき方向の応力度が多くて大変です。

※テンソルや立体モデルの応力度は下記の記事が参考になります。

テンソルとは

応力の平衡方程式とは?意味・導出と有限要素法・弾性力学への応用(座標軸別の式)

混同しやすい用語

応力度(おうりょくど)

単位面積当たりに作用する力の強さ。

単位はN/mm2(MPa)。

断面が小さいほど大きくなる。

設計では応力度が許容値以下であることを確認する。

応力(おうりょく)

部材断面に作用する力の合計。

単位はN(ニュートン)やkN(キロニュートン)。

断面積の大小に関係なく、外力の釣り合いから求まる。

応力度を整理した表を示します。

項目内容備考
曲げ応力度σ=M/Z(曲げモーメント÷断面係数)単位:N/mm2
せん断応力度τ=QS/bI(せん断力×断面一次モーメント÷幅×断面二次モーメント)単位:N/mm2
軸方向応力度σ=P/A(軸力÷断面積)単位:N/mm2、圧縮・引張の区別あり

まとめ

今回は応力度について説明しました。応力度の種類、応力度と応力の違いなど、覚えましょう。内容は簡単ですが、用語が似ているので覚え間違いしないよう注意してください。下記も併せて学習しましょう。

応力とは?意味・種類・記号と求め方、応力度との違い

応力度の単位(N/mm²)・意味・読み方・応力との違い

応力の単位とは?N・MPa・N/mm²の種類・読み方と換算

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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