この記事の要点
梁のたわみ計算で「単純梁と片持ち梁で公式が違う」ことは分かっていても、実際の問題でどちらの公式を使うか迷うことがある。
支点条件(単純か固定か)と荷重位置を正確に把握することが先決だ。
単純梁の中央集中荷重ではδmax=PL³/(48EI)、片持ち梁の先端集中荷重ではδmax=PL³/(3EI)。
分母の係数の違い(48 vs 3)は支点条件の違いを反映している。
両方の公式を比較しながら理解する。
単純梁の集中荷重(中央)のたわみはPL3/48EI、片持ち梁はPL3/3EIで片持ち梁の方が大幅に大きくなる。
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集中荷重のたわみの公式を下図に示します。下図の通り、集中荷重のたわみの公式は「〇PL^3/〇EI」のように、集中荷重Pと梁のスパンLの三乗の掛け算に比例します。
つまり、集中荷重が大きいほど、梁のスパンが大きいほど、梁のたわみも大きくなります。
・中央集中荷重 単純梁
・先端集中荷重 片持ち梁
・中央集中荷重 両端固定
・中央集中荷重 片側ピン片側固定
単純梁の集中荷重によるたわみの公式は下記の通りです。
例題を通して単純梁のたわみを求めます。集中荷重P=10kN、梁の長さL=5m、ヤング率E=2.05×10^5N/mm2、断面二次モーメントI=2000cm4とすれば、梁のたわみは
になります。次に、片持ち梁に集中荷重が作用するときのたわみを求めます。片持ち梁は支点が1つだけなので、集中荷重の大きさが同じでも単純梁と比べて「たわみは大きく」なります。
片持ち梁に集中荷重が作用するときのたわみの公式を下図に示します。
前述の例題と同様の条件で梁のたわみを求めると
となり、片持ち梁のたわみが相当大きくなることが分かります。
混同しやすい用語
集中荷重のたわみ
1点に集中して作用する荷重(集中荷重P)によって梁に生じる変形量で、公式はPL3に比例する形を持つ。
等分布荷重のたわみに対して、集中荷重のたわみ公式の分母の係数が異なり(単純梁中央:48、片持ち梁先端:3)、配置によっても変化する。
等分布荷重のたわみ
梁の全長にわたって均等に分布する荷重(等分布荷重w)によるたわみで、公式はwL⁴に比例する形を持つ。
集中荷重のたわみに対して、等分布荷重はスパンの4乗に比例し(単純梁:5wL⁴/384EI)、スパンへの感度がより高い。
集中荷重のたわみを整理した表を示します。
| 梁の種類 | たわみ公式 | 特徴 |
|---|---|---|
| 単純梁(中央集中荷重) | δ = PL3/48EI | 両端支持で拘束が強く、たわみ小 |
| 片持ち梁(先端集中荷重) | δ = PL3/3EI | 支点1つで自由端があり、たわみ大 |
| 両端固定梁(中央集中荷重) | δ = PL3/192EI | 固定端により曲げに抵抗、最もたわみ小 |
今回は、集中荷重のたわみについて説明しました。集中荷重のたわみの公式は「〇PL^3/〇EI」のように、集中荷重Pと梁のスパンLの三乗の掛け算に比例します。
たわみの意味、たわみの公式の詳細は下記も参考になります。
たわみ(撓み)とは?意味・求め方・公式・単位・記号をわかりやすく解説
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